2015年11月26日木曜日

LaLa1月号 その2は読んだ感想。

LaLa1月号 その2は読んだ感想です。

表紙は干支の申なのに、中身は季節(雑誌の号数)と連動しているマンガがない!?とか思ってしまいました。「ラストゲーム」は冬、「うそカノ」は実際の発売日に連動していますが、「1月号」に合わせて初詣に行ったり冬休みに突入しているマンガはさすがにないですね。それだけ、長期連載や異国異世界系が多いということかもしれません。

天乃忍先生「ラストゲーム」、とうとう話がここまで進んだのに、なんでこういう展開なのか…白黒ハッキリしてさっさと進めてほしい私には、じれったくてたまりませんが、これがラブコメというものですね。自分より格好良くてみこっちゃんと気の合う男が現れてみこっちゃんをさらっていったらどうするんだろう(注:今の所そういう展開ではありません)…いつもやきもきしている割には余裕というか、勢いに任せたりしない柳なのでした。

緑川ゆき先生「夏目友人帳」いつかの庭の章は、庭の盗人が人間だったら怖いと考える夏目が可笑しいです。今回の妖は優しく、不器用ながら彼らを手伝う夏目がユーモラスで、そしてしみじみ感じるお話でした。

葉山ビスコ先生「ウラカタ‼︎」今回はお化け屋敷を作ります。お化けは苦手なのですが、これでは読まざるを得ません。いつもながら、作り手の情熱に圧倒されワクワクしながら読みました。次回は蘭丸の家族が登場でしょうか?

晴海ひつじ先生「ツインロール」集中連載で再び登場です。今回は強力なライバル登場です。嵯神と泉の距離は縮まるのでしょうか?

時計野はり先生「学園ベビーシッターズ」ちびっこ動画編です。企画を立てた嘘川くんが子どもにほだされる様子が面白いですね。ラストページの大人になったちびっこたちの顔が見たい!

田中メカ先生「君のコトなど絶対に」10年前の小さなレオが出てきて、大きなレオと過去を回想します。久しぶりの連載再開でこれからの展開が楽しみです。

可歌まと先生「狼陛下の花嫁」炎波国の第二王女、赤朱音(せきしゅおん)が登場して狼陛下を狙います。狼陛下が落ちるわけがないとわかっているものの、さっさとギャフン(死語?)と言わせて国に帰ってもらいたいと思うのでした。夕鈴頑張ってくださいね。

林みかせ先生「うそカノ」すばるの誕生日編です。入谷くんがかなり頑張りました。これだけ頑張ると、世の中の女の子はキュンと来るのでしょうね。冬休みの前フリもあります。

石原ケイコ先生「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」またも新キャラ、ヨハン登場。祓魔の仕事を怠けようとするコミカルな美形キャラかと思いきや、ちょっと違う様子です。果たして、ヨハンはアンネの味方になってくれたのでしょうか?

池ジュン子先生「水玉ハニーボーイ」、バカだバカだと思っていた七緒先輩が結構賢しくズバッとモノを言っていて、仙谷さんが騙されかけています(笑)藤くんが劣勢な感じですが、25p目の仙谷さんのセリフは好きとは言っていないものの、それと同じだと思うのは私だけでしょうか。

藤原ヒロ先生「ユキは地獄に堕ちるのか」800年前の雪と俊良の物語。可哀想と思ったり、このロマンスにじんと来たりするよりも、慈悲のない迫害が肯定できてしまう集団の怖ろしさに、こういうことは実際にあるのだろうと思いながらも、マンガの中だけにとどめて欲しいと願ってしまいます。右近が連れてきた左近とは?次回に明かされるであろう「真実」が気になります。

弓きいろ先生「図書館戦争 別冊編」ラブラブだったはずなのに、ややこしいことになっています。とは言え、先は既に原作で読んでいるのですが…「お母さんの呪縛」柴崎の指摘は的確ですね。事態が好転しないまま次回に続きますが、次の展開は多分図書館戦争本編っぽくなるのではと期待します。

筒井美雪先生「毒の娘と隻眼の剣」 は、カラー扉の読み切りです。前作「少女漫画のはじめかた」の連載が終了し、期待のかかった新作と言えるでしょう。アゼリアもレヴィも良く、最後まで楽しく読めました。これで画力がレベルアップすれば文句ないような気がします。次はこの続編が来るか、また別の新作が来るでしょうか。今作の評価が気になるところです。

平日は毎日書こうと思っていましたが…と先月も書いていましたが、結局書けていません。ブログは書いていないものの、11月は意外にも新作のマンガを何冊か読み、また古いマンガを読み返し、充実したマンガライフでした。師走に向けて益々忙しさが増しますが、それとマンガ読書は別物です。今年もあと1ヶ月程、すっきり楽しくマンガ読書を楽しもうと思います。
2015年11月26日(木)

2015年11月25日水曜日

LaLa1月号 その1は目次。

LaLa1月号を読みました。もう2016年の1月号なんですね。

2015年の勤労感謝の日と翌日24日の気温差は横浜でプラス8度。11月だというのに最高気温が20度を超えました。そしてまた翌日25日は気温差がマイナス8度。上がったと思ったらすぐ下がり、何だか落ち着きません。今月はバタバタしていたこともあり、LaLa1月号を読んでリラックスさせて頂きました。内容がいつもと違うというわけではないのですが、マンガ読書のちょっとした時間が嬉しく感じられました。

表紙:時計野はり先生の「学園ベビーシッターズ」最初、ピンときていなかったのですが、子どもたちは平成28年の干支の申の格好をしているのですね。バックに黄色と白の縞模様をあしらって明るくしていますが、申が茶色なので個人的な印象としては少し地味に感じました。ちっちゃいおサルさんたちは、かわいいですけれど。

5pに毎年恒例のプレゼント企画「2016年LaLaオールスター☆直筆年賀状プレゼント」があります。総勢36名、ズラリとイラストが並んで壮観です。自分がもらえるわけでもないