2015年12月31日木曜日

今年最後のご挨拶

12月はまったく更新していないのですが、どなたかが閲覧されている様子。
みなさん、LaLaの掲載作品に興味があるようですね。
1作品に対しほんの数行の感想を読んでくださった方、ありがとうございます。

2月号のLaLaは、Ana LaLaから森生まさみ先生の『オトナの小林くん』が特別編で登場し、『おまけの小林クン』から10年ぶりというのに2年後(笑)の設定で、20歳の小林大和くんに会えて、とても嬉しい一年の締めくくりでした。
LaLaDX1月号でも辻田りり子先生の『恋だの愛だの』が10巻に収録されるであろう内容が、私にとって大満足の展開となりました。

大掃除もラストスパート、この山を越えれば、のんびりお正月です。
家族揃って道の神様に一年のお礼を言いに行き、
私の作った煮物と出来合いお節を主人がお重に詰めて、
新年の花を生けて、家族で年越しそばを食べて、紅白を見て
きっと途中で可愛いチビ2号は寝てしまうでしょう。
美人なチビ1号は最後まで起きていられるかな?
0655、2355スペシャルを見ながら年が明けます。
初日の出を見て、初詣に行って、実家に新年の挨拶を済ませたら、
LaLa2月号とLaLaDX1月号の一覧をゆっくりと作成しようと思います。

思う通りには進まなかったブログですが、
自分で書いていて、自分で読み返すのはなかなか楽しいものでした。
なるほど備忘録です。
この拙い文章を読んでくださった方々に感謝を
そして、新しい年が素晴らしい一年となりますようお祈りしております。
2015年12月31日(木)

2015年11月26日木曜日

LaLa1月号 その2は読んだ感想。

LaLa1月号 その2は読んだ感想です。

表紙は干支の申なのに、中身は季節(雑誌の号数)と連動しているマンガがない!?とか思ってしまいました。「ラストゲーム」は冬、「うそカノ」は実際の発売日に連動していますが、「1月号」に合わせて初詣に行ったり冬休みに突入しているマンガはさすがにないですね。それだけ、長期連載や異国異世界系が多いということかもしれません。

天乃忍先生「ラストゲーム」、とうとう話がここまで進んだのに、なんでこういう展開なのか…白黒ハッキリしてさっさと進めてほしい私には、じれったくてたまりませんが、これがラブコメというものですね。自分より格好良くてみこっちゃんと気の合う男が現れてみこっちゃんをさらっていったらどうするんだろう(注:今の所そういう展開ではありません)…いつもやきもきしている割には余裕というか、勢いに任せたりしない柳なのでした。

緑川ゆき先生「夏目友人帳」いつかの庭の章は、庭の盗人が人間だったら怖いと考える夏目が可笑しいです。今回の妖は優しく、不器用ながら彼らを手伝う夏目がユーモラスで、そしてしみじみ感じるお話でした。

葉山ビスコ先生「ウラカタ‼︎」今回はお化け屋敷を作ります。お化けは苦手なのですが、これでは読まざるを得ません。いつもながら、作り手の情熱に圧倒されワクワクしながら読みました。次回は蘭丸の家族が登場でしょうか?

晴海ひつじ先生「ツインロール」集中連載で再び登場です。今回は強力なライバル登場です。嵯神と泉の距離は縮まるのでしょうか?

時計野はり先生「学園ベビーシッターズ」ちびっこ動画編です。企画を立てた嘘川くんが子どもにほだされる様子が面白いですね。ラストページの大人になったちびっこたちの顔が見たい!

田中メカ先生「君のコトなど絶対に」10年前の小さなレオが出てきて、大きなレオと過去を回想します。久しぶりの連載再開でこれからの展開が楽しみです。

可歌まと先生「狼陛下の花嫁」炎波国の第二王女、赤朱音(せきしゅおん)が登場して狼陛下を狙います。狼陛下が落ちるわけがないとわかっているものの、さっさとギャフン(死語?)と言わせて国に帰ってもらいたいと思うのでした。夕鈴頑張ってくださいね。

林みかせ先生「うそカノ」すばるの誕生日編です。入谷くんがかなり頑張りました。これだけ頑張ると、世の中の女の子はキュンと来るのでしょうね。冬休みの前フリもあります。

石原ケイコ先生「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」またも新キャラ、ヨハン登場。祓魔の仕事を怠けようとするコミカルな美形キャラかと思いきや、ちょっと違う様子です。果たして、ヨハンはアンネの味方になってくれたのでしょうか?

池ジュン子先生「水玉ハニーボーイ」、バカだバカだと思っていた七緒先輩が結構賢しくズバッとモノを言っていて、仙谷さんが騙されかけています(笑)藤くんが劣勢な感じですが、25p目の仙谷さんのセリフは好きとは言っていないものの、それと同じだと思うのは私だけでしょうか。

藤原ヒロ先生「ユキは地獄に堕ちるのか」800年前の雪と俊良の物語。可哀想と思ったり、このロマンスにじんと来たりするよりも、慈悲のない迫害が肯定できてしまう集団の怖ろしさに、こういうことは実際にあるのだろうと思いながらも、マンガの中だけにとどめて欲しいと願ってしまいます。右近が連れてきた左近とは?次回に明かされるであろう「真実」が気になります。

弓きいろ先生「図書館戦争 別冊編」ラブラブだったはずなのに、ややこしいことになっています。とは言え、先は既に原作で読んでいるのですが…「お母さんの呪縛」柴崎の指摘は的確ですね。事態が好転しないまま次回に続きますが、次の展開は多分図書館戦争本編っぽくなるのではと期待します。

筒井美雪先生「毒の娘と隻眼の剣」 は、カラー扉の読み切りです。前作「少女漫画のはじめかた」の連載が終了し、期待のかかった新作と言えるでしょう。アゼリアもレヴィも良く、最後まで楽しく読めました。これで画力がレベルアップすれば文句ないような気がします。次はこの続編が来るか、また別の新作が来るでしょうか。今作の評価が気になるところです。

平日は毎日書こうと思っていましたが…と先月も書いていましたが、結局書けていません。ブログは書いていないものの、11月は意外にも新作のマンガを何冊か読み、また古いマンガを読み返し、充実したマンガライフでした。師走に向けて益々忙しさが増しますが、それとマンガ読書は別物です。今年もあと1ヶ月程、すっきり楽しくマンガ読書を楽しもうと思います。
2015年11月26日(木)

2015年11月25日水曜日

LaLa1月号 その1は目次。

LaLa1月号を読みました。もう2016年の1月号なんですね。

2015年の勤労感謝の日と翌日24日の気温差は横浜でプラス8度。11月だというのに最高気温が20度を超えました。そしてまた翌日25日は気温差がマイナス8度。上がったと思ったらすぐ下がり、何だか落ち着きません。今月はバタバタしていたこともあり、LaLa1月号を読んでリラックスさせて頂きました。内容がいつもと違うというわけではないのですが、マンガ読書のちょっとした時間が嬉しく感じられました。

表紙:時計野はり先生の「学園ベビーシッターズ」最初、ピンときていなかったのですが、子どもたちは平成28年の干支の申の格好をしているのですね。バックに黄色と白の縞模様をあしらって明るくしていますが、申が茶色なので個人的な印象としては少し地味に感じました。ちっちゃいおサルさんたちは、かわいいですけれど。

5pに毎年恒例のプレゼント企画「2016年LaLaオールスター☆直筆年賀状プレゼント」があります。総勢36名、ズラリとイラストが並んで壮観です。自分がもらえるわけでもないのにウキウキしてしまいますね。

総ページ数:512p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「ラストゲーム」GAME.50 天乃忍先生 巻頭カラー31p 16p〜 [連載]
「夏目友人帳」いつかの庭の章 緑川ゆき先生 40p 51p〜 [連載]
「ウラカタ‼︎」シーン15 葉山ビスコ先生 40p 91p〜 [連載]
「ツインロール」第1話 晴海ひつじ先生 41p 131p〜[集中連載]
「学園ベビーシッターズ」第71回 時計野はり先生 29p 181p〜 [連載]
「君のコトなど絶対に」第十二幕 田中メカ先生 30p 213p〜[連載]
「狼陛下の花嫁」第76話 可歌まと先生 29p 245p〜 [連載]
「うそカノ」Lie.34 林みかせ先生 カラー扉29p 277p〜 [連載]
「嫁姑教室」柏屋キクゾー先生 3p 307p〜 [連載]
「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」episode.05 石原ケイコ先生 30p 311p〜 [連載]
「水玉ハニーボーイ」#17 池ジュン子先生 28p 347p〜 [連載]
「ユキは地獄に堕ちるのか」第二十一道・六辻村には鬼がいた 藤原ヒロ先生 30p 379p〜 [連載]
「図書館戦争 別冊編」INDEX.9 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 28p 413p〜 [連載]
「毒の娘と隻眼の剣」筒井美雪先生 カラー扉41p 445p〜 [読切]
「4ジゲン」にざかな先生 8p 487p〜 [連載]
読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p 500p〜

次に上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年11月25日(水)

2015年11月18日水曜日

少女マンガのテニス

一昨日深夜、見るともなしにテニスの試合中継を見ました。イギリスのロンドンで行われている「APTワールドツアー・ファイナルズ」でイギリスのアンディ・マレーがスペインのダビド・フェレールをストレートで破った試合でした。そこで、ふと、テニスが描かれたマンガについて考えてみました。
もちろん、「少女マンガで描かれたテニスについて」です。 許斐剛先生の『テニスの王子様』とか勝木光先生の『ベイビーステップ』などは範疇外です。何しろテレビアニメしか見たことがありませんので。

テニスを描いた少女マンガといえば、言わずと知れた山本鈴美香先生の『エースをねらえ!』ですね。まずは小学生の頃にテレビアニメの再放送を熱心に見て、それから中学生になり同級生にマンガを貸してもらいました。私に『エースをねらえ!』を貸してくれたその同級生は、短編のマンガというものを知らず、マンガというのは全て何巻も続く長いものだと思っていたのが印象に残っています。ヒット作なのですから当たり前なのですが、とても読みごたえのある内容で、夢中になって読みました。
それから、羅川真里茂先生の『しゃにむにGO!』。少女マンガでテニスなのに、主人公は男の子…羅川作品は男性主人公が多いですね。『赤ちゃんと僕』『ニューヨーク・ニューヨーク』『いつでもお天気気分』『ましろのおと』(※『ましろのおと』は少年マガジン掲載の三味線マンガです)本来なら女の子読者にとって男性主人公のマンガは少し感情移入しにくいかもしれませんが、グイグイ進んでいくそのストーリーにがっちり心をつかまれます。羅川真里茂先生のマンガはどれをとっても面白いと私は思います。

そんな有名なテニス少女マンガとは別に、私の印象に残っているのは今里孝子先生原作、萩尾望都先生作画の『マリーン』です。初めて読んだのは小学館文庫の「続・11人いる!」に同時収録されていたものでした。それから、萩尾望都作品集 第二期9巻の「半神」で読みました。
主人公は貧乏な少年エイブ。病気の母のために薬を買おうとするエイブに、これで薬を買うようにと片方のイヤリングを渡すマリーンと名乗る女性。「もう片方のイヤリングは船においてきてしまったの」そう言ったマリーンは、エイブが母を亡くした後も度々彼の前に姿を現し、彼を励ましてくれます。エイブはやがてテニスの才能を見出されプロテニスプレーヤーになります。そして、エイブはマリーンが貴族の娘ビクトーリアであることを知り、貴族でありアマチュアテニスチャンピオンのビンセントという許婚がいることを知ります。エイブはビンセントに招待され、結婚式を挙げたばかりの客船の中でビンセントとテニスの試合をすることになります。しかし、ビクトーリアはその時初めてエイブのことを知り、心を奪われ、婚約者のいる身を嘆き、船から海へと身を投げたのでした。小さな時から彼の前に現れ助けていたマリーンとは…という物語です。
決してテニス中心の物語ではなく、エイブとマリーンの切ないラブストーリーなのですが、孤児であるエイブがのし上がる武器としてテニスがあり、プロとアマチュアの対決、貴族と貧しい者との対決としてテニスが印象的に描かれています。
2015年11月18日(水)

2015年11月13日金曜日

有川浩先生の『だれも知らない小さな国』

今回はマンガではなく児童文学のお話です。
56年前、佐藤さとる先生が書かれた『だれも知らない小さな国』の最新の続編が出版されました。タイトルは『だれもが知ってる小さな国』作者は有川浩先生です。
私は有川浩先生の作品は『図書館戦争』しか読んでいません。もっとも、小説よりも白泉社の少女マンガ雑誌LaLaで弓きいろ先生が作画して連載している方が、毎月読んでいるということもあり馴染み深いのですが。

私は小学生の頃、佐藤さとる先生のコロボックル物語のシリーズを学校の図書室で借りて読みました。それは、とても面白い物語でした。大人になって、講談社から文庫本が出ているのを見つけ、コロボックル物語シリーズ5冊を文庫本で揃えました。『だれも知らない小さな国』『豆つぶほどの小さな犬』『星から落ちた小さな人』『ふしぎな目をした男の子』『小さな国のつづきの話』佐藤さとる先生の素晴らしい物語に村上勉先生の独特の雰囲気の絵がコロボックル物語の世界を作り上げています。

有川浩先生は佐藤さとる先生に「コロボックル物語を書いてみないかい?」と言われてこの新しい続きの物語を書いたそうです。それで、昨年出版されたのが『コロボックル絵物語』です。ノリコという北海道に住む女の子がコロボックルに興味を持つ物語です。

詳細は講談社の「コロボックル物語特設サイト」にあります。
http://kodanshabunko.com/colobockle.html

先月出版された『だれもが知ってる小さな国』の講談社での紹介はこちらです。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062197977

『コロボックル絵物語』はノリコがその物語の中で佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を読み、物語の内容を有川浩先生が短くまとめてあります。
一方、『だれもが知ってる小さな国』は、56年前に書かれた『だれも知らない小さな国』と同じ出だしで語られる、新しいコロボックル物語です。

有川浩先生の願いと同じように、私も「今の若い人たちにコロボックル物語を読んでもらいたい」と思い、そのきっかけにと、昨日、『コロボックル絵物語』を小学校で読み聞かせし、佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を紹介しました。
これからもずっと、コロボックル物語が読み継がれていくことを祈って。
2015年11月13日(金)

2015年11月11日水曜日

おじさんが主役のほのぼの猫マンガ

私は横浜市民ですが、横浜の市の境の方なので最寄駅の書店には夢路行先生の本(秋田書店のマンガ)はほとんど置いていません。先日、アマゾンで検索をしたら、9月に夢路行先生の新刊が出ていたので慌てて購入しました。それが『あの山越えて』の27巻と『猫の世界には箱がある』でした。

『猫の世界には箱がある』は題名の通り猫マンガです。猫にまつわるエッセイマンガも描かれていますが、エッセイではなくマンガ作品です。私は猫好きではありませんが、夢路行先生は猫好きでエッセイマンガも猫が出てくるマンガもどちらも描いています。『猫の世界には箱がある』の前には『ねこもこら』という猫マンガも描いています。

『ねこもこら』は、社会人1年生の新入社員(男性)が始めての一人暮らしで子猫を押し付けられ、猫と暮らし始めるお話です。ペットOKのマンションで、飼い主同士の交流もあります。
一方、『猫の世界には箱がある』は年頃の娘もいる中年男性が単身赴任で始めての一人暮らしをするお話です。男の一人暮らしという点では同じですが、年齢が違い、それから住まいが違います。おじさんの住むアパートはペット不可、おじさんは猫に全く興味がなかったにも関わらず、猫をたくさん見かける毎日の中で少しづつ猫が好きになり、ついには「猫の観察が趣味」と公言するようになります。隣の家の男性、近所の男の子とそのママ、アパートの隣に住む青年などと猫を通して親しくなります。
ほのぼのとした内容も、夢路行先生らしく素敵ですが、毎回6ページというページ数でまとめてある所もすごいと思います。

おじさんは、自分のアパートの網戸に日課のようにへばりつく猫を「網戸にくっつくくん」と呼んでいます。最後にきちんと「何故猫が日課のように網戸にくっつくのか?」という謎を説明してくれています。それを読んで、「我が家の網戸にも猫がくっついてもいいのにな…」と思いました。
猫好きもそうでない方も、おじさんと猫に癒されるそんなマンガです。
2015年11月11日(水)

2015年10月29日木曜日

LaLa12月号 その2は読んだ感想。

LaLa12月号の感想です。
全体的にはラブラブ、いちゃいちゃの多い号だったような気がします。個人的にはいちゃいちゃは控えめにしてもらって内容で読ませて欲しいなぁと思います。

田中メカ先生「キスよりも早く」love.特別編は文庫化毎月2冊全6巻刊行に連動した特別読切です。この作品が一番いちゃいちゃ度が高いですが、このマンガはこれでいいと思ってしまうのはなぜでしょう…。基本コメディだから?とにかく、これできちんとまとまったという感じです。

 あきづき空太先生「赤髪の白雪姫」オリンマリスの研究に没頭の第71話です。リュウもおっきくなるようだし、相変わらず台詞がいっぱい飛び交っています。1月号はおやすみで次回は12月24日発売の2月号です。リリアスには関係ないと思いますがクリスマスイヴですね。

池ジュン子先生「水玉ハニーボーイ」いつも思うのですが、特に派手な事件がなくても、とても面白く読める作品だと思います。今回は特に、演劇部の手伝いをしながら仙石さんが藤くんを気遣うだけなのにちゃんと面白いです。しかも仙石さんが格好良いです。女の子なのに…。

林みかせ先生「うそカノ」時田くんが頑張ってます。でも、個人的にはトモちゃんの時田に対するアタリがどうにもキツ過ぎて、トモちゃんが自分で言うように「女のシュミが悪すぎる」と思ってしまうのでした。

弓きいろ先生「図書館戦争 別冊編」強烈にいちゃいちゃしながら、何だかこじれています。

葉山ビスコ先生「ウラカタ‼︎」今回は瑠佳先輩のお話。別荘での撮影合宿の伏線はここにきました。蘭丸くんはネガティブ思考な分、周りをよく見ていますね。偉いなぁと思います。

時計野はり先生「学園ベビーシッターズ」犬井先輩の妹実香ちゃんが竜一を「お兄ちゃん」と呼んで自分の妄想のために暴走する回です。犬井先輩頑張れ!

可歌まと先生「狼陛下の花嫁」拾いました!夕鈴が雨の中倒れていた刺客を。看病なのに"ぴょんぴょん"とか、"しゃしゅしゅ"とか擬音が飛び交っていて笑えました。炎波国との『親善交流』がこれで上手くいくと良いですね。

藤原ヒロ先生「ユキは地獄に堕ちるのか」秋羅は虚宿に乗っ取られてしまうのか?虚宿と雪の関係は?春花は様子が変わったし、天哉は張り合ってるし、まともなのは呉葉だけ?という回でした(笑)

暁先生「シスターとヴァンパイア」花LaLa Onlineで人気の作品が本誌初登場です。とにかく血を吸われているだけなのですが、淫らな感じが人気の理由なのか、リヒターの優しいのか優しくないのか分からないその言動が人気なのか…それともシスターの天然が人気なのか分かりません。

天乃忍先生「ラストゲーム」柳にアメリカ留学の話が!と、話はそれて先輩の引っ越しの手伝いです。意外にも院に進んでロボットを作るという夢を持つ先輩カッコイイ!という話ではないのですが、柳も考えようとしているようです。相変わらずじわじわと話が進んでいるようないないような…でも面白いです。みこっちゃんも頑張りました。花丸。

石原ケイコ先生「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」ヴェールマン家当主ドロテアが登場です。ドロテアは、その姿もアンネへの対応も私の予想と違いました。ハルにもまだアンネに語られていない過去があるようです。ラストにはやっとメフィストも登場しました。次回に期待です。

縞あさと先生「恋とテラリウム」 LaLaDXで活躍中の縞あさと先生の読切作品です。本誌初登場でしょうか?LaLaDX5月号掲載の縞あさと先生の作品「藍くんと忘れな草」が好きなので、本誌登場は嬉しい限りです。タイトルに「恋」とあるけどそんなに恋愛っぽくないよなぁと思って読み返したのですが、ヒロインの天崎が「恋」より「パパ」に気持ちが向いているからそういう気がするのかもしれません。対する長谷は攻めています。でも天崎はパパに一生懸命なので話があまり「恋」っぽく展開しないのですね。「テラリウム」もわからなかったので検索すると「生き物や植物など小さなガラスの箱に入れて飼育・栽培する技術」とありました。これは、物語とぴったり合った感じです。後半は天崎が素直になってちょっとは恋愛っぽくなります。よかった、よかった。

平日は毎日書こうと思っていましたが、今月は勉強を中心にしてブログの更新はままなりませんでした。11月1日にテストがあるので、今月はこれでラスト。来月はもっと色々書く時間が取れたら嬉しいと思います。ブログを書く時間はなくても、マンガを読む時間は削れない…マンガ馬鹿です。
2015年10月29日(木) 

LaLa12月号 その1は目次。

LaLa12月号を読みました。

10月25日(日)、家族で出掛けたついでにLaLa12月号を購入しました。帰宅後、家事をやる予定がズルズルとLaLa12月号を全部読んでしまいました。

庭の金木犀に知らぬ間にスズメバチが居を構え、剪定は彼らが去る11月以降に延ばしました。マーブル模様の美しい巣はハンドボールほどの大きさです。寒さに弱ったスズメバチは金木犀の葉上で日光浴し、暖かくなると飛び立ちます。洗濯物についてきたのか月曜日の朝には弱ったスズメバチが洗濯物を掛けた部屋にいました。チリトリですくってベランダに出すといつの間にか飛んで行ったようでした。
スズメバチの話はLaLaとは何の関係もないのですが、今月、個人的に一番印象的な出来事だったので書かせて頂きました。

表紙:池ジュン子先生の「図書館戦争」堂上と堂上演じる岡田准一さん マンガと実写のコラボ
表2(表紙の裏)から「赤髪の白雪姫」のDVD付限定版15巻のお知らせとゼン役の逢坂良太さんのスペシャルインタビュー記事です。

総ページ数:504p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「キスよりも早く」love.特別編 田中メカ先生 巻頭カラー50p 12p〜[読切]
「赤髪の白雪姫」第71話 あきづき空太先生 30p 63p〜 [連載]
「水玉ハニーボーイ」#16 池ジュン子先生 29p 95p〜 [連載]
「うそカノ」Lie.33 林みかせ先生 カラー扉30p 127p〜 [連載]
「図書館戦争 別冊編」INDEX.8 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 29p 161p〜 [連載]
「ウラカタ‼︎」シーン14 葉山ビスコ先生 32p 193p〜 [連載]
「学園ベビーシッターズ」第70回 時計野はり先生 カラー扉29p 225p〜 [連載]
「狼陛下の花嫁」第75話 可歌まと先生 30p 261p〜 [連載]
「ユキは地獄に堕ちるのか」第二十道・雪と虚宿 藤原ヒロ先生 30p 291p〜 [連載]
「シスターとヴァンパイア」特別編 暁先生 25p 323p〜 [読切]
「4ジゲン」にざかな先生 8p 349p〜 [連載]
「ラストゲーム」GAME.49 天乃忍先生 30p 357p〜 [連載]
「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」episode.04 石原ケイコ先生 40p 389p〜 [連載]
「嫁姑教室」柏屋キクゾー先生 3p 432p〜 [連載]
「恋とテラリウム」縞あさと先生 40p 439p〜 [読切]
読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p 492p〜

次に上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年10月29日(木)

2015年10月28日水曜日

LaLaDX11月号 その2は読んだ感想。

夢木みつる先生の「砂漠のハレム」、巻頭カラーでLaLa11月号では読切で特別編も描いて、人気沸騰中!のあおり文句の通り人気があるようですね。カルムの甘くて格好良い台詞もバシッと決まっています。「海賊ゲーム」とはどんなゲームなのでしょうか?次回のミーシェの活躍が楽しみです。

弓きいろ先生の「図書館戦争」 、本誌LaLaでの連載がラブラブモード全開なので、個人的には事件中心の今回の番外編の方が楽しく気楽に読めます。事件も深刻ではないのでそれも良いですね。陸上用のウェアに身を包んだ郁が格好良いです。

田中メカ先生の「キスよりも早く」が毎月2冊全6巻連続文庫発売に連動して特別編の登場です。でも、16pの短編で、内容的にもちょっとおあずけ感のある展開なので、満足したい方は本誌LaLa12月号巻頭カラー50pを読みましょう(笑)

仲野えみこ先生の「けだものにロリポップ」、今回は紫園寺くん、怪我をしてひまりに世話になります。ひまりちゃんのおじいちゃんがカワイイです。急展開というのでしょうか?次回が楽しみです。

斎藤けん先生の「天堂家物語」は、ずっと屋敷の中で展開していくのかと思いきや、今回は町にお出掛けです。鴉がどんな人かまだわかりませんが、とにかく蘭は強いので心配なく読めますね。

江咲桃恵先生の「とうがらし一味」 、曽根くん頑張れ!

小椋アカネ先生の「彼女になる日 another」、黒川の回想で相楽との出会いと黒川の過去が語られる回です。志摩くん、良い役所です。

辻田りり子先生の「恋だの愛だの」、椿くんが姑息な手を使ってますが、相手がかのこだから仕方ないですね。会長も良い感じで登場しています。今回は桃ちゃんとの会話がメインです。果たしてかのこが出した結論は?正直言ってまさかかのこが自分から返事をしに行くとは思っていませんでした。何か事件とか出来事があって、関係性が変わると予想していた私は少女マンガの読み過ぎ&王道パターンに慣れすぎていました。反省…。

草川為先生の「世界で一番悪い魔女」は、何と300歳だと思っていたクインタは16歳!しかも、その秘密を誰かが聞いていたという展開でモヤモヤしているクインタをよそにアンブローズの家の紋章印を探しに洞窟へ行くことになりました。洞窟の謎と秘密を聞いたのは誰か?次回は種明かしがあるでしょうか?楽しみです。

河口けい先生 の「ウチの鬼先生」、マッチョなクマかと思ったら…うっかりネタばれしてしまいそうになりましたが、百目鬼先生は今日も素敵です。

ナッツ先生の「ビリギャル」最終回、お話は原作もあり話題になった実話なので面白かったのですが、でも、学部はどこでもいいから慶應に受かればいいというのはどうなのでしょうか。などと考える時点で私は結構はまってに読んだということです。良い作品でした。私も勉強頑張ります。

塩島れい先生の「ぶっこん」読切ですがシリーズです。雨柳堂夢噺とか夏目友人帳とかこの類の話はきちんと描けばファンがつくのではないでしょうか?優しい雰囲気の作品なので、物語も絵もレベルアップしながらこれからも続くと良いですね。

佐古田ひらり先生はこれまでLaLaで描かれていた方なのかな?と思い検索すると2011年、2012年にLaLaDXなどで描かれていました。記憶になくすみません。「花のいろ」 は学校が舞台で進路に悩む少年が主人公です。やや地味な印象の物語でしたが安定した画力が心に残りました。これだけ描ければもっとファンタジー色の濃いものや異国物を描けば読者の目を引くのでは?と思いました。

咲宮涼先生「沈黙リアライズ」は学園ラブストーリーです。絵もお話も個人的にこういう感じが好きです。まとまっています。会話をしたら負けという勝負が良かったなと思います。

櫻井緋子先生「半狐の檻」 は絵が綺麗です。

北福佳猫先生「明日へのla」は第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品です。お話というか、言葉の使い方が良くて、絵もこれからどんどん伸びていきそうで将来が楽しみです。

沢村ちどり先生「ジェンダーXの悲劇」 は第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品です。西村くんとその弟分が良いですね。絵がしっかりしていて、テンポの良いコメディで読みやすい作品でした。インパクトのある物語とキャラができれば即レギュラーという感じがします。

喜多高子先生「提出期限はスキを問う」 は第283回LMSベストルーキー賞受賞作品です。この作品が今回のLaLaDXの中で私は一番好きです!昔、マンガを描いていた友人の絵に似ています。絵柄にクセがあり古い印象と評にありましたが、これからどんどん洗練されていくと思うし、お話がしっかりしていてヒロインの描き方が好きです。ひかわきょうこ先生のような感じになるのでは。千津美と藤臣くんシリーズみたいな丁寧なマンガを描いてくれるのではと期待します。

山田衣真先生「窓ぎわのきみのこと」 は、第284回LMSベストルーキー賞受賞作品です。良い作品でした。窓越しに好きな人を見ているというのは何だか(私が歳を取ってるだけですが)昔を思い出してキュンとしますね。

桜月リナ先生「約束リバース」は第285回LMSベストルーキー賞受賞作品です。恋のドキドキはないですがテンポ良く楽しくて可愛い作品でした。

マンガ賞の受賞作品がみんな何だかとても良くて、ちょとウキウキしました。次回作LMS受賞の先生はこれからLMGや白泉社新人大賞を狙うのかもしれませんが、早くデビューして欲しいと思います。
2015年10月28日(水)

LaLaDX11月号 その1は目次。

LaLaDX11月号を読みました。

LaLaDX11月号を読んだのは大分前のことで、今更ですが感想です。
今回は特に605p以降の読み切り作品とデビュー賞などの受賞作品が私の個人的な好みに合ったので楽しく読めました。

表紙:弓きいろ先生
表2(表紙の裏)映画「図書館戦争」のお知らせ記事です。

総ページ数:848p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「砂漠のハレム」第10話 夢木みつる先生 巻頭カラー45p 6p〜 [連載]
「図書館戦争」 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 30p 53p〜 [番外編]
「キスよりも早く」田中メカ先生 16p 89p〜 [特別編]
「けだものにロリポップ」7UP 仲野えみこ先生 カラー扉 40p 105p〜 [連載]
「天堂家物語」第7回 斎藤けん先生 42p 145p〜 [連載]
「とうがらし一味」江咲桃恵先生 3p 187p〜 [連載]
「彼女になる日 another」第12話 小椋アカネ先生 16p 193p〜[連載]
「恋だの愛だの」第36話 辻田りり子先生 40p 225p〜 [連載]
「勇者と我輩の無人島漂流記」 野崎アユ先生 カラー扉45p 267p〜 [新連載]
「相方不在」かな先生 3p 314p〜 [連載]
「世界で一番悪い魔女」episode.7 草川為先生 45p 317p〜 [連載]
「ウチの鬼先生」河口けい先生 16p 363p〜 [連載]
「ドラゴンの王冠」最終話 八島時先生 46p 379p〜 [連載]
「ビリギャル」最終回 ナッツ先生/原作:坪田信貴 カラー45p 429p〜 [連載]
「極彩ラビリンス」羽山エム先生 4p 475p〜 [連載]
「くもりのち太陽!」かめ乃先生 40p 479p〜 [読切]
「上手な魔法の解き方」羽野ちせ先生 40p 519p〜 [読切]
「ぶっこん」塩島れい先生45p 559p〜 [読切]
「花のいろ」佐古田ひらり先生 40p 605p [読切]
「沈黙リアライズ」咲宮涼先生 32p 645p [読切]
「半狐の檻」櫻井緋子先生 40p 677p [読切]
「明日へのla」北福佳猫先生 32p 719p [第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品]
「ジェンダーXの悲劇」沢村ちどり先生 32p 751p[第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品]「提出期限はスキを問う」喜多高子先生 16p 783p [第283回LMSベストルーキー賞受賞作品]
「窓ぎわのきみのこと」山田衣真先生 16p 799p [第284回LMSベストルーキー賞受賞作品]
「約束リバース」桜月リナ先生 16p 815p[第285回LMSベストルーキー賞受賞作品]

次に上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年10月28日(水)

2015年10月21日水曜日

17歳差カップル『私を月まで連れてって』

福山雅治さんと吹石一恵さんは13歳差、10月から始まったNHKの朝の連続ドラマ「あさが来た」は11歳差の年の差婚でそれについて考えていると、そういえば少女マンガの世界にも年の差カップルがいたなぁと思い当たりました。竹宮恵子先生の『私を月まで連れてって!』です。とは言っても、こちらは物語の中で結婚はしていないのですが。

竹宮恵子先生のSFマンガの代表的な作品といえば『地球へ…』『アンドロメダ・ストーリーズ』『私を月まで連れてって!』の3作品です。『地球へ…』はアニメ映画化、その後TVアニメ化もされた人気作で、超能力を持つ異分子として排除される人間「ミュウ」がソルジャー・ブルーのもとに集まり、やがて少年ジミーがブルーの遺志を継ぎ、仲間と共に宇宙船で地球を目指す物語です。『アンドロメダ・ストーリーズ』は光瀬龍先生原作の物語を竹宮恵子先生が美しい絵で表現した名作です。アンドロメダ星雲の小さな惑星に生まれた双子の男女が別々に育てられ、やがて機械に支配された国から逃げる中で出会い、惹かれ合って結ばれ、最後にはまだ生命の生まれていない惑星地球の海に落ちて生命の源になるという物語です。24時間テレビの中でアニメ化され放送されました。『地球へ…』『アンドロメダ・ストーリーズ』のどちらも、シリアスな物語で広大な宇宙を舞台にしています。

一方、『私を月まで連れてって』は、SFラブコメディで、その第1作目は読み切りとして発表された『夢見るマーズポート』です。「私、まだ本当の恋をしたことがないの」という美しい女性ニナ・フレキシブルは、17歳年上のA 級宇宙飛行士、ダン・マイルドが婚約者です。物心ついた時から何故かダンと結婚すると自分で決めていました。ひょんなことから過去に飛ばされたニナはマーズポート(火星の宇宙ステーション)でほんの短い時間出会った若者に恋をしますが、その相手は若き日のダンでした。元の時間に戻る前に生まれたばかりの自分に「あなたの恋人はダン・マイルド」と囁きます。ロバート・ヤングのSF短編小説『たんぽぽ娘』を下敷きにしたロマンティックSFで、古典SF好きにはたまりません。また、ジャズの名曲「Fly Me to the Moon」が流れるところも素敵です。
本格的な連載に入ると、ニナは10歳の可愛い超能力少女、ダンは27歳の宇宙飛行士という設定で話が展開していきます。二人は恋人同士で同じメゾンの住人として家族ぐるみの付き合いをしています。ダンは独り身の一人住まいですが、有能なハウスキーパーお八重さんがいます。
ニナの兄アーチーが作ったロボット”サブリナ”は、抽象的な指示を理解できず無能なロボットの烙印を押されますが、お八重さんの的確な指示で有能なロボットとしてお八重さんの手伝いをします。「私は、コンプレックスのある人間が好きなんです」とロボットのサブリナにコンプレックスをインプットするお八重さんは、美人ではありませんが何でもできるスーパーレディです。『私を月まで連れてって』は個性的で魅力的なキャラクターが次から次へと出てきますが、中でもお八重さんは竹宮恵子先生のお気に入りのキャラなのではないでしょうか。
最終回はお八重さんが財閥の総帥ハリアンのプロポーズを受け結婚するお話でした。お八重さんとハリアンの息子ブライトが主人公の「ブライトの憂鬱」という続編マンガも白泉社から出ています。
最近は少女マンガでSFはあまり見かけなくなりました。『私を月まで連れてって』は、次から次へとSFならではの事件が起こるSFコメディの決定版!17歳差カップルの素敵なマンガです。
2015年10月21日(水)

2015年10月19日月曜日

TONO先生の『カルバニア物語』

久しぶりの書き込みです。締め切り直前、「もう間に合わない」と感じながら書いていたレポートが奇跡のように書き上がり、色々な方にお礼を言いたい気分です。
とりあえず、レポート中に購入したLaLaDX11月号の感想は後回しにして、『カルバニア物語』について書かせて頂きます。

昨日、TONO先生の『カルバニア物語』16巻を書店で見つけて購入し、夜中に布団に入り、すやすや眠る息子の横で小さなライトでページを照らしながら読みました。
なぜ「見つけて」なのかというと、15巻の発行から1年半ぶりだったので、新刊チェックすっかり忘れていたからです。『カルバニア物語』の 第1巻は1995年の6月発行ですから、実に20年も連載をしています。私は第1巻の発行以来、コツコツと読んでいる地味な『カルバニア物語』ファンです。

TONO先生のマンガを初めて読んだのは学生時代。TONO先生が「うぐいす姉妹」として同人誌で『キャプテン翼』を描いていた頃です。絵の上手な友人はみんな『キャプテン翼』の同人誌を作っていました。同人誌のことはよくわからなかった私も、友人に誘われてコミケに買い物に出かけました。今ほどコスプレは盛んではありませんでしたが、同人誌界では高河ゆん先生が執筆する同人誌『夜嬢帝国』と分業同人漫画グループCLAMPが圧倒的人気を誇り、コミケで長蛇の列を作っていた活気ある時代でした。日本国中が景気良く賑わっていたバブル期でした。TONO先生は『キャプテン翼』のパロディマンガも面白かったのですが、私が同人誌で読んだオリジナルマンガは、恋愛モノでもなくコメデイでもなく、老人の姿を子どもの姿に代えて死や老いや痴呆を描いた作品でした。静かで坦々とした作品でしたが記憶に残る作品でした。

『カルバニア物語』は公爵の一人娘エキュー・タンタロットと女王タニアの王宮コメディです。連載当初は公爵の娘だったエキューは、やがて女だてらに公爵の爵位を継ぎます。エキューは国一番の美女でありながら、男装し、言葉も荒く男勝りです。まるでベルサイユのばら!?と思うところですが、エキューはオスカル様に比べるとかなりガサツです(笑)国は平和ですが、国内外の色々な思惑もあり、その出来事を、明るく、あっけらかんと潔く解決していきます。時には敵対する相手も助け、時々じんときて泣かされる物語、それが『カルバニア物語』です。
2015年10月19日(月)

2015年10月8日木曜日

今日はノーベル文学賞

今日、10月8日(木)はノーベル文学賞受賞者発表の日です。…多分。先日、TVのニュース番組で「ノーベル文学賞は例年木曜日なのでおそらく10月8日(木)に発表になるでしょう」と伝えていました。他の賞は発表日程がはっきりしていたのに、面白いですね。

もちろん、私が期待しているのは村上春樹先生の受賞ですが、毎年の騒ぎに村上春樹先生ご自身は辟易しているようなので、ファンとしてはあまり騒ぐのもためらわれます。でも、一度受賞してしまえば、来年から気が楽になると思うのですが…。

とにかく、発表を待って、場合によってはこの下に↓書き加えるかもしれません。
2015年10月8日(木)

2015年9月29日火曜日

福山雅治さん結婚とグレアムの恋人

昨日9月28日(月)、ミュージシャンの福山雅治さんがご結婚されました。おめでとうございます。
このニュースを知った福山雅治ファンはショックのあまり会社を早退したり、家事が手につかなくなったり、大変だったようですね。

ほぼマンガブログであるここになぜ芸能人の話を書くのか?それは、私の主人が福山雅治さんのファンだからです。ブログといえば、公開日記のようなものですから、備忘録的な意味も込め、書いておかなければ…と思ったわけです。

好意を寄せる男性に恋人が発覚したとか、結婚したとか、そういう話題でショックを受けたのは、確か三原順先生の『はみだしっ子』のグレアムがダナと一夜を共にした時でしょうか。その前にキスシーンもあったのですが。小学5年生のグレアムに恋する少女にとっては、それはもうショックな出来事でした。
『はみだしっ子』では、マックスはまだまだ幼く恋愛の話は論外でしたが、アンジーにはフーちゃんがお似合いだと勝手に思っていましたし、サーニンはクークーという相手がいました。大好きなグレアムは真面目で硬くてそういう浮いた話はないだろうと勝手に安心していたところに、最後の最後にカウンターパンチをくらった形になりました。作中では、グレアムはまだ14歳か15歳で、一体ダナは幾つなんだろう?という疑問が今でも残っています。
続いてファンになったTVアニメ『銀河漂流バイファム』のロディ・シャッフルも、年上のケイトさんとのキスシーンがあり、少年と大人の女性のカップルというのは、私にとってはちょっと避けたいパターンとなりました。

福山雅治さんのお相手は、13歳年下の吹石一恵さんです。特に吹石一恵さんのファンというのではないのですが、このところTVで妙に目を引く人でした。木村拓哉さん主演の「アイムホーム」でも不倫相手の役で出ていましたし、数日前にもTVのバラエティ番組?に出演されていて、靴にこだわりがありハイヒールをたくさん持っていると話していました。吹石一恵さんの買い物にも同行して、彼女がユニクロの下着を購入するという場面もあり、ああ、ユニクロの下着のCMに出てるから…と妙に納得しながら見ていましたが、目を引いたのは結婚間近の幸せオーラが出ていたからかもしれませんね。
毎年、「冬の大感謝祭」で「重大発表があります」と福山雅治さんが口にする度、今年こそ結婚か!?とドキドキしましたが毎年新曲発表で、あんまり毎年肩すかしをくうので、もう一生独身なのかな?と思った矢先の出来事でした。今年の「冬の大感謝祭」はファンの皆さんの結婚おめでとうコールで会場が盛り上がるのではないでしょうか。
2015年9月29日(火)

2015年9月27日日曜日

金木犀と『星の時計のLiddell』

9月23日(水)に、我が家の庭の金木犀が咲いているのに気付きました。春、沈丁花の花が咲くと萩尾望都先生の『ポーの一族』を思い出すように、秋、金木犀の花が咲くと内田善美先生の『星の時計のLiddell』を思い出します。

内田善美先生の『星の時計のLiddell』には、金木犀が出てきます。それも、主人公ウラジーミルの友人ヒューの夢に出てくる家に立つ木として描かれます。ヒューはやがて、その夢の家とそこにいる少女を見つけ出し、最後にはウラジーミルの前から消えてしまいます。『星の時計のLiddell』は”夢”と”予感”と”生命”が織り込まれ、文学的な薫りが漂い、圧倒的な美しさで描き出された少女マンガです。

昔、友人の部屋に内田善美先生の『星の時計のLiddell』を見つけました。尋ねると友人のお姉さんの物でした。当時、友人のお姉さんは武蔵野美術大学の学生でした。なるほどと思いました。集英社の少女マンガ雑誌「ぶ〜け」に連載されていた内田善美先生の『星の時計のLiddell』は、バブル景気の頃に出版されたハードカバーのマンガでした。同じように水樹和佳先生の『イティハーサ』や『月子の不思議』、吉野朔美先生の『天使の声』がハードカバーで出版されていました。その中でも、内田善美先生の『星の時計のLiddell』は、カバーイラストの美しさが際立っていました。私は、「ぶ〜け」に掲載されてコミックスになったマンガの何冊かは持っていましたが、内田善美先生の作品はサンリオから出版されていた「リリカ」で読んだきりでした。しかも当時は、「リリカ」に掲載された『オレンジ月夜のイカロス』や『若草物語』を描いたマンガ家が『星の時計のLiddell』を描いたマンガ家だという認識がありませんでした。
とにかく、友人宅で見て一目惚れした『星の時計のLiddell』を書店で買い求め、今も手放すことなく所蔵しています。それにしても、絶版で手に入りにくいマンガ(現在古書店では1巻3000円程の価格がついているようです。当時の定価は税込1巻910円でした。)をこうも劣悪な保存状態で所持しているのは本当に申し訳ない気がします。シミだらけ、埃だらけでボロボロです。

『星の時計のLiddell』では、どの言葉も胸に刺さるのですが、特に葉月の言葉というか、彼女について語ったジョン・ピーター・トゥーイの言葉に当時も今も共感します。
『星の時計のLiddell』に一貫して漂う何とも言えない寂しいような沁みるような雰囲気と、美しく哲学的・文学的な言葉と絵を、金木犀の香りはたちまち思い出させてくれます。私には、ヒューは少女と共に今も時空に取り込まれていると信じることができます。そして、ウラジーミルは永遠に異邦人であり続けているような気がして、それは創作された一つの少女マンガであるにも関わらず、金木犀の香りに哀しい想いがよぎるのです。
2015年9月27日(日)

2015年9月24日木曜日

LaLa11月号 その2は読んだ感想。

時計野はり先生の「学園ベビーシッターズ」は、巻頭カラーですが、私の中の「学園ベビーシッターズ」は人気はあるけれど地味なイメージ(悪い意味ではなく)なので、巻頭に来るとちょっとびっくりします。せっかく巻頭なんだから竜一くんが主役のお話を期待しましたが、内容は双子の数馬と拓馬です。チョキチョキと髪を切って貰って…さてどうなるでしょうか?いつもながら、可愛らしいお話です。今回は40pの狼谷くんがGoodです!

あきづき空太先生の「赤髪の白雪姫」、今回は合成熱煌晶石の作り方を白雪と鈴がラタ・フォルゼノさんに習うお話です。展開は…頭の悪い私は読み返して読み返して、この理科実験的展開の内容を理解しようとして挫折しました。私が合成熱煌晶石を作るわけじゃないんだし、これはマンガなんだしと自分の理解力の低さを誤魔化し、いつもの会話と絵と展開の面白さだけに目を向けることにしました。オリンマリスの実験、上手くいくといいですね。

天乃忍先生の「ラストゲーム」、柳のお父さんと九条がデートです。「ありがとうございます」と嬉しそうな九条の顔が可愛いですね。でも、次回に繋がる展開としてはベタな感じです。さて、これから少女マンガにありがちな展開になっても、「ラストゲーム」らしさが出ていれば楽しく読めるかなと思います。

弓きいろ先生/原作:有川浩先生の「図書館戦争 別冊編」 は、前半の事件は置いておいて、後半は…少女マンガなのにラブラブが濃すぎる気がします。堂上教官もう少しお手柔らかに お願いします。

緑川ゆき先生の「夏目友人帳」は、今回、妖ではなく人間の新キャラ登場です。名取が陣を描きながら新キャラ依島の話をする横顔が印象的でした。10番目の案山子くんは、目鼻があるわけでもないのに、何となく可愛いと思ってしまいました。

池ジュン子先生の「水玉ハニーボーイ」、今回は脳筋と言われる七緒をちょっと見直したりして。藤ママが藤パパに送ったメールが良かったです(笑)

葉山ビスコ先生の「ウラカタ‼︎」、天馬叶夢に焦点が当たる回です。現代シネマ研究会の警護の指令がとんできます。一澄先輩の対応力は私も見習いたいですね。

藤原ヒロ先生の「ユキは地獄に堕ちるのか」は、今回は春花の子どもの頃の出来事などが語られ、春花がクローズアップされています。またまた私の予想を裏切られました。こういう展開になるとは思いませんでした。って、毎回言っていますね(笑)

可歌まと先生の「狼陛下の花嫁」、氾紅珠が暴走(妄想?)して楽しい回です。次回からの展開も見えてきました。猫みたいな刺客はこれからやってくるお客様の密偵なのですね。どんなお客様なのでしょうか?楽しみです。

石原ケイコ先生の「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」、隣町お出掛け編です。なかなか、メフィストが出てきませんね。連載が長くなるのかな?どのキャラも一見さんなのかなと思うと、話を回すレギュラーキャラがあと何人か欲しいところです。二人だけで回していると何となく物足りない感じですね。

夢木みつる先生の「砂漠のハレム」はLaLaDXでずっと読んでいますが、元気でがさつなヒロインのミーシェに一見俺様だけどイケメンで優しい王子カルムのやりとりが楽しいお話です。LaLaDXでも毎回楽しく読んでいますが、連載ではミーシェが海賊に捕まった危険な状態です。今回は本誌用の特別編なので、連載とは関係ない物語になっています。壺を被ったカルム王子はなかなか良いのではないかと勝手に思っています。壺は良い小道具でした。ミーシェが壺に描いた顔は娘に大ウケでした。

にざかな先生の「4ジゲン」、柏木先生の説明最高でした。

晴海ひつじ先生の「ツインロール」は集中連載最終回ですが、まだまだ続く終わり方でした。個人的には、それほど引っ張らないで泉と瑳神にはまとまって欲しかったです。でも、まだ続くということは評判が良かったということですね。
2015年9月24日(木)

LaLa11月号 その1は目次のみ。

LaLa11月号を読みました。

9月24日(木)、朝から曇天で午後3時から雨が降ってきました。雨が降る前にと急いでLaLa11月号を買いに近所のスーパーまで自転車を走らせました。昨日一昨日と比べると明らかに肌寒い今日、あちこちで金木犀の香りをかぎました。例年より早いような気がしましたが、昨年はいつ頃咲いたのか覚えていません。我が家の金木犀の開花は今年は9月23日でした。

表紙:弓きいろ先生の「図書館戦争」堂上と堂上演じる岡田准一さん マンガと実写のコラボ。表2(表紙の裏)から映画とTV放送の「図書館戦争」のお知らせと岡田准一さんと榮倉奈々さんのLaLa独占インタビュー記事です。

総ページ数:510p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「学園ベビーシッターズ」第69回 時計野はり先生 巻頭カラー30p 14p〜 [連載]
「赤髪の白雪姫」第70話 あきづき空太先生 28p 49p〜 [連載]
「ラストゲーム」GAME.48 天乃忍先生 30p 81p〜 [連載]
「図書館戦争 別冊編」INDEX.7 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 カラー扉 29p 113p〜 [連載]
「夏目友人帳」とうかんやの章 緑川ゆき先生 45p 149p〜[連載]
「水玉ハニーボーイ」#15 池ジュン子先生 カラー扉 29p 195p〜 [連載]
「ウラカタ‼︎」シーン13 葉山ビスコ先生 30p 229p〜 [連載]
「ユキは地獄に堕ちるのか」第十九道・人間として 藤原ヒロ先生 30p 263p〜 [連載]
「狼陛下の花嫁」第74話 可歌まと先生 29p 297p〜 [連載]
「嫁姑教室」柏屋キクゾー先生 3p 326p〜 [連載]
「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」episode.03 石原ケイコ先生 32p 329p〜 [連載]
「うそカノ」Lie.32 林みかせ先生 29p 361p〜 [連載]
「砂漠のハレム」夢木みつる先生 カラー扉 40p 393p〜 [読切]
「4ジゲン」にざかな先生 7p 434p〜 [連載]
「ツインロール」最終回 晴海ひつじ先生 40p 445p〜 [集中連載]
読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p 498p〜

次に上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年9月24日(木)

2015年9月21日月曜日

安保法案成立と『はみだしっ子』

2015年9月19日(土)、参院本会議で安保法案が成立しました。参院特別委員会で理不尽な強行採決が行われ、その様子をTV中継で見て愕然とした、その翌々日のことです。

「僕は友達と遊ぶ約束をした。でも、お母さんは、昼間は学校に行かないといけないと言うんだ。おまけに宿題もしろって言うんだ。僕はどうしても友達と遊びたいんだ。僕はそんな風に決められたことを守るのはまっぴらだ。友達との約束を守りたいんだ。だから、お母さんを無視した。学校もサボった。宿題なんて適当にやればいいんだ。何しろ、僕には仲間がたくさんいる。仲間だって宿題は適当でいいって、その後のことは助けてくれるって言ってるよ。」

僕は「安倍晋三首相」。友達は「アメリカ」。遊びは「集団的自衛権(安保法案)」。お母さんは「日本国憲法」。学校は「憲法改正」。宿題は「国民と野党への説明と理解を得る」こと、仲間は「与党議員」です。

TVの街頭インタビューを見ていると「今の日本には必要な法案だから今回の安保法案成立は良かったと思います。」という人もいます。でも、お母さんは無視され、手順を踏まず、「僕」は自分の思い通りにしました。もし、この質問が「今日、参議院で安保法案が成立されました。これについてどう思いますか?」という質問ではなく、「今日、少年がお母さんの止めるのも聞かず、学校に行かずに友達と遊びました。これについてどう思いますか?」と聞かれたら、「友達との約束は大事だから、学校に行かなくて良かったと思います。」と答えるのでしょうか?

私は ふと、三原順先生の『はみだしっ子』の作中で行われた裁判と、グレアムとフランクファーターとのやりとり、そして、ジャックがマックスにした説明を思い出しました。

『はみだしっ子』はその物語の後半、「Part19 つれて行って」でグレアムが刺され、養父ジャックが少年リッチーを相手に裁判を起こします。リッチーが立てた弁護人はフランクファーター。とても頭の良い男で、反対尋問で証人を次々と自爆させてしまいます。私のような読者には、リッチーが悪意を持ってグレアムを刺したことは明白なのですが、裁判は思うように進まず、リッチーは無罪になるのでは?という不安が生まれます。それを、グレアムが裁判所の外で謀略を巡らせ、自分が再びリッチーに刺されることで最後には勝訴するのです。

グレアムは被告側の弁護人フランクファーターに言います。「(裁判には)実際の…彼らをとめる手だてになれと!そうでなければ法律がどうして実際的なものでいられるの?(中略)あんたは個人の美しい理想として彼らを寛大に扱えと言い 人々はそこに引きこもる」「つまりこう?あんたは”正義なんかくそくらえ!美徳なんか虚飾にすぎない 悪に自由を!”というのが手の内」(引用  三原順:著  愛蔵版『はみだしっ子【全集】第5巻』 p17、p18、p21)

ここで、グレアムが語るのは裁判のことなのですが、憲法もまた、日本を動かす政治家が誤った方向に進まないように規制するために存在する法律なのですから、これを与党の政策を通すための理由で無視することを許すことはできません。

また、反対尋問でことごとく原告側の証人から被告有利の証言を得るフランクファーターのやり方に対してマックスがジャックに質問します。ジャックは言います。「例えば、橋の下で眠ってはいけないという法律があるとしてこれを守らない者は誰でも…どんな金持ちの人でもどんなに立派な仕事をしている人でも それにどんな素敵な美人でもね…みんな罰せられるのだとしたら どう?平等だと思う?」マックスは「うん!そういうのっていいと思うよボク! 特別な人達だけ許されるんじゃ頭にくるもの!」と答えます。これにジャックは「そう?じゃ…こう聞いたら?けれど実際橋の下なんかで眠らなければならないのはとても貧しい人達で…だからこの法律は弱い人達をさらにいじめるのに役立つだけなんだ…と もう一度さっきのように すぐ平等だと答えられるかい?マックス? つまりリッチーの弁護人(フランクファーター)は後の言い方をしているんだ わかるかい?」と説明します。(引用  三原順:著  愛蔵版『はみだしっ子【全集】第4巻』 p385、p386)

確かに、安保法案を「廃案にすべき」だという一方からの否定的な意見を、もう一方で「今の日本には必要な法律だ」と視点を変えて主張することはできます。でも、賛成側のつまり与党のやり方はフランクファーターのように狡猾ではありませんでした。説明は筋が通っていなかったため、時には転じ、時には別の説明が用いられました。

個人的には「安保法案」は廃案にすることが望ましいと思います。法案を通してから時間をかけて理解してもらいたいと語る総理大臣を、ただの独裁者だと感じるのは極端な考えでしょうか?憲法を無視した時点で、極端な考えではなくなったと思います。多くの人々が危惧しているのは、「安保法案」が成立したことが、手順を踏まずに法案を通すことを当たり前とする規制のない独裁国家への第一歩になることなのではないでしょうか。
2015年9月21日(月)

2015年9月18日金曜日

小椋冬美先生のふわふわした丸いもの

先日、佐藤真樹先生について書いたせいで当時の作品が懐かしくなり、小椋冬美先生の『リップスティック・グラフィティ』を本棚から引っ張り出して読み返しました。多くの少女マンガをせっせと買い集めた子ども時代、「集める」という行為にハマり、好きになったマンガ家のコミックスはとにかく何でも揃えていましたが、社会人になって転居を繰り返すうちに、持ち物を整理するようになりました。リボンで描かれていたマンガ家では、小椋冬美先生と陸奥A子先生が、一人暮らしのアパートの押入れの中にいつまでも残っていましたが、結局、今でも手元にあるのは小椋冬美先生の『リップスティック・グラフィティ』の前後編2冊と『ごめんねダーリン』の計3冊です。もちろん、陸奥A子先生の『こんぺい荘のフランソワ』や『天使も夢見るローソク夜』『まぼろしの銀の匙』など、どれもとても素敵なお話で大好きでした。今思い出すと何で手放したのか後悔するばかりですが、山ほどの後悔を拾って眺めても仕方がないので、今あるものの話をします。

小椋冬美先生は、リボンからヤングユーやその他の雑誌へと活躍の場を移し(フリーになったそうです)ヒロインも高校生から大人の女性になりました。『オリーブの木陰』や『天のテラス』までは作品を集めていましたが、1995年を過ぎると私のマンガ離れが始まり、それきり読まなくなりました。最初の会社を辞めて、一人暮らしをやめて実家に帰り、バイクに乗ってツーリング仲間も出来たし、そういう環境の変化もあって私の中でマンガが占める位置が大きく変わった時期でした。収集はやめても、30歳を過ぎるまではマンガは残してありました。多分、心理学の勉強を始めて心の中が整理できたことが大きかったのかもしれません。30歳を過ぎて自分が持っていたマンガの3分の2は処分しました。その時に『リップスティック・グラフィティ』と『ごめんねダーリン』を手元に残した理由は、わかりません。『Mickey』だって『さよならなんていえない』だって大好きだったのに…。

『リップスティック・グラフィティ』では、ヒロインにこれといって大きな問題が目の前に立ちはだかっているいるわけではなく、ただ坦々とした生活の中でささいな出来事によって心に波が立つヒロイン街子と、街子の一見対局にいるようなクラスメイト神子が少しづつ分かり合っていく様子と、二人の少女の始まったばかりの恋心を、センスある会話と雰囲気ある絵で描き出しています。『Mickey』ではスケートが『さよならなんていえない』では恋心が前面に出ているのとは少し違うイメージを持つのです。また、ヤングユーやmimiで小椋冬美先生が描かれた、描き込み過ぎないおしゃれな大人のイメージを持ったマンガとも明らかに違います。『リップスティック・グラフィティ』はヒロイン街子のモノローグが印象的です。小椋冬美先生の作品は、この後、作風が大人っぽくなり、モノローグも必要最小限に減ります。マンガを評論する方が少女マンガに心理描写として多用される「花」と同様「ふわふわした丸いもの」が心情の描写として描かれることを指摘していましたが、その「ふわふわした丸いもの」、私には舞い散る花びらや葉っぱに見えますが、もちろん現実に花びらが空中にふわふわ浮いているのは桜の時期位なものなので、効果線と同じく心理描写の一つではありますが、これが『リップスティック・グラフィティ』には多用されています。そして、その描写が少女マンガ”らしさ”を際立たせ、読み手にロマンティックな雰囲気を与えているような気がします。また、細くスラリとした手脚に制服のスカートがふわりと広がっているスタイル画のような少女の立ち姿が所々に描かれ、これも独特の雰囲気を醸し出しています。

2年後に描かれた『ごめんねダーリン』は、このスタイル画のような少女の立ち姿は、連載開始時の扉絵に描かれた位で、(これはヒロインがパンツにエプロン姿の家政婦という設定のせいもあるかもしれません)「ふわふわした丸いもの」はラストシーンに出現するのみです。『リップスティック・グラフィティ』以前の小椋冬美先生は、田渕由美子先生や陸奥A子先生を評する際に使われるカテゴリ「乙女チックラブコメ」の範疇なのかもしれません。要するに、私が乙女チックラブコメを潜在的に支持し、しかし、陸奥A子先生などの王道的作品は意識的に排除した結果として、乙女チックラブコメの香りを残す『リップスティック・グラフィティ』と『ごめんねダーリン』が残されたということなのでしょうか。

ともかく、『リップスティック・グラフィティ』と『ごめんねダーリン』は今も私の書棚に収まっています。こうして時々読み返すと、そこに描かれた透明感ある少女たちの心に触れて、何か心地よい思い出のような気持ちに浸れるのです。
2015年9月17日(金)

2015年9月17日木曜日

真夜中ではない「メリー・ゴーラウンド」

リボンで描いていた佐藤真樹先生の「月夜と音楽家シリーズ」をふと思い出し、調べてみました。私は、「月夜と音楽家シリーズ」の『真夜中のメリーゴーランド』だったと記憶していて、ネットで検索すると大橋トリオの『真夜中のメリーゴーランド with 手嶌葵』がヒットしました。仕方ないので「月夜と音楽家シリーズ」で検索すると、出てきました。図書館で所蔵されているマンガ、アニメーション、ゲーム、メディアアートが検索出来る「メディア芸術データベース」というのがあるのですね。初めて知りました。このサイトで、 1982 年の1月と2月に発売のリボンに前後編で掲載された佐藤真樹先生の『メリー・ゴウーラウンド』を見つけました。「真夜中」はついていませんね。「メリーゴーランド」ではなく「メリー・ゴーラウンド」でした。記憶というのは本当にいい加減ですね。でも、コミックスを持っていたわけでもなく、1982年の1月に読んだだけのマンガを33年後の今も覚えているのですから、まぁまぁの記憶力かもしれません。「メディア芸術データベース」では、検索できたのは雑誌のデータベースでコミックスの方は検索されなかったので、手に入った情報は雑誌の掲載マンガ一覧でした。コミックホームズさんのサイトの図書館版みたいな感じですね。

掲載マンガの一覧を見ると、太刃掛秀子先生の『風がはこぶだろう』、小椋冬美先生の『リップスティック・グラフィティ』、池野恋先生の『めちゃんこ教室』、小田空先生の『空くんの手紙』、萩岩睦美先生の『小麦畑の三等星』、金子節子先生の『どろんこアドバンテージ』などでした。タイトルのラインナップを見ただけで当時を思い出し、何だかワクワクします。池野恋先生は『ときめきトゥナイト』の連載前で、絵もかわいく、お話も楽しくて当時は大好きでした。『ときめきトゥナイト』はテレビアニメにもなり爆発的に人気が出たので実はちょっと苦手なんですが、当時はやっぱりテレビアニメが気になって時々観ていました。なぜかオープニングの歌詞もバッチリ記憶していて今でも歌えます…。十代の頃に覚えたものというのは結構覚えているものです。小椋冬美先生の『リップスティック・グラフィティ』は今もコミックスを持っています。普通のラブストーリーなのですが、小椋冬美先生が描くと絵も台詞もちょっとおしゃれというか、垢抜けた感じで憧れが強くて今も大好きな作品です。萩岩睦美先生の『小麦畑の三等星』は超能力のある女の子のお話で、萩岩睦美先生は作中に笑いをとるシーンもちゃんとあるのですが、話の核心に迫っていくと、なかなかシリアスな展開になっていったと思います。それは『銀曜日のおとぎばなし』もそうだったと記憶しています。

さて、肝心の佐藤真樹先生の『メリー・ゴーラウンド』ですが、どういう内容かざっくり説明します。というか、ざっくりしか記憶にありません。何しろ33年前ですから。
音楽家の男四人で暮らす家の前に赤ん坊が一人捨てられました。彼らはその赤ん坊を大事に育てます。赤ん坊は優しい娘に育ち、四人のパパの世話をしながら楽しく暮らしていました。ある時、よそからやってきた便利屋の青年と親しくなります。木馬は音楽家の家にあったのか記憶がはっきりしないのですが、古くなった木馬を便利屋をしていた青年が直してくれて娘は青年と親しくなります。娘は青年に「四人のパパと遊園地に行った時、メリー ・ ゴーラウンドに乗るとよその子は両親の立つ一箇所でしか手を振らないのに、四人のパパは分かれてメリー・ゴーラウンドの周りに立っていて、一人のパパに手を振り終わると次のパパに手を振り、そうしてずっと手を振りっぱなしで、自分には本当の親はいないけれど、四人のパパに大切に育てられて幸せなのだと分かった」という話をするのでした。しかし、青年は実の兄に追われています。青年の兄はピアニストで弟のせいで怪我をして二度とピアノが弾けなくなり、弟を恨んでいます。青年を追いかけ、落ち着いた街で弟の悪い評判を立てそこにいられなくなるように仕向けるのでした。青年は街を去り、青年に恋した娘は残されてしまいます。兄は娘と話をして、弟を恨むことをやめるんだったと思いますが…。娘は四人のパパを置いて家を出てはいけません。しかし、四人のパパはふさぎこむ娘に青年を追っていくように促し、娘は家を出て行く。というお話だったと思います。

この「月夜と音楽家シリーズ」は他に『猫語のシャンソン』『いつか聴いた歌』『星が音符になった夜』などありました。『星が音符になった夜』は体の弱い音楽好きの男の子を弟に持つ男の子とオーケストラメンバーの両親を持つ元気な女の子が知り合い、オーケストラのメンバーが男の子の家の外で演奏して男の子を元気付けるお話だったと思います。まぁ、古い記憶なので、間違っているかもしれません。大事にコミックスを持っている方には「なんてデタラメな説明だ!」と憤慨されるかもしれませんね。

でも、はっきりしているのは『メリー・ゴーラウンド』で遊園地で四人のパパに手を振るエピソードです。それから、さっきの説明には書きませんでしたが、青年が出て行ってふさぎこんだ娘を見て四人のパパが心配するシーンです。「どうしよう、娘があんなに悲しんでいる」と、四人のパパは娘に何をしてやったら良いのか四人で決めるのです。そして、娘を送り出すのです。じんわり心にしみる素敵なマンガでした。
33年前の記憶をたぐり寄せただけなのですが…佐藤真樹先生の『メリー・ゴーラウンド』は、とても素敵なお話でした。ずっとタイトルを『真夜中のメリーゴーランド』だと思っていましたけど。
2015年9月17日(木)

2015年9月15日火曜日

ゼンマイ仕掛けのロビンちゃん

テレビをつけたら、映画の宣伝で神木くんと佐藤くんとヒロインの小松さんが出ていました。「バクマン」の映画は、もう公開が近づいているのですね。10月3日公開です。マンガを描くシーンがプロジェクションマッピングだというので、ちょっとびっくりしました。主人も楽しみにしているので、上映期間中のどこかで子どもを預けて出かけたいと思っています。

高木役の神木隆之助くんは、2005年公開の妖怪大戦争で主演をしました。当時、まだ付き合い始めたばかりの主人と「妖怪大戦争」を観に行きました。神木隆之介くんがとても可愛かったという印象があります。客観的な映画の出来や評判はともかく、メッセージの込められた良い映画だったと思います。豆を取ろうとするシーンが、当時、豊川悦司さんが出ていたテレビCMのパロディになっていて、面白かったことも記憶しています。
あの頃、12歳だった子役の神木隆之介くんも、もう22歳です。時の経つのは早いものです。

マンガをほとんど読まない主人は、大抵は原作ファンの私がテレビドラマ化されたものを見る時に一緒にドラマを見てハマり、マンガも読むというパターンです。結婚してすぐは、「のだめカンタービレ」でした。それから「とめはねっ!」「バクマン」、ドラマではありませんがアニメ化の「境界のRINNE」。でも今、主人が一番ハマっているのは「ど根性ガエル」です。9月12日の放映は私も泣かされました。
原作の吉沢やすみ先生は、「やすみ」というので女性かと思っていました。しかも、原作は一度も読んだことがありません。アニメは多分1972年版のものの再放送だったのだと思いますが、平日夕方、楽しみにして見ていました。
今、ぴょん吉Tシャツが売れているそうですが、12日の放映では五郎(勝地涼)が話す時にいつも語尾につける「やんす」の「YANSU」Tシャツを着ていて、「これ欲しいね」と主人と意気投合しました。ゴリラパンは1個350円で日テレ屋汐留店で金曜日のみの限定販売だそうですが、「YANSU」Tシャツ、どこかに売っていないでしょうか…。

「ど根性ガエル」の原作マンガは読んだことがありませんが、「オバケのQ太郎」と「ロボコン」は読みました。
「オバケのQ太郎」で印象に残っているお話は、ラーメン好きの小池さんが美人で料理上手の奥さんをもらって、インスタントラーメンを我慢する生活を送り、最後にはラーメン好きが奥さんにばれて、奥さんの作ってくれた美味しいラーメンを食べるというお話です。
「ロボコン」は、石森章太郎先生の描くロビンちゃんのことを、子ども心にとても美人で色っぽいと感じたのを覚えています。TVの実写版ロビンちゃんは可愛らしかったですが、マンガのロビンちゃんは、ゼンマイが背中についたロボットで大人っぽくて全く口をききませんでした。背中にゼンマイと言えばあらゐけいいち先生のマンガ「日常」のロボットなのちゃんも背中にゼンマイですが、かけらも色気はありませんね(笑)「日常」大好きです。
2015年9月15日(火)

2015年9月10日木曜日

水と萩尾望都先生

横浜では日曜日の夕方から雨が降り出し、時々止むことはあっても、4日間続いた雨でした。明日は晴れるという天気予報でほっとしました。

しかし、今日の常総市の鬼怒川決壊は信じられない出来事でした。まるで、2011年3月11日金曜日にリアルタイムでテレビに映し出された東北の津波を見ているようでした。水の恐ろしさを目の当たりにしました。

「モザイク・ラセン」の微晶湾、「銀の三角」の水辺、「マージナル」の洪水。
萩尾望都先生の作品には水辺が舞台のものや水がドラマティックに使われるものがあります。「銀の三角」の水辺では、番う季節のために禊を行い、「モザイク・ラセン」では、人々は微晶湾の周りに住んでいます。食(日蝕?)に湾の水かさが増し、黒の王は滅び、人々は恐怖から逃れます。「マージナル」は特に、子どもの生まれない男だけの不毛な世界の全てが洪水に呑み込まれ、命を宿す力のあるキラも呑み込まれていきます。そして再び、氷に閉じ込められていたもう一人のキラが地球に降り立ち、新しい命が生まれる予感を持って終わります。

水は、ただ怖いだけではないのですが、それでも今は、この長く続いた雨と溢れ出た水がこれ以上の災いを起こさないように祈るだけです。
2015年9月10日(木)

2015年9月9日水曜日

マンガ家の描く文庫本カバーイラスト

小学校で朝から読み聞かせのボランティアに入った時のこと。娘の教室で絵本を読んだ後に図書室に行き、他のクラスで読み聞かせをしたボランティア仲間と学校司書の方を交えて、しばし本について語りました。

最近、娘の通う学校の学校図書館では子どもたちにライトノベルが人気で、それもライトノベルをゲーム化したものをゲームからライトノベルへと辿り着く子どもが多いようです。そんな中、子どもからリクエストがあったということで購入した本に、赤川次郎先生の『三毛猫ホームズ』シリーズがありました。ところが、リクエストをしたのは男の子だというのに『三毛猫ホームズ』のカバーイラストは女の子が好む少女マンガ的な可愛らしいものでした。これでは男の子は借りないかもしれないねとみんなで話しました。

私も中高生の時に赤川次郎先生の本をたくさん読みました。当時の赤川次郎先生の本のカバーイラストはイラストレーターの北見隆さんや永田力さんの素敵なものでした。その頃、私は赤川次郎先生と並行して新井素子先生の作品もたくさん読みました。新井素子先生の『星へ行く船』シリーズは竹宮恵子先生のカバーイラストでした。でも、これが当時、竹宮恵子先生のマンガ『私を月まで連れてって』が大好きだった私にはたまりませんでした。今でも、竹宮恵子先生のカバーイラストとともに『星へ行く船』の新井素子先生特有の文章を読むと中高生の頃の気持ちが蘇ります。高校生の頃は、山崎太一郎さんが私の理想の男性像でした。

今なら、マンガ家の方がカバーイラストを描いた文庫本を買うのには抵抗がありますが、小畑健先生が描いた太宰治の『人間失格』、吉野朔実先生の『こころ』『三四郎』『坊ちゃん』…発売当時、名作小説のカバーイラストにマンガ家を起用して売り上げを伸ばしたと話題になりましたね。ライトノベルならいざしらずと思ってしまうのは私の了見が狭いのでしょうか。
とりあえず、『三毛猫ホームズ』シリーズは男女問わず読めるように抵抗感のないカバーイラストになるとよいですね。
2015年9月9日(水)

2015年9月8日火曜日

「スピカ」短編でここまで描ける力

10年来の友人の娘が今、高校で漫研に所属しています。彼女が初めて我が家に遊びに来たのは、まだ私の娘が2歳で彼女が10歳、よく面倒を見てくれて助かりました。そんな彼女に花火大会で会った時に「短編マンガってどう描くの?6ページで描かないといけないんだけど」と聞かれました。その時にぱっと思い浮かんだのは萩尾望都先生の16ページ作品「半神」でした。あの短いページ数なのに泣かされ、考えさせられ、そしていつまでも心に残る、萩尾望都先生の凄さを感じさせられた作品でした。

面白い長編を描くマンガ家はたくさんいます。でも、魅力的な短編を描くのはなかなか難しいと思うのです。デビュー時には、どのマンガ家も短い作品を描いています。少女マンガの投稿作品の規定ページ数である16ページは、起承転結の基本ですが、これがなかなか難しいと思うのです。とびきり面白い16ページ作品でデビューした!というマンガ家というのは記憶にありません。川原泉先生の「ジュリエット白書」は面白い作品でしたが、HMC受賞作品ということで、まだまだこれから伸びていくという感じでした。それでも、結局、デビューをするとギャグマンガやエッセイ形式のマンガでない限りは、ページ数が32ページ以上になるのが普通です。LaLaでは時々、番外編(最近はスピンオフとかいうのでしょうか?)で本編からそれた内容のものが16ページ位の短編になることがありますが、それは既にキャラクターが確立された上で描く物語なので、通常の短編マンガとはまた違った感じだと思います。とにかく、力のあるマンガ家は連載やボリュームのある読み切り作品を描くわけですから、短編を描いてもらえる機会は滅多にありません。

1987年と1988年に白泉社から『Short Stories』という読み切りの短編作品だけの雑誌が出ました。長くて20ページ、大体16ページか8ページの短編作品を集めた雑誌でした。LaLaで活躍するマンガ家の中では大島弓子先生や玖保キリコ先生、坂田靖子先生などもいて、普段はLaLaで描くことがなかった松苗あけみ先生、小椋冬美先生、川原由美子先生、ふくやまけいこ先生、さべあのま先生、藤原カムイ先生、楠桂先生、よしまさこ先生なども描かれていました。(コミックホームズ参照 http://comich.net )その中で、私の記憶に残っているのは、残念ながら玖保キリコ先生の「眠り姫ちゃん」だけです。

羽海野チカ先生の初期短編集「スピカ」には、「冬のキリン」6p、「スピカ」28p、「ミドリの仔犬」24p、「はなのゆりかご」24p、「夕陽キャンディー」6p、「イノセンスを待ちながら」6pの6作品とあとがき1pが収録されています。「イノセンスを待ちながら」はエッセイですから除外するとして、他5作品はこのページ数でここまで描けるのかと唸らされるばかりです。どれも、とても面白い作品だと私は思います。(面白いというのはガハガハ笑うという意味ではありません)「冬のキリン」と「夕陽キャンディー」は特にそうです。画力が素晴らしいのはもちろんですが、本当に読み応えがあるマンガです。「夕陽キャンディー」はBL誌に掲載されたものですが、もし他の掲載誌でも、このマンガの設定は片方が女教師や女子高校生だとダメな気がします。男子高校生と教師というのがこの6p作品独特の雰囲気を作っています。「冬のキリン」は、右綴じに縦書きのセリフという中に帯を横断してモノローグを入れるという羽海野チカ先生がよく使われる手法で主人公の気持ちが描かれていて、ぐっときます。また、それがモノローグだからこそ、お父さんの慰めの言葉がピント外れになり、これがまたぐっとくるのでした。「スピカ」は、デビューしたばかりのマンガ家が描きそうな設定なのですが、画力もストーリーも圧倒的です。「ミドリの仔犬」「はなのゆりかご」にしても、文句なく面白い作品です。
短編でこれだけ描けるというのは、本当に凄いと思います。羽海野チカ先生には脱帽です。
2015年9月8日(火)

2015年9月7日月曜日

アシナガバチと手塚治虫先生

私の家の門扉の左上、隣の家の二階出窓の横にアシナガバチの巣があります。

主人にアシナガバチの巣のことを話したところ、役所か業者に連絡して巣を取ってもらえと言われました。インターネットで検索するとアシナガバチは活動の止んだ夜中に殺虫剤をかければ駆除は比較的容易にできるとのことでした。巣が人の出入りが多いすぐ側にある場合は、駆除した方がよいそうですが、アシナガバチは庭木などにつくイモムシなどを食べてくれる益虫で、人に害を及ぼすことはあまりなく、巣が手に届かないような高所にある場合は無理をして取らずに共存した方が良いとのことでした。秋になると雄は死に、雌は巣を離れて越冬するということで、今年使用した巣に翌年戻ることはないそうです。それで結局、アシナガバチの巣を駆除するのはやめることになりました。

私は毎日、アシナガバチの巣を眺めます。このところ、雨が続き、場合によってはこの季節にはちょっと寒く感じるほど気温が下がる日もあります。そんな時、何匹ものアシナガバチが巣の側の壁にとまっているか、巣にしがみついてじっとしています。10月には巣を引き払うようなので、あと少しのことなのですが、例年にない気温の上下に何となくアシナガバチがかわいそうな気持ちになり、見守っている状態です。

1977年、講談社から手塚治虫漫画全集が刊行されました。まだ、手塚治虫先生はご存命で、私はリリカで「ユニコ」を読んだ影響もあり、手塚作品に興味を持っていました。それで、友人宅にあった「三つ目が通る」を読んだのですが、まだ小さかった私はすっかり怖くなって、以来、手塚作品を敬遠することになりました。黒いカバーが印象的でした。
1989年、昭和が平成元年になった直後、手塚治虫先生が亡くなると手塚治虫漫画全集が増刷され書店にたくさん並びました。その頃には手塚作品への恐怖もなくなり、私は兼ねてからきちんと読みたいと思っていた「ミクロイドS」を購入しました。子どもの頃に一生懸命に見たTVアニメだったからです。

「ミクロイドS」は虫と人間の戦いです。マンガ版はアニメ版よりうんとシリアスな展開でした。最後にはあわや人間が負けるのか?というところで、虫に攻撃されない人間が出てきます。浮浪者のようなみすぼらしい姿をした二人(確か二人だったと思うのですが、三人かも)の男性は生まれてから一度も虫を殺したことがないというのです。だから、虫も彼らを攻撃しないと。このシーンがずっと私の胸に残り、できるだけ虫を殺さないで生きようと考えしばらくは実行にうつしていました。でも結局、まだ話すこともできない赤ん坊だった娘が「あ〜ん」と泣いた時、娘の額に止まって血を吸っている蚊を見つけ躊躇なくパチンと叩いて以来、虫を殺さないという誓いは脆くも崩れたのでした。

それ以来、蚊とかゴキブリとか毛虫だとか害虫と認識される色々な虫を駆除してきました。それでも、ふと「ミクロイドS」に描かれた「一度も虫を殺したことのない男性」を思い出すことがありあります。そこに込められた虫好きの手塚治虫先生の気持ちを考えるのです。どんな気持ちであの作品を描いたのでしょうか。ギドロンのように高知能を持った虫というのはあり得なくても、スズメバチ、セアカコケグモ、デング熱を媒介するヒトスジシマカ、今でも人が恐れる虫はいます。やがては人の手に負えなくなるほど恐ろしい虫が現れ逃げ惑う日が来るのでしょうか。

にわか平和主義的意見で笑われてしまうかもしれませんが、私は、無駄な殺生をせず、虫の特性を理解して、平和に共存を続けられたら良いと願うのです。
2015年9月7日(月)

2015年9月4日金曜日

少女マンガと心理学と司書と

司書資格の情報サービス論のテキストを読んでいたら、あれ?と思い手が止まりました。レファレンスインタビューに有用とされる技法でコーチングについて書かれていたのです。ペーシングとかミラーリングとか、コーチングでなくてもカウンセリングで使われる懐かしい技法について書かれていました。

私が、カウンセリングの学校で心理療法を学び通信の大学で心理学を学んだのは30代の頃。勉強がとても楽しくて、周りには心理学やカウンセリングに意欲的な仲間がたくさんいて、本当に楽しい時間を過ごしました。みんなが「カウンセラーになる」と言っていて、事実開業した友人やカウンセラーの団体に所属して精力的に職業としてカウンセリングを行っている友人もいます。私もカウンセリングを仕事にしようと一時期は本気で思っていました。多分、私でもロジャースの来談者中心療法なら未熟ながらカウンセリングができるでしょう。しかし、私は30歳で自分自身を見つめ直す必要があったほど暗雲のたれこめた20代を過ごし、人と積極的に関わろうとするほど健全な精神構造を持っていません。カウンセリングはできても、比重を増すクライエントの依存に耐えられなくなるのです。これではカウンセラーは務まりません。私には、心理カウンセリングはできないということがわかりました。

試行錯誤というのか紆余曲折というのか、周りからも勧められて図書館司書資格を取得することになったのですが、司書の勉強をしてみると、司書に重要なレファレンスサービスにはコミュニケーションスキルが必要で、カウンセリングの技法が有用とあるではありませんか。私は一瞬呆然としました。これは、なんでしょうか?私に心理学から離れるなという神様の啓示でしょうか?まぁ、ただの偶然なのですが…。

少女マンガにも心理学的な側面を強く感じるものがあります。三原順先生の「はみだしっ子」では、自閉症児のクークー(マーシア)が出てきますし、グレアムの精神は雪山事故で現実から乖離します。一条ゆかり先生の「砂の城」のナタリーも愛するフランシスを失うかもしれないという不安に圧し潰され、流産によって現実を受け入れられなくなります。「残酷な神が支配する」や「バルバラ異界」を読むと、萩尾望都先生自身が心理学に精通されていることがとてもよくわかります。これらに描かれた非日常的でドラマティックな世界でなくとも、少女マンガは人の心理を細やかに描き出すことを得意とし、その描写の妙に唸らされることがしばしばあります。

結局、私は小さい頃から少女マンガの影響を強く受け、カウンセリングには不向きですが心理学が好きなのです。司書がカウンセリングの技法に助けられて行うレファレンスインタビューは心理カウンセリングほど深刻ではありません。利用者の求めるものに気づき、物事にこだわって情報を探し出すという作業は案外私に向いているかもしれません。兎にも角にも、司書の勉強を真面目にして、きちんと資格を取ろうと思います。
2015年9月4日(金)

2015年9月2日水曜日

「ベルばら」のルイ・シャルル王子

 今日、突然ママ友から「『ベルサイユのばら』の最終回の辺りで、王子様が塀の上で歌をうたうシーンはある?」と聞かれました。ご主人がそういうシーンがあったと記憶しているということで、奥さんは「覚えていない」と言い、それで私に質問がきたのでした。私は「あるよ」と即答しました。実は私は『ベルサイユのばら』の最終回をきちんと読んでいないのですが…。

東京ムービー新社が作成したTVアニメは欠かさず見ていました。アニメソングもバッチリ歌えます。大人になった面長な輪郭のオスカル様より、アントワネットの近衛兵になりたての少年?っぽさが残る丸い輪郭のオスカル様が好きでした。

でも、TVアニメ放送よりももっと以前に『ベルサイユのばら』の絵のついたポケットティッシュがありました。スーパーのレジ前に並んだ「ベルばら」のティッシュが欲しくて欲しくて(笑)オスカルの絵が格好良かったのです。マーガレットコミックス4巻「黒い騎士をとらえろ」のカバーイラストと同じイラストがシールになってティシュの中に入っていたと思います。ネットで画像検索すると、ティッシュそのものにもどうやら『ベルばら』の絵がプリントされていたようです。すごいですね。

実際に私がマンガで持っていた『ベルサイユのばら』は3巻「ゆるされざる恋」と4巻「黒い騎士をとらえろ」だけだったと思います。マリーアントワネットが既にフェルゼンに夢中になっていた頃、オスカルもフェルゼンを好きになって、どこかの令嬢を装ってドレス姿で舞踏会に出るシーンがありました。マリーアントワネットはプチトリアノン宮とかいうのをこしらえてフェルゼンと逢瀬を重ねるのだったと思います…。後半はちっとも読んでいません。でも、「ベルサイユのばら」が最終回を迎えると聞いて、雑誌を立ち読みした記憶はあります。フランス革命は終わっていて、ロザリーが回想していたような気がします。本当にあやふやな記憶で「ベルばら」ファンの皆さんには申し訳ありません。

そんな私がなぜ、王子が塀の上で歌うシーンを覚えているかというと、最近雑誌に掲載されていたのを見たからです。図書館で借りてきた雑誌penの2013年6月1日号「少女マンガ超入門」だったと思います。これは、雑誌の表紙も『ベルばら』です。ただ、最近マンガを取り上げている書物をいくつかまとめて読んだので出典が違ったら申し訳ありません。

とにかく雑誌には、塀の上でルイ・シャルル王子が革命歌をうたうシーンが取り上げられていました。母マリー・アントワネットから引き離され、既に王子として暮らした記憶もなく、革命歌をうたっているシーンです。マリー・アントワネットが投獄されているコンシェルジュリーについて「悪い女が投獄されている」と聞かされて「はやくくたばればいいのにね」とルイ・シャルルは無邪気に言うのですが、母親としてみると本当に悲しいシーンです。

その後、ルイ・シャルルは幽閉され酷い状態で死に至ったようです。わずか10歳でした。いつか火種になるかもしれないと思われたのかもしれませんが、子どもには罪はないと私は思います。
我が家の小さな子どもたちが、どうか大人の争いに巻き込まれませんように。私には何を変える力もありませんが、世界中の子どもたちの幸せを祈ります。
2015年9月2日(水)

2015年9月1日火曜日

みつはし ちかこ先生の「小さな恋の物語」

先日、偶然NHKでみつはしちかこ先生の特集を見ました。

昔々、友達にみつはしちかこ先生の大ファンがいました。それが誰だったか…思い出せなのですが、ズラリ揃った「小さな恋の物語」を貸してくれました。でも、当時は4コママンガはほとんど興味がなく、何だかピンとこないまま、さらっと読んで返した記憶があります。
でも、NHKの放送の中に映し出される「小さな恋の物語」を見て、絵もユーモアも素晴らしいと感じました。それに、あの片思いは、はたから見ればどうみても両思いでカップルとしか言いようがなく、一般的な少女マンガがこの設定なら、長く連載するには色々な人物が登場して二人の仲を邪魔をすることで連載を引き延ばすしかないようなところです。それを「片思い同士」の楽しくて時々ちょっと切ない感じもみせながら日常のエピソードで綴っていけるというのは、4コマだからなのか、みつはしちかこ先生だから描けるのか、感心するばかりです。実際の学生生活なら、特に昔は校内で付き合う男女も珍しく、気が合う相手と「一緒には過ごしているけれど特に告白もせず」という距離感はいたるところに見受けられたのですが、それはマンガにするにはちょっと平板すぎてつまらないというか、当人同士にはよいけれどマンガのネタにはならないと思うところです。でも、だからこそ自分自身の片思いを投影したり、サリーにまだ見ぬ恋の相手を投影したりということが可能になったのではないでしょうか。どこにでもある平凡な恋をマンガにしたことで多くのファンの心をつかむことができた作品、それが「小さな恋の物語」だったのだと思います。

昨年、連載が終了して最終巻が出た時に、宝島社「このマンガがすごい!WEB」にみつはしちかこ先生のインタビューが掲載されました。

宝島社「このマンガがすごい!WEB」 みつはしちかこ先生インタビュー前編
http://konomanga.jp/interview/15994-2

宝島社「このマンガがすごい!WEB」 みつはしちかこ先生インタビュー後編
http://konomanga.jp/interview/16055-2

先日、私が見たNHKのテレビ放送についてもつぶやかれていました。
みつはしちかこ先生の公式Twitter
https://mobile.twitter.com/ChikakoM_HP
2015年9月1日(火)

2015年8月31日月曜日

「なかよし」と「りぼん」の特集

今日8月31日発売のAERA 9月7日号には、『なかよし』と『りぼん』の特集が掲載されています。題して「わたしたちは『なかよし』と『りぼん』でできている」だそうです。

篠原ともえさんや中川翔子さんからコメントを頂いた記事もあるようです。ネット上で少し紹介されているのを読むと、「美少女戦士セーラームーン」や「魔法騎士レイアース」、「ときめきトゥナイト」に夢中になったというのですから、昔々の読者である私とは、ちょっと…いえ随分世代が違うのですが。

それから、一条ゆかり先生へのインタビューととたかなししずえ先生のインタビュー記事があります。一条ゆかり先生は「砂の城」をりぼん本誌で、「有閑倶楽部」をりぼん増刊などで描かれていました。大好きでした。『コーラス』で描いていた頃も読んでいました。たかなししずえ先生は「おはようスパンク」がTVアニメにもなり、それを家族で見ていました。当時の書店ではコミックスにビニールがかかっていなかったので、たかなししずえ先生のコミックスは主に書店で読んでいました。懐かしいですね。

でも、それより『なかよし』『りぼん』の編集長対談があるのが気になります。編集の方のお話は当時の裏話などが語られていることが多いので是非読みたい記事です。

それから、代表作一覧とふろくと表紙を一目見たい!40年近く経つと、きっと自分の記憶と食い違いが出ているハズです。それを、掲載写真を見て「ああ、そうだった。こんなんだった。」と懐かしく色々な記憶と共に思い出せると素敵ですね。
2015年8月31日

2015年8月28日金曜日

NHK Eテレで「浦沢直樹の漫勉」

NHKのEテレで「浦沢直樹の漫勉」という番組がやるのですね。
番組では漫画家の仕事場に密着します。それを浦沢直樹先生がプロの漫画家の視点で語るのでしょうか?
NHK ONLINEのコピーは「白い紙に 小さなペンで壮大なドラマを生む漫画家たち その創作の秘密に 浦沢直樹が迫る "日本の漫画家のペン先を 世界が待っている"」
昨年にも同じ企画で放送されたそうです。全く知りませんでした。我が家は毎日NHKがつけっぱなしなので、漫画に関係する番組の番宣があれば見逃さないと思うのですが、逃したようです。
昨年の再放送は8月29日25時35分から26時34分まで(8月30日午前1時35分から2時34分)です。密着される漫画家は、「沈黙の艦隊」「太陽の黙示録」のかわぐちかいじ先生と「天才柳沢教授の生活」「不思議な少年」の山下和美先生です。

「浦沢直樹の漫勉」
ファーストシーズンとして9月4日(金)の午後11 時〜11時44分から開始されます。
9月4日は「海月姫」「かくかくしかじか」の東山アキコ先生。
9月11日は「うしおととら」「黒博物館 ゴースト アンド レディ」の藤田和日郎先生。
9月18日は「ソラニン」「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」の浅野いにお先生。
9月25日は「ゴルゴ13」のさいとう・たかお先生です。

ファーストシーズンというからには、また次のシーズンがあるのでしょうね。
漫画を描くには集中力が必要だと思うのですが、横でカメラが回っていたら私だったら手元が狂いそうです。よく撮影許可が出たと思います。見る方としては興味津々なので、こういう企画は大歓迎なのですが。
個人的には、萩尾望都先生、高橋留美子先生、羽海野ちか先生、清水玲子先生、獣木野生先生が描いている様子を見てみたいですが…どなたか一人でも来シーズン以降に出てくれないでしょうか。

録画忘れ防止用の個人的覚え書きだと思ってください(笑)
2015年8月28日(金)

2015年8月25日火曜日

LaLa10月号 その2は読んだ感想。

今回はLaLa10月号のラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。

藤原ヒロ先生の「ユキは地獄に堕ちるのか」は、今回こういう展開になるとは思いませんでした。私の頭で先の読めるマンガではないのですが、天哉の行動が意外でした。今回登場の閻魔様がカッコ良くて素敵です。

にざかな先生の「4ジゲン」、実はこういうブラックなギャグは苦手なのですが、アイアイとか扇風機とか、もう苦手とか言っている場合じゃありません。面白いと思います。

あきづき空太先生の「赤髪の白雪姫」、私はとにかく俳優さんでもマンガキャラでも男女性問わずつり目が好きなので、オビ推しなのですが、煌晶石学者ラタ・フォルゼノは飄々としたおじさんでつり目でなくても好きです。機動警察パトレイバーの後藤隊長みたいな感じですね。今回の内容は金策で白雪が頑張ります(笑)リリウィス茶、美味しそうですね。

石原ケイコ先生の「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」の連載第1回目です。7月号の読み切りで評判が良かったら連載かな?と思っていましたが、思った以上に早く連載になりましたね。設定は面白いと思いますが、どうやって話を広げて行くのでしょうか。そのうち真打登場でメフィスト様が出てくるのかな?と思っています。

晴海ひつじ先生の「ツインロール」は集中連載第2回です。少女マンガ定番の風邪看病ネタですが、嵯神のお姉さんとチャットが小道具として効いています。次回最終回、どうまとめるか楽しみです。

時計野はり先生の「学園ベビーシッターズ」は、今回は金魚すくいですくった金魚を育てるお話。相変わらずズバズバと物を言う猪又さんが笑えます。ラスト4ページで奇跡が起こる(笑)かもしれません。

可歌まと先生の「狼陛下の花嫁」、あとはもう出てこないのかなと思っていた蘭瑶が、これからも出てくるようです。キーワードは「妖怪」です。この言葉に心動く蘭瑶もなかなか良い人かもしれないと思う私でした。

天乃忍先生の「ラストゲーム」、一瞬まとまるのかと期待しました。残念。でも、みこっちゃんったら壁ドンしましたね。思わず花もとんでしまう少女マンガシーンもありましたが、柳の父が出てきて、次回が楽しみです。

葉山ビスコ先生の「ウラカタ‼︎」、晴れると暑い撮影現場、凛の話はこれでまとまったかなと思います。子どもが出てきて頑張るだけで私はきゅ〜んとなってしまいますが、いつももじもじしている蘭丸も良いこと言ったりして、良かったです。さて、次回はどんな展開になるのでしょう?

池ジュン子先生の「水玉ハニーボーイ」は藤君のお姉さん一華が大活躍です。でも、どう見ても美人というより女装した藤君にしか見えない私の目が悪いのでしょうか?
池ジュン子先生、アニメイト渋谷で10月10日に初のサイン会をやるそうです。3巻を予約して応募用紙をもらって応募して抽選です。

弓きいろ先生/原作:有川浩先生の「図書館戦争 別冊編」 は、手塚頑張れ!もっと押そうよ!と思った出だしから、中盤は大変でしたね手塚君という感じでした。何でもっと柴崎に積極的にならないんでしょうか?そして、これから郁はどうなるのでしょう?ああいう人が図書館に通って来たら困りますね。頑張れ頑張れ、図書隊。

筒井美雪先生の「少女漫画のはじめかた」は最終回です。オタクネタのギャグがこのマンガの魅力なのだと思いますが、これで画力がアップすると言うことないかなと思います。鶴子が自分で自分の頬をビンタするシーンがそれっぽく描けていないのが惜しいなと。それほど高いクオリティを求めているのではなくて、それなりに見て分かれば良いと思うのですが。クライマックスの大ゴマも決まっていたし、鶴子のオタクぶりと水嶋のイケメンぶりも面白くて3回連載楽しく読めたので、次回作期待しています。
2015年8月25日

LaLa10月号 その1 は目次のみ。

LaLa10月号を読みました。

8月24日(月)、主人の誕生日プレゼントを買いに東京へ行った帰りに、地元の書店でLaLa10月号を購入し、帰宅後そのままいっきに読みました。何でわざわざ誕生日プレゼントを買うのに東京かというと、suicaペンギンが大好きな主人のために東京駅構内のPenstaに行ったからです。Penstaは全国で唯一、東京駅にしかないsuicaペンギングッズ専門のショップです。suicaペンギンのグッズがずらりと並びファンにはたまりません。八重洲南口の改札そばのトイレの向かい側にあり、意識して探さないと見つけにくい場所です。主人は最初適当に探して見つけられずに帰ってきました(笑)と、suicaペンギンの話はこのへんにして、今回のLaLa10月号ライナップは以下の通りです。

表紙:あきづき空太先生の「赤髪の白雪姫」
表2(表紙の裏)に花とゆめコミックス「赤髪の白雪姫」15巻オリジナルアニメDVD付き限定版のお知らせです。完全受注生産で予約締切が11月11日で2016年1月5日発売です。すごいですね。通常版も2016年1月5日に同時発売です。
表紙を開くと綴込みで「赤髪の白雪姫」のブックカバーが付いています。
その次にTVアニメ「赤髪の白雪姫」のミツヒデ役:梅原裕一郎さん、木々役:名塚佳織さん、オビ役:岡本信彦さんのLaLa独占インタビュー

総ページ数:512p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「ユキは地獄に堕ちるのか」第十八道 藤原ヒロ先生 巻頭カラー52p 20p〜 [連載]
「4ジゲン」にざかな先生 7p 78p〜 [連載]
「赤髪の白雪姫」第69話 あきづき空太先生 30p 87p〜 [連載]
「うそカノ」Lie.31 林みかせ先生 28p 119p〜 [連載]
「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」第1回 石原ケイコ先生 41p 151p〜 [連載]
「ニャンコ先生が行く!」カネクチジュンコ先生 6p 195p〜 [本誌出張特別編 ]
「ツインロール」第2回 晴海ひつじ先生 40p 207p〜 [集中連載]
「学園ベビーシッターズ」第68回 時計野はり先生 25p 249p〜 [連載]
「嫁姑教室」柏屋キクゾー先生 3p 279p〜 [連載]
「狼陛下の花嫁」第73話 可歌まと先生 カラー扉 32p 281p〜 [連載]
「ラストゲーム」GAME.47 天乃忍先生 29p 315p〜 [連載]
「ウラカタ‼︎」シーン12 葉山ビスコ先生 32p 347p〜 [連載]
「水玉ハニーボーイ」#14 池ジュン子先生 30p 379p〜 [連載]
「図書館戦争 別冊編」 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 30p 413p〜 [連載]
「少女漫画のはじめかた」最終回 筒井美雪先生 40p 447p〜 [集中連載]
読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p 498p〜

次回は上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年8月25日

2015年8月23日日曜日

村上春樹 9月10 日エッセイ発売ですね

Amazonにリンク貼ってあるわけではありませんから、コマーシャルではありません(笑)

出版者:SWITCH PUBLISHING
著:村上春樹
タイトル:「職業としての小説家」
サイズ:四六判
頁数:320p
価格: 1800円(税別)
「MONKEY」連載の<村上春樹私的講演録>に書き下ろし150枚を加えたものです。

SWITCH PUBLISHNGはここに↓リンク貼っておきます。
http://www.switch-pub.co.jp/murakami/
村上春樹さん、エッセイの新刊が出ますね。ファンなのに情報として全く知らなかったことが恥ずかしい限りです。THE HUFFINGTON POST に掲載されていたものを主人から見せられて知りました。
THE HUFFINGTON POST の記事はここに↓リンクを貼っておきます。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/22/murakami-kinokuni_n_8023822.html?utm_hp_ref=japan

今日の朝日新聞朝刊38面にも「村上春樹さん新刊 9割買い取り 紀伊国屋 ネット書店に対抗」と出ていました。朝日新聞デジタルやその他ニュースでも取り上げられていますね。
ファンとしては、とにかくそういうエッセイが出版されるという情報だけでも良いのですが、これがネット書店に対抗した小売としての書店の新しい販売戦略となると、これはちょっとAmazonでワンクリックして予約というわけにはいきません。私は俄然、書店店頭購入にこだわります!もともと地元書店に並ぶ確率は低いので、横浜の紀伊国屋で買おうかなと思案中。
紀伊国屋のような大型書店ですら、書店経営は大変なのです。本当は、のんびり売ってもちゃんと儲かるシステムだと良いんですけどね。そうなると購入者の負担が増える?それも困ります。書店さん、頑張ってください。応援しています。

2015年8月22日土曜日

LaLaDX9月号 その2は読んだ感想。


LaLaDX9月号の個人的な感想です。

まず、巻頭カラーの斎藤けん先生の「天堂家物語」。
ヒロインが超地味で世間に疎いのが魅力で、ところどころ笑わされます。小出しにされて全く全貌のつかめない「天堂家」の状況にせっかちな私は「早く進んでくれ!」と思ってしまいますが、今回は雅人の叔母?が出て来てちょっと異様な感じがしました。ヒストリカル・ラブロマンと銘打っていて、ヒストリカルな感じは分かりますが、ラブロマンの雰囲気はまだまだという感じです。らんちゃん、早く鬼のような雅人に正しく恋をして雅人を真人間にしてください。

「狼陛下の花嫁」と「ラストゲーム」は、本誌で人気を誇る2作品の特別編です。
「狼陛下の花嫁」はいつものお話の短い版なので、いつもの通り楽しく読みました。「ラストゲーム」の方は夢落ちではないですが似たような感じなので、どちらかというと、高校の時の話とか中学生とか小学生とかの時の何か楽しいエピソードだったりしたら嬉しかったのに…と勝手に思ってしまいました。でも、「ラストゲーム」好きなのです。とりあえず、8月24日発売の本誌の展開を待ちます。

小椋アカネ先生の「彼女になる日」はAneLaLaの方もあるからか、前号はお休みだったのですね。毎回、成海を振り回している感のある相楽ですが、今回も振り回していましたね。でも、最後の方で黒川を守るためにちょっと頑張って好感度アップ?です。それにしても、相楽はヒロインなのにうじうじしすぎです!成海も黒川もこんな相楽のどこが好きなのでしょうか?頼りないところでしょうか?という感じで、結構毎回楽しく読んでいます。個人的にはAneLaLaバージョン(AneLaLaにうつる前はLaLaDXに掲載されていたやつです)が好きです。

江咲桃恵先生の「とうがらし一味」…4pのものにコメントを付けると完全ネタバレしそうで恐いですね。しません。気を付けます。
プチプチに青い空、ギャグマンガなのに素敵な構図です(笑)

草川為先生の「世界で一番悪い魔女」は、カラーの扉絵がとても好きです。
この色づかいが何ともいえず私の好みです。表紙の絵より紙質の違いか発色の彩度が控えめなのが良いと思います。範囲指定してペイント系のソフトで塗っているのかな?私はPhotoshopで画像加工しかしないので色塗りの技術は皆無なのですが、でも、クインタのドレスのラインは手描きですよね。バックに描かれた花の扱い方も私好みというのもあるのですが、タイトル文字などレイアウトも、扉ページのレイアウトをされた方がきれいにまとめてあって好感が持てます。内容は、新たな登場人物ネスターの友人ジュードが出て来て、クインタの秘密を「立ち聞きした人物は誰?」という感じで次号の展開が待ち遠しいところです。

辻田りり子先生の「恋だの愛だの」、コミックスのシリーズ累計100万部突破おめでとうございます。コミックス9巻の帯にも書いてありましたね。まぁ、コミックスの話はまた今度ゆっくり書かせていただきます。
出だしで「さすが辻田先生!さすが姫乃さゆり!」と、大うけしました。「もし、苗床かのこが普通の女子高生だったら」もっと普通の少女マンガらしい展開になって私はコミックスの売上に貢献しなかったでしょうね。今回は「かわいい椿くん」と「口説き上手の矢吹さん」の両方が見られておいしい展開でした。ここに来てやっと、椿の対抗馬としては矢吹しかいないんだなと登場人物の必然性として矢吹に納得しました。それにしても小田部の素顔、見たいですね。

ナッツ先生の「ビリギャル」は、原作の方が気になって全部ではないのですが少し読みました。マンガの方はさらっと読んでいますが、昔、私もナッツ先生のような絵が描きたかったので、それもあってか応援しています。連載第1回目の冒頭のシーンと今回が繋がっていますね。次号で最終回なので、きれいにまとめて欲しいと思っています。

河口けい先生の「ウチの鬼先生」。いつもさらっと読んでいるのですが、いつのまにか線がとてもきれいになって絵が見やすくなっていますね。「魔王ボイス」の最初と比べてみるとよいかも。絵がきれいというだけで、読ませる力がアップしますね。もちろん、河口けい先生はギャグも面白くて、いつも勢いがあって素敵です。今回は新キャラ「百目鬼先生」の登場です。

久賀流先生の「誓約フロランタン」。ドルチェシリーズ、毎回楽しみにしていますし今回のお話も好きなので、とやかく言うのは気が引けるのですが、個人的意見なのでご容赦下さい。せっかくカラーの扉絵なのですから、パソコンで作り過ぎないで画像処理は必要最低限位に使用した方が良いのでは…ぼかしや配色が気になるのです。何だかとっても生意気ですが、カラーはやっぱり私の楽しみの一つなので、どんどんレベルアップして楽しませて下さい。

あとは、読み切りですね。
八屋百先生の「南国サマーブルー」を読んで泣いてしまいました。こういう展開にすぐホロリとなってしまうのは年のせいかなと思いますが、八屋百先生は絵も整っていて私の好みですし、お話もきれいにまとめてあります。
それから第281回LMSベストルーキー賞受賞作品の尚仲線先生の「アンリミテッド・バレンタイン」が良かったです。展開と見せ方に華があると思います。
読切り作品を描いているのは、これからぐんぐん伸びていく先生方なので、本当に毎回「どんな作品が出て来るかな?」という楽しみがあります。次号のLaLaDX11月号での掲載も楽しみにしています。5月号に「藍くんと忘れな草」を描いていた縞あさと先生がまた出てこないかなとちょっと期待して待っています。
2015年8月22日(土)

LaLaDX9月号 その1は目次のみ。


大学の夏期スクーリングを終了したので、とにかくずっと我慢していたLaLaDX9月号を読みました。とりあえず、LaLaDX9月号の掲載作品一覧です。

総ページ数:848p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

表紙イラスト:草川為
天堂家物語 第6回 斎藤けん 42p 掲載:6p〜 [連載]
狼陛下の花嫁 可歌まと 16p 掲載:53p〜 [本誌連載特別編]
ラストゲーム 天乃忍 16p 掲載:6p〜[本誌連載特別編]
相方不在 かな 3p 掲載:85p〜 [連載/ショートエッセイ]
彼女になる日 第11話 小椋アカネ 40p 掲載:89p〜 [連載]
とうがらし一味 江咲桃恵 4p 掲載:129p〜 [連載/ギャグ]
アクマニア 吉倉ウリ 4p 掲載:133p〜 [連載/ギャグ]
世界で一番悪い魔女 episode.6 草川為 45p 掲載:137p〜 [連載]
砂漠のハレム 第9回 夢木みつる 40p 掲載:183p〜 [連載]
ドラゴンの王冠 第3幕 八島時 42p 掲載:223p〜 [連載]
恋だの愛だの 第35話 辻田りり子 45p 掲載:267p〜 [連載]
ヤンキーとヤンデレの彼らには友だちがいない 芳川由実 16p 掲載:313p〜
ビリギャル 第3話 ナッツ/原作:坪田信貴 45p 掲載:329p〜 [連載]
ウチの鬼先生 河口けい 16p 掲載:379p〜 [読切りシリーズ]
誓約フロランタン 久賀流 32p 掲載:397p〜 [読切りシリーズ]
あんデッドマリアの微笑み 蟹えにか 45p 掲載:431p〜 [読切り]
ムラサキの怪談 笹月いぐさ 40p 掲載:477p〜 [読切り]
君のためなら姫になる あきもと明希 32p 掲載:517p〜 [読切り]
南国サマーブルー 八屋百 40p 掲載:549p〜 [読切り]
恋がむずかしい さゆ川さゆ 32p 掲載:591p〜 [読切り]
遠くてまぶしいキミへ 東ちひろ 32p 掲載:623p〜 [読切り]
僕らのむこう 壱川七宇 32p 掲載:655p〜 [読切り]
刺繍師アン・ゼーシュ 伊蔵ユズコ 45p 掲載:687p〜 [読切り]
コンビニ☆クエスト カネクチヂュンコ 4p 掲載:732p〜 [連載/ギャグ]
夢見る野獣は恋をする 雨原サダユキ 32p 掲載:737p〜
[第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品]
スターギフト 栗木陸 32p 掲載:769p〜
[第69回LMGフレッシュデビュー賞受賞作品]
アンリミテッド・バレンタイン 尚仲線 16p 掲載:817p〜
[第281回LMSベストルーキー賞受賞作品]
コワモテの君 橡めじろ 16p  掲載:817p〜
[第281回LMSベストルーキー賞受賞作品]
極彩ラビリンス 羽山エム 4p 掲載:836p〜 [連載/ギャグ]

月刊LaLaは544pなのにLaLaDXはその名(DX)に偽りなしというか、848pもあるんですね。まぁ、ページ数はともかくとして、超個人的な感想は次回。

2015年8月19日水曜日

津田雅美先生の「彼氏彼女の事情」21巻

今日で大学の夏期スクーリングが終わりました。午後4時半から5時過ぎまでテストで、穴埋め問題の2問が分かりませんでしたが、まぁいいやと思って終了時間前に退室しました。

今日、下に紹介している「カレカノ」の有馬と雪野なら試験の解答もパーフェクトでしょうね。とほほな私ですが、とりあえず2週間のスクーリングが終わって万々歳です!

津田雅美「彼氏彼女の事情」21巻

私の持っている津田雅美先生の「彼氏彼女の事情」は、21巻だけというヘンテコリンな状態です。
津田雅美先生の「彼氏彼女の事情」は1996年から2005年6月号までの9年間、少女マンガ雑誌月刊LaLaに連載された、大人気作品です。最初は短期集中連載でしたが、その後、本格的な連載となりました。短期集中連載の時は、本当に面白くて、コミックスの第1巻は発売日に買いました。でも、今は21巻のみ。途中は全部LaLaで読んでしまったし、コミックスを集めるのは途中で挫折してしまいました。何しろ、こんなに長くなるとは思わなかったので。
「新世紀エヴァンゲリオン」を作ったGAINAXがなぜ「彼氏彼女の事情」をアニメ化したんでしょう?疑問というか不思議というか。結局、アニメ作品は見ていませんが、それ程魅力的な作品だったのだろうと思います。
とにかく、「彼氏彼女の事情」の最終巻は、そのまとまり方が高橋留美子先生の大団円的な、みんなちゃんと丸く収まって本当に良かったなという感じで、大事に大事に取ってあるのでした。
2015年8月19日(水)

2015年8月17日月曜日

紺野キタ先生の「猫の手はかりない!」

紺野キタ「猫の手はかりない!」

紺野キタ先生は「秘密の階段」の頃からずっと好きなマンガ家の先生ですが、ユリもちょっと描いたりたまにBLも描かれることがありますが私はそういう方面は読まないので、買う時はちょっと気をつけます。紺野キタ先生は、同人誌でも描かれ、しかもプロのマンガ家さんなのに以前はOLのお仕事と両立していたようです。今はどうなのでしょう?

「猫の手はかりない!」は、カバーイラストに高齢の紳士がずらり。高齢ではBLと言えないし…ととりあえず購入してみました。主人公が女装男子だったので、やっぱりBL?と不安になったのですが、違いました。女装男子の景虎にはちゃんとかわいい彼女がいて一安心です。この景虎が高齢の男性だけのシェアハウスで住み込み家政婦をするお話で、笑ったりしみじみしたりととても面白くて、紺野キタ先生らしい、ほんわか素敵なお話です。

私はというと、今日から授業が5限目まであり終了は午後5時55分。帰宅すると7時半になります。授業の内容は濃いし、何だかついていけていないので情けないのですが、大学での講義もあと2日なので頑張ります!
でも、家に景虎みたいな家政婦さんがいたらラクなのになとちょっと思いますね。

2015年8月17日(月)

2015年8月14日金曜日

埜納タオ先生の「夜明けの図書館」


埜納タオ「夜明けの図書館」

何と読むのかさっぱりわかりませんでしたが、「埜納」は「ののう」と読むそうです。奥付の著者名にきちんとふりがながふってありました。
現在、双葉社発行の月刊マンガ雑誌JOURすてきな主婦たちで連載中の埜納タオ先生の「夜明けの図書館」は、偶然書店で見つけたものです。3巻まで出ています。
新米図書館司書の葵が主人公の図書館レファレンス物語です。

ちょうど司書資格を取りに大学に行っている私は、今日は大学図書館でレファレンスの演習をしました。全く、時間ばかりかかって恥ずかしい限りのレファレンスぶりでした(泣)
そんな私は、図書館司書のお仕事が実際どんなものなのか、まだまだ分かっていません。「夜明けの図書館」はそれをかいま見せてくれる貴重なマンガといえます。内容も、利用者の質問に答えるレファレンスサービスで誰かが少し幸せになる、そんなほのぼのした内容です。

「夜明けの図書館」公式サイトはこちら
http://www.futabasha.com/yoake/
2015年8月14日(金)

2015年8月12日水曜日

都戸利津先生の「環状白馬線車掌の英さん」

夏期スクーリングもやっと真ん中まで来ました。来週の水曜日まで、あと6日大学に通います。それまでは、ブログもちょっと短く、紹介とも言えないような文で失礼します。
それにしても、久しぶりの電車通学。毎日ガタゴト電車に揺られて片道1時間。車中でマンガを読む勇気はありませんが、育児本、自己啓発本、小説などなど、それなりに車中読書を楽しんでいます。ということで、今回は電車マンガを(笑)

都戸利津「環状白馬線車掌の英さん」

都戸利津先生の「環状白馬線車掌の英さん」です。
2006年別冊花とゆめ11月号、2008年別冊花とゆめ8月号と11月号に掲載された電車の車内での物語です。
無愛想ですが、実は優しい英さん。「車掌の英さんの電車に乗ると何かいいことがある」そんな素敵な噂があるのです。
2015年8月12日(水)

2015年8月10日月曜日

江咲桃江先生の「ほいきた!りんご組」

江咲桃江「ほいきた!りんご組」

今もLaLaDXの「とうがらし一味」で素敵なギャグをとばして下さる江咲桃江先生。
「ほいきた!りんご組」大好きです!

今日はLaLaDX発売日ですね。
大学の授業優先なのでしばらくはガマンです。
早く読みたい〜!
2015年8月10日(月)

2015年8月7日金曜日

夢路行先生の「夏淸祭」


夢路行「夏淸祭」

夢路行先生の「夏淸祭」は同人誌です。夢路行先生はプロとして活躍されていますが、同人誌にも作品を発表しています。私が持っているのは、1997年〜1999年に5回に分けて発表したものを1冊にまとめたもので、総ページ数396pです。
どうしてこれを今日紹介したかというと、「夏淸祭」の第1話の最初に「太平洋戦争を知ってる?」というタイトルが書かれ、ページをめくると「8月9日 11時2分 多くの尊い犠牲の為に 一分間の黙祷を」で始まる物語だからです。そして、父を亡くしたヒロイン宥子が親戚の千夜(ゆきやす)に「太平洋戦争を知っている?」と質問されるからです。
舞台は長崎に近い鬼ノ崎というところ。鬼ノ崎に来た宥子は化け猫に憑かれてしまい…という物語です。コミックスで発売したらよいのに…と思う、素敵な物語です。

2015年8月7日(金)

2015年8月5日水曜日

花火とグレアム

 今日、と言っても今0時20分なので日付をまたいでしまいましたが、8月4日(火)に第30回神奈川新聞花火大会の花火を見にみなとみらいに出掛けました。神奈川新聞花火大会は毎年見に行きますが、年々グレードアップしているような気がします。とにかく、ラストに向けてどんどん打ち上がる花火の本数が増えて行き、毎年のことながら驚かされます。今年も華やかで派手な花火が堪能できました。

花火大会と言えばデート、デートと言えば恋愛中心少女マンガの見せ場ですね。少女マンガで打ち上げ花火を効果的に使ったものがありそうだと思い、考えてみました。でも、思い出したのは1作品だけでした。
三原順先生の「はみだしっ子」Part.19 つれて行って でグレアムがミス・フェル・ブラウンに会うために訪れた町で花火が上がります。愛蔵版はみだしっ子全集第5巻では261p〜280pまでです。やっとの思いで会いに行ったミス・フェル・ブラウンに「自由になって」と言われてしまい、行き場をなくし途方に暮れるグレアムの前に、ホテルの窓の向こうに、海の見える公園の向こうに、花火が印象的に打ち上がります。

でも、「はみだしっ子」の花火は、少女マンガのお約束的な、告白だとか、キスだとかの小道具(大きいから大道具?)としての花火とはかなり違いますね。

それから、今日、JR京浜東北線は架線断線の影響で一時運転を見合わせてしまいました。神奈川新聞花火大会の後、帰宅しようとした人たちは大変困ったと思います、23時に運転再開したそうです。車の中から偶然、架線断線現場を見上げました。復旧して良かったですね。

来年の花火大会は、平穏無事な花火大会になれば良いと思います。
2015年8月4日

2015年8月3日月曜日

種村有菜先生の「31☆アイドリーム」

今週から大学に行きます。45歳の大学生です。学割で定期券も購入済みです。ということで、本当はマンガの話をつらつらと長く書くのが大好きなのですが短くしないと時間が足りません。子どもを預けて→通学→受講→子どものお迎え→帰宅→家事→宿題、毎日頑張ります。

何も書かないのも淋しいので、古いマンガの話ではなく、最近のマンガの話をします。それなら、説明無しでも通じるかなと思って。

種村有菜「31☆アイドリーム」


ということで、種村有菜先生の「31☆アイドリーム」です。ついつい買ってしまいました。白泉社の月刊マンガ雑誌メロディで連載中です。
31歳の根暗な出口千影が薬で15歳に変身してアイドルになる逆変身ストーリーです。魔法少女世代なので、無視できません。「魔法の天使クリーミーマミ」大好きです!「31☆アイドリーム」も絵が可愛くて、展開も楽しくて、3巻の発売を楽しみにしています。

花LaLaonlineの「31☆アイドリーム」ショートマンガもかわいかったです。
http://www.hanayumeonline.com

2015年8月3日(月)

2015年7月31日金曜日

なかいま強先生の「うっちゃれ五所瓦」

昨日、河合克敏先生の「とめはねっ!」について書いたので「帯をギュッとね」についても触れて、いわゆるスポ根マンガについてつらつらと考えてみました。
少女マンガでいえば「アタックNo.1」「エースをねらえ!」どちらもTVアニメで夢中になって、後でマンガを読みました。とにかくスポ根マンガの共通点は体とその動きを描くことができる画力の高さでしょうか。
しかし、リアルタイムにスポーツ物の少女マンガを読んだ記憶があるのは、酒井美羽先生の「セーラーブルーの青春」だけのような気がします。酒井美羽先生の「セーラーブルーの青春」は、中学1年生の杉沢都が主人公の水泳マンガで、本人は軽い気持ちで入った水泳部で選手としてどんどん成長していくという物語でした。
花とゆめもLaLaもスポーツ物はあまりありませんし、羅川真里茂先生の「しゃにむにGO」の時には既に花とゆめは卒業していました。

一方、少年マンガにはスポーツはつきもので(今はどうなのでしょうか?)1990年頃には、野球、バスケ、サッカー、ゴルフなど色々ありました。1990年前後は、ちょうど御茶ノ水の専門学校まで電車に乗って1時間40分という通学時間を利用して週刊少年サンデーと週刊少年ジャンプを定期購読していた時期でした。
その中で私が最も好きだったマンガが1988年から1990年まで週刊少年サンデーに連載していた なかいま強先生の熱血相撲マンガ「うっちゃれ五所瓦」でした。1898年に小学館漫画賞も受賞しています。
「うっちゃれ五所瓦」は、武蔵山高校の最後の相撲部員 五所瓦 角(ごしょがわら かく)が、団体戦に出場し優勝するという夢のために自分を含めて5人の部員を集め、大会に挑むという物語です。とにかく、登場人物が個性派揃いでした。相撲は強いけれどどもりながら話す五所瓦、柔道部主将の清川薫とレスリング部のホープ関内孝之の二人はその強さで五所瓦を支え、ひ弱で小賢しい応援部の難野一平は卑怯な技を使い笑わせてくれます。囲碁将棋部の雷電五郎は、相撲部員らしい見た目なのに超気弱で、この5人でどう勝ち進むのかハラハラしながらわくわく読みました。対戦相手も変な人がたくさん出てきました。でも、相撲そのものは正統派で、マンガによくあるありえない必殺技などはありませんでした。清川は柔道技、関内はレスリング技を披露する場面があり、難野の卑怯な小技はマンガならではのギャグ要素でした。

とにかく、あの手この手で勝ち進む武蔵山高校相撲部を描いたなかいま強先生の「うっちゃれ五所瓦」は最高です!

2015年7月30日木曜日

河合克敏先生の「とめはねっ!」

今、小学3年生の娘が私の横で夏休みの宿題をやっています。漢字のプリントです。娘は本当に漢字が苦手です。何でこんなに覚えていないのか、驚くほどです。辞書を引くよう促してもきちんと引けません。書くのも下手です。子どもの回答に答えのプリントを見て丸をつけるのは親の仕事。合っていてもこれだけ汚いと丸を付けていいか迷います。娘、頑張れ!

文字に関わるマンガと言えば河合克敏先生の「とめはねっ!」ですね。鎌倉の鈴里高校書道部を舞台にしたマンガです。主人公の大江縁は帰国子女で何もわからないまま書道部に入部します。クラスメイトの美人で柔道の強い望月結希も柔道部とかけ持ちながら書道部員となって、他校との交流や書道の大会などで青春ドラマを繰り広げます。書道に関するウンチクも顧問の影山先生の説明でバッチリです。

河合克敏先生は週刊少年サンデーで連載を前提にした新人作品の公募で賞を取り、そのまま連載を始められた方です。その作品は「帯をギュッとね!」という柔道マンガでした。当時、週刊少年サンデーを毎週購読していた私は夢中になって読みましたが、連載の途中で少年サンデーの購読をやめてしまい、残念ながら結末は読んでいません。

「とめはねっ!」のコミックスを購入したきっかけは、NHKのドラマ「とめはねっ!」の原作マンガが河合克敏先生の作品だと知ったからでした。結局、テレビドラマは観ませんでしたが、「とめはねっ!」のヤングサンデーコミックスは全巻揃えようと思っています。今、12巻まで持っていますが、普段、少年マンガ・青年マンガのコーナーは見て回らないので、「とめはねっ!」の新刊をチェックしきれていません。「とめはねっ!」は週刊ビックコミックスピリッツ連載でしたが、割と掲載が飛び飛びで新刊発売もゆっくりペースなので特に新刊を見逃しがちです。ネットで確認したら14巻が最終巻で発売されたのは5月でした。13巻も購入していないので、13巻と14巻を買いに行こうと思います。

一番気になるのは縁と結希の恋の行方です。結希は縁をどう思っているのでしょうね?14巻でうまく行っていますように。

ビッグコミックスピリッツ公式サイト「スピネット」で「とめはねっ!」の詳細確認できます。
http://spi-net.jp/weekly/comic025.html

2015年7月29日水曜日

幕間のショートムービー「夕やけだん団」

今日は「夕やけだん団」について。
マンガではなくアニメですが、ご容赦願います。一目で気に入ってしまったので、ここに書かせて頂きます。

昨日、娘の大好きな「ポケモン」の映画を観に行った来ました。
昨年の「破壊の繭とディアンシー」は、話にまとまりがなく、いまひとつでしたが、今夏の「光輪の超魔神 フーパ」は、伝説のポケモンの登場にも無理がなく、バトル好きのファンには伝説のポケモンのバトルが堪能でき、内容重視のファンにはシンプルながらきちんとまとまって心に染みる展開もある納得の内容でした。

「ポケモン」映画の劇場内では、途中にトイレに立った男の子が、戻る席がわからなくなり、伝説のポケモン同士のバトルシーンで「お母さんどこ〜?」と泣きながら大声で叫ぶというアクシデントがありました。場内に響く大声だったので母親が気付いて連れて行くと思いきや、全く反応なし。私は、しばらく映画そっちのけで男の子の行方を見守っていましたが、結局、男の子は近くにいた人に促され、通路階段に座って最後までポケモンを観たのでした。その話を一緒に行った姉と我が娘に話したところ「えっ?気付かなかったよ」とのこと。夢中で映画を観ていると気付かないものなのですね。きっと、その男の子のお母さんも夢中で映画を観ていたのでしょう。

まぁ、それはそれとして「ポケモン」映画の前にチラリと流れたショートムービーが気になって気になって、帰宅後に検索をかけました。「夕やけだん団」です。
「夕やけだん団」は、「下町を舞台にした、人情8割 毒舌2割のほのぼのショートムービー」だそうです。109シネマズで映画の幕間に上映されるショートムービーで毎月1本新作が公開されます。キャラクターデザインは村田蓮爾さんで、物語のキャラクターはかっこいい猫コトブキと女子高生七海です。主人公コトブキとその他の声を山寺宏一さん、ヒロイン七海の声を柴紅音さんが担当しています。

オフィシャルサイトはこちら
http://www.yuyake-dandan.jp

こちらのサイトから
「YU-YAKE DANCE」『夕やけだん団』 番外編
という、コトブキのダンスショートムービーや
その他プロモーション用のショートムービーも観られます。

猫なのにかっこいいって、グインサーガの豹頭グインやアップルシードのブリアレオスみたいですね。でも、コトブキはちょっとグインやブリアレオスとは違いますね。脚が短いからでしょうか。それとも、江戸弁だからでしょうか(笑)

2015年7月28日火曜日

LaLa9月号を読みました。その2

さて、昨日の続きです。
LaLa9月号に掲載されているマンガのいくつかについて個人的な感想など書かせていただきます。

16pから始まる巻頭カラーは葉鳥ビスコ先生の「ウラカタ!!」シーン11、42pです。
「ウラカタ!!」は物作りを愛する人々の話なので大好きです。こだわってこだわって何かを作る様子は格好良いですし、こだわる人の気持ちに共感できます。美しい見開きの扉絵をめくると少年の立ち姿に見とれる蘭丸のアップという印象的な1ページ目で引き込まれます。今回の物語は撮影合宿のお話です。初めての合宿中、蘭丸が先輩方に温かく見守られている様子も素敵ですが、物語のメインはこちらではなく、子役として映画に参加している出尾籐 凛(でびとう りん)のわがまま放題に郷田部長はどう出るか?です。合宿に使われた別荘と瑠佳の関係も気になります。まだまだ物語の導入部なので、これから凛が部長や蘭丸と関わることで物語がどう動いていくのか次号が楽しみになる内容でした。

67pから、あきづき空太先生の「赤髪の白雪姫」第68話、30pです。
部屋に二人きりになったゼンと白雪でしたが、すっかり酔ってしまったゼン。イザナ陛下に適当に迎えに行くよう任されたミツヒデはどうする?というのが8月号の展開でしたが、その対応をどうするかというミツヒデと木々とオビの会話が「赤髪の白雪姫」らしい会話でした。今回は、その翌日に再会を約束して別れるまでのお話でした。
TVアニメの声優である早見さんがインタビューで「ボリューミー」と表現されている通り、テンポ良くそれぞれのキャラがどんどん話すので、これまでの展開をきっちり頭に入れて読むのが会話を楽しむコツでしょうか。
TVアニメが始まったこともあり、書店ではコーナーが出来ており1巻から14巻までがずらりと並んでいました。
書店に置いてあった「赤髪の白雪姫」のフリーペーパー
それから「お試しコミック」が印刷されたフリーペーパーが置いてありました。「お試しコミック」は「赤髪の白雪姫」がLaLaDXから本誌のLaLaへ連載が引っ越した時の第27話です。こんなお話だったかなぁ〜と、年齢のせいで小さい字が読めないのですが、必死に読みました(笑)LaLaDXで普通の読み切りだった「赤髪の白雪姫」は覚えているのですが、いつの間にやら連載となり、それから本誌に移動して、絵も随分変わりました。普通、お試しコミックといえば連載第1回目を載せるものですが、これだけ絵が変わると1回目を載せるわけにはいきませんね。

99pから緑川ゆき先生の「夏目友人帳」の流れゆくはの章、45pです。
「もうしわけありません」と謝るお面がいじらしく感じました。とてもじんとくるお話でした。珍しく斑がニャンコ先生以外の姿になるのも必見です。

147pから晴海ひつじ先生の「ツインロール」41pです。
6月号に掲載された読み切り作品の連載化第1回目です。読み切りではヒロインの泉視点から途中ヒーローの馨視点に切り替わるのですが、連載第1回目は馨視点でした。LaLaDXでは、晴海ひつじ先生は「こもりとてんま」という普通の女の子とお金持ちの男の子のラブストーリーで人気がありましたが、「ツインロール」も人気が出るとよいですね。

189pから可歌まと先生の「狼陛下の花嫁」特別編16pです。
後宮入りする少し前の恋人同士の時のお話です。8月10日発売のLaLaDXに同時期の陛下視点の話が掲載されるそうです。楽しみですね。個人的には早く第ニ部の物語が本格的に動かないかなと期待しています。

213pから天乃忍先生の「ラストゲーム」GAME.46、29pです。
こういうムズムズするような恋愛系の話は別マとかにたくさんあるのかもしれないと思うのですが、スレ違い方が笑えるのか、絵が好みなのか、もともと天乃忍先生がLaLaDXで描いていた時から応援していましたし、とにかく良い!と思います。がんばれ柳!がんばれみこっちゃん!
がんばろうとするとスカッと外すので次号はきっと外すんじゃないかなと思いながら、「終わりに向けて」と天乃忍先生本人がご自身のサイトで書かれているようにここでまとまってしまうのか、次号に期待ですね。

281pから藤原ヒロ先生の「ユキは地獄に堕ちるのか」第十七道 畜生ちゃんと餓鬼くん、30pです。
真夏斗視点のお話です。ちょっと怖かったですが、これが少年マンガや青年誌だったら、もっとリアルにグロテスクに描くのかもしれないと思うと、これくらいで引いてはいけませんね。でも前号で、真夏斗は本当にダメ男なのでは?と思い始めていました。申し訳ありませんでした。

411pから筒井美雪先生の「少女漫画のはじめかた」2冊目、32pです。
短期集中連載で次号最終回です。今回は、鶴子と水嶋がマンガを描くお手伝いをする話です。30年前、マン研だった私は、マンガの中の設定とはいえ初めてなのに絵が上手い水嶋が正直とっても羨ましく思いました。

477pから久賀流先生の「黄昏ギモーヴ」46pです。
花とゆめコミックスで8月5日発売の「初恋ドルチェ」と魔女ドンマルマとドルチェで繋がるオムニバスの物語です。LaLaDX5月号でも「最愛クリスタリゼ」というお話を描いています。「最愛クリスタリゼ」にも「黄昏ギモーブ」のヒロイン、ラハナがチラリと出て来ます。個人的には「最愛クリスタリゼ」の方が動きもあって展開も好きです。リュカが正装するシーンなどはもっと華やかでもよいのになと、LaLaDXよりサイズが大きいせいか、見せ場は凝りに凝って欲しいなと、せっかく本誌に載るのだからここは頑張ってもらって本誌連載狙って下さい、と生意気にも勝手に色々考えてしまいました。私は魔女が出てくるお話が好きなのです。久賀流先生、応援しています。

と、こんな感じでLaLa9月号について色々感想を書かせて頂きました。
買っては一気に読む、買っては一気に読むの繰り返し、たまには少しづつ読んでもいいのかもしれませんが、読み出したら止められません。性分ですね。
次は8月10日発売のLaLaDX9月号、楽しみです。

2015年7月27日月曜日

Facebookで「村上さんのところ」期間限定復活!


村上春樹先生がメールによる質問に答えるという期間限定サイト「村上さんのところ」が7月24日(金)に書籍版と電子版で発売されました。
ところが、書籍版と電子版の「村上さんのところ」発売を記念して、「村上さんのところ」がFacebookページとして限定復活するというのを、今日初めて知りました。
村上主義者を名乗るものとしては情報の疎さに、ちょっと恥ずかしい気持ちがしました。

村上春樹先生が「村上さんのところ」公開終了時点で未読だった4915通のメールのうち385通の回答を「追加分」として書いたそうです。そのうちの一部を今日から8月2日(日)まで毎日少しずつFacebookにアップしていくそうです。

Facebook「村上さんのところ」
https://www.facebook.com/murakamisannotokoro
私のようにFacebookアカウントを持っていなくても見られるそうです。

それから、「村上さんのところ」書籍版・電子版の詳細はこちら。
http://www.shinchosha.co.jp/murakamisannotokoro/books/

書籍版は厳選した473 通の回答にイラストレーター・フジモトマサルさんによる、この書籍版でしか読めない描き下ろしマンガも51点掲載しているとのこと。
一方、電子版『村上さんのところ』は、3716通すべてを収録してあり、サイトにあった村上春樹先生の「近況報告」や「当主あいさつ」なども収録されているそうです。

現在、書籍版か電子版かどちらを買おうか悩み中です。
結局、どちらも買ってしまうのでしょうか…。


LaLa9月号を読みました。その1

7月24日(金)の夕方、子どものスイミングスクールの付き添いのついでに駅前の書店でLaLa9月号を購入し、夜中、仕事で疲れて帰って来たパパ(夫)が一人夕飯を食べているその横でせっせと読みました。こんなダメ主婦を許してくれてありがとうパパ。

今回のラインナップは以下の通りです。

表紙:緑川ゆき先生の「夏目友人帳」
表2からTVアニメ「赤髪の白雪姫」白雪役:早見沙織さん、ゼン役:逢坂良太さんLaLa独占インタビュー
16pから葉山ビスコ先生の「ウラカタ‼︎」シーン11、巻頭カラー45p
67pから、あきづき空太先生の「赤髪の白雪姫」第68話、30p
99pから緑川ゆき先生の「夏目友人帳」の流れゆくはの章、45pです。
147pから晴海ひつじ先生の「ツインロール」41p
189pから可歌まと先生の「狼陛下の花嫁」特別編16p
213pから天乃忍先生の「ラストゲーム」GAME.46、29p
245pから樋野まつり先生の「手裏剣とプリーツ」最終回31p
281pから藤原ヒロ先生の「ユキは地獄に堕ちるのか」第十七道、30p
311pから林みかせ先生の「うそカノ」Lie.30、31p
347pから池ジュン子先生の「水玉ハニーボーイ」#13、29p
376pから柏屋キクゾー先生の「嫁姑教室」3p
379pから弓きいろ先生/原作:有川浩先生の「図書館戦争 別冊編」31p
411pから筒井美雪先生の「少女漫画のはじめかた」2冊目、32p
443pから田中メカ先生の「君のコトなど絶対に」第十一幕、30p
477pから久賀流先生の「黄昏ギモーヴ」46p
524pから真柴なお先生の「3DSソフト大逆転裁判ー成歩道龍ノ介の冒険ープレイレポート」2p
532pから読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p

9月号の中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。

LaLa9月号表紙
LaLa9月号表紙 緑川ゆき先生の「夏目友人帳」

今回は緑川ゆき先生の「夏目友人帳」が表紙です。
夏目とニャンコ先生が縁側でとうもろこしを食べています。夏目の着物が抑えた色調でどこかに差し色が欲しい気もします。表紙的には大人しいと思いますがロゴやタイトルなど特色を使用した文字が賑やかなのでこれでいいのかなとも思いますが。「夏目友人帳」らしいといえばらしいでしょうか。
※特色とは、印刷で使う青・赤・黄・黒の4色インク以外の色のことです。マンガの表紙では蛍光色が多く使われます。

マンガではなく記事ですが、5p〜15pまでについて。

5pから「祝創刊39周年LaLaオールスター直筆サイン色紙プレゼント」があります。
こういう懸賞系に応募したことは一度もありませんが、ずらりと並んだイラストを見るのは楽しいものでついつい一つ一つ見てしまいます。個人的には辻田りり子先生の色紙が欲しいですね。かのこと椿くんだけでなく、会長も入っているのが素敵です。

9pからは「図書館戦争」10月10日続編映画公開のお知らせ。
岡田准一さん、松坂桃李さん、福士蒼汰さんと主役クラスのカッコイイ男性陣に、榮倉奈々さん、栗山千明さん、土屋太鳳さんと美女揃い。ずらりと並んだ豪華キャストを見ただけで観たくなりますが、2013年に公開された実写映画をDVDで観てからが良いのでしょうか。テレビ化は映画と同じキャストのスペシャルドラマとのこと、贅沢ですね。

それから巻頭マンガまでのカラー広告があります。
私はこのカラー広告は普段は素通りなのですが、AneLaLa8月号、花とゆめコミック、懸賞ページ、LaLaDX、に並んで12pに「花LaLaonline超BIG NEWS!!」というページがあって、9月4日から高屋奈月先生の「フルーツバスケット」の新連載が始まるというお知らせと種村有菜先生の「31☆アイドリーム」の書き下ろし番外編のお知らせがありました。どちらも気になります。ネット上でマンガを読むのには抵抗があるのですが、花 LaLaonlineを見ないわけにはいきませんね。http://www.hanayumeonline.com

ということで、少し長くなってしまったので、掲載されているマンガについての感想などはまた次回に書かせていただきます。

2015年7月23日木曜日

日渡早紀先生と「ぼくの地球を守って」

今回は日渡早紀先生の「ぼくの地球を守って」についてです。
「ぼくたま」こと「ぼくの地球を守って」が連載を開始した頃、私は高校のマン研に所属していて、マン研のみんなで花とゆめを読んでいました。多くの人が読んだことのあるマンガだと思うので、詳細な説明の必要はないと思いますが、少しだけ説明させていただきます。

「ぼくたま」は1991年の東京を舞台にした物語でした。連載当初は1986年で「近未来サスペンス」と銘打っていましたが、この文章を書いているのが2015年ですから、既に24年の月日が流れてしまいました。「ぼくたま」は地球とは別の星の人間として生まれた前世の記憶を持つ7人の少年少女が、その記憶を思い出し、それゆえに現世で織り成すドラマを描いた物語でした。

「ぼくたま」は回を追うごとにみんなを夢中にさせ、迅八と一成の関係や、輪の行動の謎、紫苑の現世の姿などに期待が高まりました。春ちゃんの登場の回には、「やっと紫苑が出てきた!」とマン研では大騒ぎになりました。また、輪がバイク走行中の暴走族の松平タカシを超能力を使って脅すシーンが大友克洋先生の「AKIRA」のワンシーンを彷彿とさせ、同じ頃やはり、マン研で「AKIRA」が大人気であったことから、そのシーンに注目が集まりました。

連載が長期化し「ぼくたま」の世界が広がり多くのキャラクターが登場すると、田村さんが、紫苑が、キャーが、ラズロがというようにマン研内では各自にお気に入りのキャラクターが出来、玉蘭あるいは迅八が、多分もっとも嫌われたキャラクターだったと思います(笑)
また、前世の出来事を個々のキャラクターが持つ記憶としての回想シーンにとどめず、木蓮の物語や紫苑の物語が詳細に描かれることで読者がさらに木蓮や紫苑に感情移入し「ぼくたま」の世界観を感じ取れたのだと思います。
兎にも角にも、私の周辺にいた「ぼくたま」を愛する読者一人一人が各キャラクターへの思い入れを強く持ち、その物語の行く末を見守っていたのでした

1986年、昭和61年に始まったこの物語が完結した時には1994年、昭和天皇が崩御され昭和が終わり平成6年になっていました。手塚治虫先生や美空ひばりさんが逝去され、好景気に沸いた日本のバブルはどこかに消えていました。私は25歳になっていて、親しい友が一人永眠しました。私が少女マンガに夢中になった季節もここで一つ終わりを迎えたのでした。

3回に分けて日渡早紀先生の作品とそれにまつわる思い出を少し書かせていただきました。
ありがとうございました。読んで下さったあなたに感謝を込めて。
2015年7月23日(木)

2015年7月22日水曜日

日渡早紀先生の「記憶鮮明」

前回に引き続き日渡早紀先生です。今回は私が日渡早紀先生の作品の中で最も好きな「記憶鮮明」についてです。
「僕の地球を守って」は「記憶鮮明−東京編」とうたわれているように、その前身となる「記憶鮮明」というマンガがありました。舞台は20xx年のニューヨーク、ヒロインはエリザベス(リズ)、連続爆破事件の被害者であり唯一の目撃者として、亡くなったパセリ・モガンの代わりに犯人を思い出すためにつくられた3人のクローンの1人でした。
物語は爆破される直前の映画館から始まり、爆破、少女の死、そして死んだはずの少女が取り調べを受けている場面に変わります。映画のようなアングルでドラマティックな展開のSFマンガです。ヒロインである3人のクローン少女は映画好きで、自分たちの名前をイングリット、オードリー、エリザベスと自ら名乗ります。古い映画の有名な美人女優バーグマン、ヘプバーン、テイラーの名前です。私もちょうどその頃の映画が好きで色々な作品をビデオで観たので、余計に好感を持ちました。個人的にはヘプバーンと並んでモンローが最も好きな映画女優なのですが、モンローはこのマンガの中では悲しいかな悪役扱いされています。映画館で始まり、映画好きのヒロイン、悪役のモンローと映画三昧のこの物語は、ラストも映画のエンディングのようで、ヒロインリズの記憶に関するセリフが印象的に表現されています。
続編となる「そして彼女は両眼を塞ぐ」が翌年の別冊花とゆめで「記臆鮮明」の総集編に併せて書き下ろされていて、内容はリズがボストンの恋人のもとに行くところから始まる殺人事件です。花とゆめコミックスにも同時収録されています。
間にアクマくんシリーズの「アクマくんブラック・ミニオン」の連載があり、その影響か「記臆鮮明」と「そして彼女は両眼を塞ぐ」では、絵柄に違いが見られます。この頃、それまで読み切り形式だった作品が長い連載になってきて、日渡早紀先生のキャラクターの描き方、コマの使い方などが変化してきました。
もともと、デビュー時からどんどん線が洗練されていくのですが、日渡早紀先生は絵が固定化しないというか、常に新しい描き方を探求されている様子で「ぼくたま」の絵も美しいと思っていましたが、それ以降も、絵柄を固定化することなく、その次、そのまた次と絵柄が変わっていったように思います。日渡早紀先生のどの時期の絵が好きかは、それぞれの好みなのだと思いますが、スクリーントーン全盛の今のマンガと比べると、カケアミを多用したバック処理や人物の影に用いる手描きの斜線など、ベタの配分も多い「記憶鮮明」のあの頃の絵も懐かしく好もしく思えます。
2015年7月22日(水)
date:
「記憶鮮明」初出/1984年5月4日発売花とゆめ11号、5月19日発売花とゆめ12号、6月5日発売花とゆめ13号
「そして彼女は両眼を塞ぐ」初出/1985年3月9日発売別冊花とゆめ春の号
コミックホームズさん参照  http://comich.net

2015年7月21日火曜日

日渡早紀先生の「アクマくんにお願い」

今回は、日渡早紀先生の「アクマくんにお願い」についてです。
日渡早紀先生と言えば代表作は通称「ぼくたま」の「ぼくの地球を守って」です。1986年12月20日発売の花とゆめ2号から1994年5月20日発売の花とゆめ12号まで連載された大人気マンガです。その連載第1回目は記憶鮮明・東京編の近未来サスペンスとして花とゆめ読者の大きな期待を背負って始まりました。巻頭カラーで、花とゆめコミックス1巻のカバーにも使用されたヒロインありすが地球を抱いた扉絵が印象的でした。しかし、雑誌掲載時に「ぼくたま」を読んだファンの方はご存知の通り、連載1回目は気弱なありすが小学生輪にいじめられてしくしく泣くだけの「これのどこが近未来サスペンス?」という内容でした。たしか、そんな読者の気持ちを感じとったかのように読者のために柱にフォローの一文が載っていた記憶があります。「これから近未来サスペンスになりますからね!」というような(笑)
そんな大きな期待とは裏腹に、私は「ぼくたま」が8年に渡る長期連載になろうとは思ってもいませんでした。なぜなら、日渡早紀先生には、他に「アクマくんシリーズ」があったからです。「アクマくんシリーズ」は1982年5月4日発売の花とゆめ11号に発表された「アクマくんにお願い」で主人公史郎が開けた缶詰めから悪魔の王子「アムカ」が出てきて史郎の願いを叶えようとしてくれる読み切り作品からシリーズ化されました。1982年1月20日発売の花とゆめ4号に発表された日渡早紀先生の受賞作でありデビュー作の「魔法使いは知っている」のシリーズ化「早紀ちゃんシリーズ」と並んで人気のあった作品で、交互に花とゆめ誌上に発表されていました。1985年1月7日発売の花とゆめ3号の「無限軌道」で「早紀ちゃんシリーズ」が完結し、「アクマくん魔法☆BITTER」が1985年7月20日発売の16号から1986年7月5日発売の15号までの約1年に渡る連載を終え、1986年9月5日発売の花とゆめ19号と9月20日発売の花とゆめ20号で「アクマくん魔法☆SWEET」が前後編で発表された後、いよいよアクマくんシリーズが完結に向かうと予想され、「ぼくたま」はその間に挿入された作品だと考えたからでした。
結局のところ、「ぼくの地球を守って」が大人気作品となり長期連載された結果、日渡早紀先生の絵柄も大きく変化し、また「アクマくんシリーズ」を覚えている読者も減り、残念ながら「アクマくんシリーズ」は未完の作品となったのでした。
個人的には、アムカ王子に想いを寄せる悪魔として育てられた天使チャチャが、アムカと両想いになれるといいなという希望と、15番目の王子であるアムカが魔界の王になる?という物語を、日渡早紀先生がどのように描いてくれるのか、その期待に応えてくれる作品はもう望めないということが残念でなりません。
手元にマンガがないのでセリフはうろ覚えなのですが、「アクマくんにお願い」では、アムカに願い事をした史郎が思い通りに行かないことでアムカを責めると「それは願い事じゃなくって欲だろう。自分でやってくれなきゃ困るよ」というようなことを言うシーンがあって、それがとても印象に残っています。また、早紀ちゃんシリーズの「魔法使いは知っている」でも、異次元からひょいと教室に顔を出したヒロイン早紀が、ルービックキューブを見事にクリアできる星野くんに助けを求めて一緒に異次元へ連れて行くシーンが印象的でした。繰り返し読んだわけではないのに33年前の記憶が残っているほどインパクトの強い作品であり、そういう作品を次々生み出す力のある日渡早紀早紀先生は私にとって偉大なマンガ家であると言えます。また、多くの人にとってもそのようなマンガ家であると思います。
2015年7月21日(火)

2015年7月18日土曜日

小沢真理先生の「銀のスプーン」

今日も今日とて、少女マンガの話題です。読んで頂ければ幸いです。
毎日午後1時25分から50分まで、フジテレビで「明日もきっとおいしいごはんー銀のスプーンー」放映していますね。小沢真理先生の「銀のスプーン」の実写版ドラマです。お昼の時間帯におや?と思いましたが、ちょうど子どもも幼稚園に行っている時間帯で、放送終了直後に家を出ればお迎えに間に合います。それで、ちょっと観てみると、何だか毎日きっちり観るようになってしまいました。

マンガの方の「銀のスプーン」は読んでいません。読んでいないのに文章書くのか?という感じですが、そこはご容赦ください。

ところで、小沢真理先生の作品といえば「世界で一番優しい音楽」です。1992年から1999年に雑誌連載され、講談社コミックスキスから全16巻出ています。しっかり揃えて読みました。登場人物がみんなやさしくて、特に主人公である母親のスウと娘ののんのんのほんわか優しいムードに、周りもやっぱり優しくなっていく様子が素敵です。読んでいるこちらも優しい気持ちになります。最後はスウも結婚してハッピーエンドの物語でした。

一方、「銀のスプーン」は2010年から現在も講談社の少女マンガ雑誌「Kiss」に連載中です。それで、どうしても気になって6月25日(木)発売の「Kiss」8月号をスーパーで(田舎なので近くに書店がありません…)ちらっと手に取って読んでみたのですが、ちょうど主人公律(りつ)の実母真也(まや)が、恋人に去られてしまう回で、その事情からも「世界で一番優しい音楽」に比べるとどろどろしているようなイメージでした。もともとは、主人公が母の病気をきっかけに料理に目覚めていくという内容で、料理について詳しく描かれている料理マンガです。主人公の恋愛や、家族との愛情も描かれてほんわか優しいムードなのかと思いきや、真也の今回の展開に「早く幸せになって欲しい」と願ってしまいました。小沢真理先生のマンガなのですから、きっと幸せになると思うのですが。

テレビのキャストは、主演の律は仮面ライダー鎧武やファブリーズのCMで人気の高杉真宙さん、養母役は富田靖子さんです。個人的には弟調(しらべ)役の前田旺志郎くんが好きです。
テレビでは色々な親子の形が描かれていて、その展開が気になって毎回欠かさず観ています。律と養母:恭子、律の弟・妹と恭子、律と実母:真也、恭子と恭子を捨てた母絹江、真也と真也の母、真也と6歳の息子ルカ、律の従姉妹:環とその母。なんて親子三昧なのでしょうか。今週はとうとう実のお父さんまで出て来てしまいました。この設定はマンガのほうにはない設定だそうですが。
小学3年生の娘と幼稚園年長の息子を持つ母としてははらはらしながら観ています。やっぱり、この時間にテレビを観ているであろう私のような育児中の主婦に共感してもらうのが狙いなのでしょうか。私は時々テレビを観ながら泣いてしまいます。子どもを産んで以来、子どもが出て来て泣かせる台詞を言われるとすぐ泣けはルカくんと同学年てしまうのです。それに、ドラマで流れる高橋優さんが歌う主題歌の「おかえり」が余計に心しみて涙を誘います。
そのうちにマンガの方もまとめて読んでみようかなと思っています。

2015年7月18日(土)

2015年7月16日木曜日

橋本みつる先生と「男の子は走る」

前回、加藤四季先生について書いたので、懐かしくなり今回は同じ「花とゆめ」の橋本みつる先生の話です。読んで頂ければ幸いです。
橋本みつる先生については、現在の作品は全く読んでいないのですが、ネットで検索するとファンの方が作られたサイトがありました。そのサイトから作品一覧を見て「花とゆめ」でデビューして他誌に移った後の橋本みつる先生の活動がわかりました。ソニー・マガジンズ発刊の「きみとぼく」を経て、今は「ウィングス」で作品を発表しているようです。小説の挿絵も描かれているようです。今、発表しているマンガ作品は百合系のようなので、指向に合わない方はご注意ください。とは言っても、私が読んでいたのは白泉社から発行の少女マンガ雑誌「花とゆめ」掲載のものだけで、そうなると白泉社のジェッツコミックスから出版された「橋本みつる作品集 GETDOWN」に収録されている「ごめんね好きだよ」、ソニーマガジンズから出版された「夢を見る人」収録の「おとなしかったのに」「人体星月夜」「DANCE AWAY」がこの文章と関わっていると考えて頂けると良いと思います。それ以降の作品については、未確認ですので申し訳ありませんがご了承ください。

橋本みつる先生の作品はHMC(花とゆめまんが家コース)受賞作の雑誌掲載時から読んでいました。花とゆめプラネット増刊号に掲載されたものは読んでいないので1988年から1990年の3年間の10作品と1994年の花とゆめ掲載の「おとなしかったのに」を読んだことになります。橋本みつる先生の作品はどれも印象に残るタイトルで、内容よりもタイトルを妙にくっきりと覚えています。「男の子は走る」「でかい月だな」「お気に召さないか?」「ごめんね好きだよ」「おとなしかったのに」

「男の子は走る」は足の速い成長期の男の子が出て来る話で、成長痛で骨がきしむという描写が印象的でした。「でかい月だな」は冒頭に「でかい月だな」という言葉で始まったような記憶があります。「ランゲルハンス島」という言葉を始めて目にしたのは橋本みつる先生の作品からでした。「人体星月夜」という作品に出ていたそうですが、「ランゲルハンス島」という言葉だけがくっきりと記憶に残りました。
絵は、キラキラはしていないのですが印象的に大きな目とすらりとした手足で橋本みつるさんらしさが漂っていて、物語はそのイメージや台詞が印象的な作品です。

橋本みつる先生の描くキャラはこんな感じです。

誰にでもお薦めというのではないのですが、熱心なファンの方がいることでも分かるように読み手の感性に合えば、手元に置きたい少女マンガだと思います。
事実、私は橋本みつる先生の「男の子は走る」を雑誌から切り取って保管していました。できれば受賞作から「花とゆめ」に掲載したものが1冊の本になると良いのに…と思っています。

2015年7月16日(木)

2015年7月14日火曜日

加藤四季先生の「高校天使」

さて、今日も相変わらずの少女マンガの話です。読んで頂ければ幸いです。
押し入れの奥にある本棚を…押し入れの奥に入れるタイプの本棚をわざわざ選んで設置したのですが、目当ての本を探してごそごそしていると、加藤四季先生の「高校天使」がありました。どうしてこれを残してあるのでしょうか。「月の子」「ぼくの地球を守って」「紅茶王子」「砂の城」など数々の名作マンガを苦渋の決断の末に手放したというのに、加藤四季先生の「高校天使」全3巻はあるのです。

小学3年生の娘がちょうど退屈していたので「これ読んでごらん」と加藤四季先生の「高校天使」の1巻を渡しました。先日、私が図書館から借りてきた「高橋留美子劇場1」に娘が興味を持ち、その中の「Pの悲劇」と「Lサイズの幸福」を読んだところでした。子ども用の図書「かいけつゾロリ」のシリーズも熱心に読んでいますし、娘は本当にギャグ好きです。「高校天使」も気に入ったらしく、ずっと大人しく読んでいました。しかし、何だか、娘は1冊読むのにとても時間がかかります。しかも、娘は自分が読書の途中であっても構わず気に入ったシーンの説明をしてくれます。本を読む時は本だけに集中すればいいのにと私は思いますが、子どもの読書は寄り道読書なのですね。

「高校天使」小松瓏先生
「高校天使」のこまっちゃんこと小松先生

さて、加藤四季先生の「高校天使」は、白泉社の少女マンガ雑誌「花とゆめ」に平成7年21号(1995年)に初めて掲載され、平成8年から平成13年((1996年〜2001年)まで連載されていた4コマのギャグマンガです。私は、「花とゆめ」を定期購読していたので、ずっと雑誌で読んでいて、コミックスが発売されると買っていたのでした。この「高校天使」の主人公は、小学生に見える高校教師「こまっちゃん」こと小松先生です。この、こまっちゃんは、見かけは中学生のように小さく可愛いく、やることなすこと子どものようで、雨や雪におおはしゃぎし、就学旅行を生徒以上に満喫し、職員室では他の先生に怒られ、教室では生徒から励まされています。そんなこまっちゃんにはコアなファンが数名ついていて、こまっちゃんの周りはいつも賑やかです。そればかりか、ヤンキーと見紛う金髪事務員「しょうこさん」に一途に想われています。最後がハッピーエンドで、私はそれが気に入って3巻まできっちり手元に置いてるのでした。

この文章を書く為に、私もこっそり読み返しましたが、やっぱり面白い「こまっちゃん」でした。

補足:他に「お嬢様と私ーたなぼた中国恋愛絵巻」「兄ワールド」というコミックスが出ているそうです。(Wikipedia他Amazon等参照)

2015年7月14日(火)

2015年7月13日月曜日

吉田秋生先生の「海街diary」

今日は「海街diary」の話です。かじった程度でお恥ずかしいのですが読んで頂ければ幸いです。
私は、毎週金曜日に娘の水泳教室に付き添っていき、娘が泳いでいる1時間の間は書店に行き本を眺めています。マンガはビニールをかけられ中を見ることはできないので、もっぱら小説、ビジネス書、実用書を手に取ります。中には「7つの習慣」やピケティの「21世紀の資本論」のマンガ版などわかりやすく楽しく読めるものもあります。最近は、お薦めマンガの第1話分位を小冊子にして試し読みできるようにしてあるものがあり、先日は吉田秋生先生の「海街diary」の試し読み小冊子を見つけました。

高校生の頃、吉田秋生先生の「BANANA FISH」がマン研の仲間内で大流行して回し読みしました。1985年から1994年まで別冊少女コミックで連載されていて、私たちが学校でキャーキャー言っていた頃は、まだ連載が始まったばかりでした。アメリカが舞台で謎の「BANANA FISH」をめぐる動きに少年アッシュと日本人の奥村英二が巻き込まれて行くハードボイルドな物語でした。
私は、そういうハードボイルドな物語よりも静けさ漂うミステリアスな「吉祥天女」や少女たちの心の動きを丁寧に描いた「桜の園」に心惹かれましたが、自分で所持していたコミックスはPFビッグコミックスから出版されていた「夢見る頃を過ぎても」「十三夜荘奇譚」「夢の園」という3冊の短編集でした。こちらは色々入っていて、特に心に残っているのは「風の歌うたい」という虫を擬人化して描かれた蜘蛛と蛾のお話です。吉田秋生先生は長編マンガの評価が大変高い先生ですが、短編も心にしみる粒揃いです。
「BANANA FISH」が連載を終了した1995年(平成7年)以降は吉田秋生先生の作品とはご無沙汰なわけですが、以降の作品というと「YASHA-夜叉-」「ラヴァーズキス」「イヴの眠り」など、読んだことはなくても、タイトルは知っています。どれも人気作品ですね。

「海街diary」の小冊子の内容は、子どもの頃家を出て行ったお父さんが死に、葬式に参列した三姉妹が、残された腹違いの妹を引き取るところまででした。父が死んだということを三姉妹が食卓を囲んで会話するシーンがすごくて、マンガというより映像で観たいと思わせる描き方をしています。そして長女の幸が遅れて葬儀に現れ、子どもに大人の仕事をさせようとする父の妻の兄に「それはいけません」と言い切る。幸のはっきりとした言葉と意見にぐっときました。山形の田舎町で葬儀の後父が好きだったという場所に姉妹4人が立つシーンはその会話も素晴らしいですが、アングルが見事で本当に映像のようだと感心しました。

映画では、長女を綾瀬はるかさん、次女を長澤まさみさん、三女を夏帆さん、腹違いの妹を広瀬すずさんが演じています。
映画のサイトはこちら↓
http://umimachi.gaga.ne.jp/
映画予告編はこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=klRrF-EMvk4
キャストも豪華ですし、監督も是枝裕和さんですし大ヒット間違いなしかなと思いきや、観客動員数で公開日が同じだった「ラブライブ!」に負けたという報道がありました。ただ「ラブライブ!」は雑誌によるユーザー参加型のアイドル企画としてスタートしたゲームありアニメありのメディアミックスですから、固定ファンの数を考えても仕方のないことかもしれません。それよりも「海街diary」の映画は、良質な映画としてじわじわと支持が広がるよう祈っています。

2015年7月13日(月)

2015年7月10日金曜日

清原なつの先生の「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」

江口寿史先生の話を書いて、高校時代のマン研に触れたので、もう少し当時について書きます。
1985年4月~1988年3月まで高校生だった私は、マン研で仲間たちと楽しい時間を過ごしました。その頃、私たちの中で流行したものは、菊池秀行先生の小説に天野喜孝先生の挿絵の入った「バンパイアハンターD」、高千穂遥先生の小説に安彦良和先生の挿絵が入った「クラッシャージョー」「ダーティーペア」(どちらもアニメ化されました)、それからSF実写映画(SFXですね)ジョージ・ルーカス製作総指揮の「スターウォーズ」、リドリー・スコット監督のSF映画「ブレードランナー」でした。マン研の誰かの家に上がり込み、レンタルビデオの上映会をやったものでした。
この1882年に日本で公開された映画「ブレードランナー」は原作小説がフィリップ・K・ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」で、映画では「スターウォーズ」にもハン・ソロ役で出演したハリソン・フォードがリック・デッカード役で主演したSF作品です。原作小説では動物を飼うことが一般的であり、未来の世界において本物の動物を飼うことがステータスとされていて、庶民は電気仕掛けの精巧な動物を飼っています。指名手配のアンドロイドを狩る賞金稼ぎの主人公リックは電気羊を飼っていて、電気羊の故障からリックと妻は口論となり本物の動物を手に入れる為に賞金を欲してアンドロイドを追うという話です。ですが、映画ではアンドロイドを追うリックは独身で、動物も出て来ません。つまり、アンドロイドを狩る賞金稼ぎと逃げるアンドロイドの物語なのです。そのアンドロイドが人間そっくりで、人間かアンドロイドかの見分けが難しいという所が、小説でも映画でも、そしてパロディマンガ、川原泉先生の「アンドロイドはミスティ・ブルーの夢を見るか?」と清原なつの先生の「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」でも共通しているところです。

なつめ
「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」のヒロイン&量産型アンドロイド

さて、清原なつの先生の「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」は、今はなき少女マンガ雑誌ぶ〜けに1987年3月号に掲載された読み切り作品です。同年11月にぶ〜けコミックスとして「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」が発行されています。パロディと言ったものの、原作のタイトルをもじってタイトルに使用したこと、人間との見分けが難しいアンドロイドという設定、そして映画で注目された1シーン、「強力わかもと」の看板がある風景とうどん屋のシーンを描いた以外は全くの別物です。
映画「ブレードランナー」では、アンドロイドにも感情があるように描かれていますが、清原なつの先生の「アンドロイドは電気毛布の夢を見るか」でのアンドロイドの扱いは手塚治虫先生の「鉄腕アトム」や清水玲子先生のジャックとエレナのシリーズで描かれた、感情を持ったロボットとは異なります。アンドロイドはあくまで人の形をした機械で、それを扱う人間の問題を描いています。49ページの短編作品ですが、アンドロイドと人間の関係性において、考えさせられるものがあります。

他に、清原なつの先生と言えば、少女マンガ雑誌りぼんオリジナルに1981年に掲載されたSF作品「真珠とり」が今でも名前が挙がる作品だと思います。1990年〜1994年にぶ〜けで読み切りの形で連載された性をテーマに描かれた「花図鑑」は、ぶ〜けコミックスワイド版で全5巻ですから、これが一番長く描かれた作品だと思います。それから2004年に発行された千利休の生涯を描いた「千利休」、この3作あたりが代表作といえるでしょうか。「千利休」は評価の高い作品なのですが、残念ながら読んでいません。

最近は作品を発表されているか分かりませんが、古い作品でも十分面白いと思います。清原なつの流のユーモアと含蓄のある内容が、どの作品にもしっかりと表現されているマンガ家さんだと思います。

2015年7月9日木曜日

江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」

昨夜、主人がおもむろにTシャツを頭にかけて「矢印」と言いました。主人は時々そういうヘンテコなギャグを飛ばします…。その姿を見て「あ、それ知ってる。それ、ちょっと待って」と私は30年前の古い記憶をうんうんうなって思い出しました。
江口寿史先生が連載していたマンガ「江口寿史のなんとかなるでショ!」に載っていたというところまでは思い出しましたが、肝心のキャラクターの名前が出て来ません。でも、パソコンで画像検索すると、ちゃ〜んと出てきました。それは「ジャミラおぢさんの悪夢」でした。確か、女の子の夢に夜な夜なジャミラおぢさんが出て来て、女の子がうなされるというギャグマンガだったと思います。

ジャミラおぢさん
これが「江口寿史のなんとかなるでショ!」のジャミラおぢさん

江口寿史先生といえば、その絵のクオリティは高く、そのギャグは面白く、しかし原稿を落とすことで有名なマンガ家さんですね。少年ジャンプで「すすめ!!パイレーツ」「ストップ!!ひばりくん!」などが代表作でしょうか。昔々、「すすめ!!パイレーツ」全11巻の中の1巻だけ友人から借りて読んだのですが面白かったです。

江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」は、なぜか少女マンガ雑誌ASUKA(現在の表記はAsuka)に掲載されていたのでした。世の中はバブル好景気の直前、ぐんぐんと景気の良くなっていっていた1985年、出版社の角川が少女マンガ月刊誌ASUKAを創刊したのでした。その初期の連載陣の中に江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」がありました。ASUKAには他にも美内すずえ先生の「アマテラス」や高口里純先生の「花のあすか組!」が掲載されていました。検索すると「江口寿史のなんとかなるでショ!」のASUKA掲載年月日は1986年~1988年となっていたので創刊と少しズレがありますが、丁度高校2年生でマン研だった私は、ASUKAを定期購読していた同じマン研の友人から毎号借りて読んでいました。
私はどうしてか発売されたコミックス「江口寿史のなんとかなるでショ!」を買いました。いえ、どうしてか…と言えば面白かったからです。そう、面白かったのです。とても、とても。コミックスはASUKA掲載以外のものも収録されていたようなので、ASUKA掲載分はどうだったか記憶にないのですが、コミックスの「江口寿史のなんとかなるでショ!」は、ちょっとHなシーンがあったり、ちょっとじゃないHなシーンもあって女の子が読んでもいいのかなぁ〜?と思う描写も多々あったのですが、それとは全く関係ないところで、とにかく面白かったのです。満員電車を乗客と車両ごとゴジラが食べてしまったり、マッチョでオカマなトーマス兄弟がポーズをつけながら懺悔したり、根暗なうしみつくんが藁人形に釘を打ったりと、とにかく「江口寿史のなんとかなるでショ!」は面白い作品でした。
マン研のみんなでトーマス兄弟の真似をして「それだけならばまだいいが…」と言いながら大笑いしていました。江口寿史先生もASUKA連載時に原稿を落としたのは1回だけだったというので、楽しく描いてくださっていたのだと思います。

1990年には、実写とアニメを使い分けたオリジナルビデオも出したらしいです(Wikipedia参照)。とにかく面白い「江口寿史のなんとかなるでショ!」、子どもの前でDVDを観ることは出来ませんが、TSUTAYA ONLINEで検索したら在庫があるそうなので、こそっと観てみたいものですね(笑)

2015年7月8日水曜日

川原泉先生と「甲子園の空に笑え」

「3月のライオン」に引き続き、ママ友さんからの話題です。
先日、数日早い七夕祭りでマンガの話題で共通点のあるママ友さんとバッタリ会い、「『3月のライオン』読んだよ」と伝えると「私、去年出た川原泉の全集を買おうか迷ってるの」とのこと。
帰って早速検索してみると、全集ではなく傑作集でした。

白泉社サイトによると「川原泉傑作集 ワタシの川原泉」はⅠ~Ⅳ巻まで出ています。2013年に実施した川原泉先生のマンガ作品、短編部門41作品、連載部門9作品の中から読者WEB投票での上位になった作品を本にまとめたようです。

「川原泉傑作集 ワタシの川原泉」Ⅰ~Ⅳ巻までの収録作品は以下の通りです。
Ⅰ巻「美貌の果実ー10月はゆがんでる」「森には真理が落ちている」「空の食欲魔人」「フロイト1/2」「夢だっていいじゃない」「月夜のドレス」「COCOMじゃないし」
Ⅱ巻「オペラ座の怪人」「架空の森」「愚者の楽園ー8月はとぼけてる」「3月革命」「ヴァンデミエールー葡萄月の反動」「不思議なマリナー」「パセリを摘みに」「笑う大天使特別編」
Ⅲ巻「銀のロマンティック…わはは」「大地の貴族ー9月はなごんでる」「カレーの王子さま」「Intolerance…ーあるいは暮林助教授の逆説」
Ⅳ巻「甲子園の空に笑え!」「殿様は空のお城に住んでいる」「ミソ・スープは哲学する」「空色の革命」「アンドロイドはミスティー・ブルーの夢を見るか?」
このように収録されています。
白泉社の「読者が選んだ『ワタシの川原泉』結果発表」は、投票した方々のコメントがあり、楽しく読めました。
http://www.hakusensha.co.jp/40th/result.html

川原泉先生の代表作といえば映画化もされた「笑う大天使」でしょうか。お嬢様学校に内心なじめない3人の猫かぶり乙女が仲良くなり、学校で起きた事件を解決するお話です。
私の場合は、川原泉先生を受賞作品で好きになり、それから川原泉先生が「花とゆめ」でから他誌に移るまで熱心に読んでいました。その中でも、私の記憶の中では川原泉先生の初期作品が大きな存在感を持っています。何しろ、今でも大事に持っている川原泉先生のコミックスが「空の食欲魔人」「カレーの王子さま」「甲子園の空に笑え」だからです。

「悪魔を知る者」の和馬
似てませんが…「悪魔を知る者」の和馬さま小学5年生の時。

私の中でランクをつけるとしたら、3位は「悪魔を知る者」です。性格破綻者の和馬に翻弄されるヒロイン若菜の話ですが、雑誌掲載時中学生だった私は「和馬さまカッコいい!」と思ってしまったのでした。2位はデビュー作の「たじろぎの因数分解」、数学が苦手なヒロイン沙都子ですが、親の再婚で担任の数学教師が兄になってしまいます。因数分解をすらすらと解く先生の姿(沙都子の夢の中のことですが)が素敵でした。1位は初連載作品「甲子園の空に笑え」です。「甲子園へは何マイル?マイクロバスで行けるかな?」とニコニコかわいい豆の木高校野球部ナインが甲子園に行くお話です。監督同士の言い合いが楽しく、最後に泣かされました。
1983年HMC(花とゆめマンガ家コース)受賞作の「ジュリエット白書」は、1985年発行の花とゆめコミックス「カレーの王子さま」収録時に絵を全て描き直してしまったので、それが残念です。私は、雑誌を引っ張り出してコミックスと見比べてしまいました。2年程の間に随分絵が変わりました。その時にはその時にしか出せない味があると私は思うのですが…。
それから、雑誌掲載2作目の「メロウ・イエロー・バナナムーン」は、私の記憶では1983年のビッグチャレンジ賞の受賞作だと思うのですが、ネットで検索をかけても、残念ながらそこは確認できていません。

川原泉先生の作品は、独特の和やかさがありどの作品も素晴らしく笑えます。そして油断していると場合によってはラストで泣かされてしまう話もあります。主人公と誰かがお互いの意見を言い合うような、二人の人間の言葉を交わすシーン、または主人公のモノローグなど、その言葉の選び方使い方の川原泉節な所が魅力的なのだと思います。

2015年7月7日火曜日

羽海野チカ先生の「3月のライオン」

先日、息子の幼稚園で知り合ったママ(世間的にはママ友というのかしら?)とマンガ話をしました。
「おすすめは?」と聞くと羽海野チカ先生の「3月のライオン」とのこと。そういえば、羽海野チカ先生の「ハチミツとクローバー」は全巻大人買いして、娘を妊娠している時に、つわりのために布団でゴロゴロ苦しみながら読みました。2006年の秋のことなので9年前です。
羽海野チカ先生の「3月のライオン」は、白泉社で月2回発行の青年マンガ雑誌「ヤングアニマル」に連載中で、単行本はジェッツコミックスとして10巻まで出ています。2011年にマンガ大賞、講談社漫画賞、2014年に手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞していて、気になっている作品でした。それで、いつだったか一度、雑誌を立ち読みしたのですが、人物の心理描写が暗くて「複雑そうだ」と感じて、それ以来手に取っていませんでした。
幼稚園のホールで一生懸命体操をする息子を応援しながら、「3月のライオン」の内容を尋ねると「将棋の棋士」の話とのこと。「将棋の棋士」!?そうですか。私、何も知らなかったのですね…。
小学3年生の娘が今、将棋に興味を持っていて、4年生から学校で参加することになるクラブ活動では「ゲーム部」で将棋をやりたいと言っていたので、初心者向けの解説などあったら「娘のために」と言って買ってもいいかなと思い(本当は自分が読みたいだけですが)とにかく調べてみることにしました。
家に帰って早速ヤングアニマルのサイトから「3月のライオン」のオフィシャルサイトのボタンを押すと…ヤングアニマルのTOP PAGEは青年誌らしい作りなのですが、「3月のライオン」の可愛らしいこと!
http://3lion.younganimal.com/
猫のがま口や、手芸マスコット、ストラップ、羽海野チカ先生のおなじみの動物キャラがあちこちに顔を出しています。2014年11月にはミュージシャンのBUMP OF CHIKENの新曲「ファイター」とコラボまでしています。すごいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=CiCWbfjf8Tw

それで、結局どうしたかというと、図書館で1巻と2巻を借りて試し読みしました。

1巻の一番最初に出て来る台詞がとても大きい明朝体で「何これ?もっと級数下げてスマートな明朝体できれいに入れて欲しい」と言うと、主人曰く「『エヴァンゲリオン』以来そういうのが流行しているんだよ」とのこと。(級数とは25年前の写植用語です。もと印刷会社勤務なので…。)文句はいいましたが、インパクトはあります。日曜日だというのに、子どもも主人も放って、もう夢中で読みました。2巻に収録のChapter.15には、ちゃんと初心者向きの将棋の解説も載っていますし、これで「娘のために」という言い訳が通用します(笑)
「3月のライオン」二階堂くん
大好きな二階堂くん。暑苦しくって素敵です!

「3月のライオン」は、羽海野チカ先生らしい心理描写でぐいぐい読ませます。主人公の桐山零は偶然知り合った川本家の人々と、家が近いとはいえ、よく道ばたで会います。また、あかりお姉ちゃんは、やせた動物を拾って来て丸々太らせるのが好きという人物です。どんなに近くに居ても会えない人には会えませんが、必要なもの、繋がっている人にはきちんと会えると私は思いますし、鳥や動物を拾った経験のある私は、あかりお姉ちゃんが桐山零を拾ったことは偶然ではなく必然だと思います。同じように肉親を失い、その悲しみを心に抱いていることが、この物語の中で桐山零と川本家の人々を繋げたような気が私にはします。
まだ2巻までしか読んでいませんが、川本家でどんどん食べて、どんどん太ってくれるよう、桐山零の幸せを祈ります。

さて、1〜10巻まで大人買いは無理なので、毎月1冊づつ購入しようかと思います。

2015年7月6日月曜日

大場つぐみ先生と小畑健先生の「バクマン。」

「バクマン。」映画の予告編が、YOU TUBEにアップされましたね。
www.youtube.com/watch?v=AjuyrRTqfkE
もう6日前のことですが。

「バクマン。」と同じ大場つぐみ先生と小畑健先生の作品DEATH NOTE」のテレビドラマが、7月5日夜10時から日本テレビで始まりました。
夜神 月 役が窪田正孝さんです。残念ながら「DEATH NOTE」は読んでいないので、ただ単に番宣に窪田正孝さんがバラエティ番組等に出てくれて嬉しい…という感じです。「DEATH NOTE」ファンの皆様申し訳ありません。

それで、話を「バクマン。」に戻します。
映画「バクマン。」に関しては、真城最高役が佐藤健さん、高木秋人役が神木隆之介さんで、私のイメージからすると「キャスティングが逆じゃないの?」と内心思いました。ネット上で同じようにの書き込んだ方が他にいたので、少しホッとしましたが、ふと、「ガラスの仮面」の中に出て来た芝居「ふたりの王女」でも、華やかな姫川亜弓に暗いオリゲルド役、地味な北島マヤが華やかなアルディス役を演じたことを思い出しました。ミスキャストと思われた「ふたりの王女」は大成功をおさめたのです。それは、少女マンガの中の出来事ですが、自分のイメージで決めつけるのは良くないのかもしれません。大根仁監督のイメージは真城最高役が佐藤健さん、高木秋人役が神木隆之介さんということですね。
ちなみに、マンガ「バクマン。」のキャラクターでは新妻エイジが好きです。天才で変わり者、的確にズバッと物を言うところが格好良いですね。染谷将太さんは、私の中ではソフトバンクの犬のお父さんの若き日の姿として定着しているので、映画「バクマン。」でどのように新妻エイジを演じてくださるのか楽しみです。

「バクマン。」新妻エイジくん
私が描くと少女マンガ調のエイジ(汗)

マンガ「バクマン。」は、主人公だけでなく他の登場人物一人一人が魅力的で、他のマンガ家さんの恋愛模様や挫折、成功なども描かれていて、その中に素晴らしいギャグ描写の味付けがあり、夢中で読める作品だと思います。NHKのEテレで放送されたアニメ「バクマン。」は、原作に忠実だったと私は思いますが、映画は2時間程の限られた中で、どこを切り取っていくのかという興味もあります。映画キャストの中に高木秋人の奥さんと福田組の蒼樹紅役は発表されなかったということは、映画には出て来ないということだと思うので、ちょっと残念です。平丸一也と蒼樹紅の恋愛話をスピンオフで実写TV単発ドラマ化とか(笑)良いと思うのですが。

映画は、10月3日からのロードショーが待ち遠しく感じます。とにかく期待しています。

2015年7月2日木曜日

清水玲子先生の「パピヨン」

6月29日に図書館からマンガを3冊借りて来ました。
高橋留美子先生の「高橋留美子劇場1」、
あだち充先生の「じんべい」
清水玲子先生の「パピヨン」です。

その中の、清水玲子先生の白泉社文庫版「パピヨン」について。

清水玲子先生の白泉社文庫版「パピヨン」には
「パピヨン」「MAGIC」「サイレント」の3作が収録されています。
3作ともLaLa本誌掲載時に読んでいますが、久しぶりに読み返しました。


ナザレ王子
「パピヨン」のナザレ王(王子から王になりました)の似顔絵です。

「パピヨン」は、アトラスの王子ナザレが敵国(星?)デルタ訪問中に
2国間の戦争が始まり、身分を隠したままデルタの少年院に入れられ、
かつての侍従サラートとイオの助けを借りて
デルタの衛星を破壊しアトラスの危機を救うというSF作品です。
侍従サラートとイオが格好良く、生物兵器として扱われるプラナリアに注目です。
「MAGIC」は、惑星サシャの磁気嵐に巻き込まれた親子、
遠留(トール)と花七(カナ)の切ないSFラブストーリーです。
「サイレント」は日本の現代物。
暴力団抗争に巻き込まれ重傷を負った兄の復讐のため
暴力団幹部を次々襲う少年碧と
それを止めようとする少女葵のラブストーリー?です。
清水玲子先生のマンガは、絵がきれいで華があり、
見せ方を心得ていてストーリーがきちんと組み立てられていて
文句のつけようがありません。

「パピヨン」以外の清水玲子先生の作品については、
個人的には初期の作品「ノアの宇宙船」「もうひとつの神話」
「ナポレオン・ソロ」などが好きです。特にナポレオン。
ナポレオンは一つ目まん丸で一途な可愛いロボットです。

清水玲子先生といえば、
「月の子 MOON CHILD」「輝夜姫」「秘密 THE TOP SECRET」が代表作と言えますが
今は「秘密 THE TOP SECRET」の実写映画化で話題ですね。
白泉社サイトはこちら。試し読みもできます。
http://www.hakusensha.co.jp/himitsu-eiga/
映画公式サイトはこちら。でも、今のところ監督さんや俳優さんの名前のみです。
http://himitsu-movie.jp/
でも、亡くなった被害者や殺人犯などの脳を見る話なので、
グロテスクな描写が苦手な人はマンガも映画も用心が必要かもしれません。
「秘密 THE TOP SECRET」の1巻の最初に入っている話は、
連載を始める前の読み切り作品で、アメリカが舞台で描写もソフトな印象です。

清水玲子先生は、どれをとっても傑作だと思いますが
最も印象に残っているのは、「月の子 MOON CHILD」です。
人魚大好きな私ですが、ヒロインが人魚の「月の子 MOON CHILD」は
入り組んだ物語で、人魚マンガでくくるわけにはいきません。
その最終回、ベンジャミンが少女らしくなり、平和なもう一つの未来
考えさせられるラスト、色んな人に読んで欲しい名作だと思います。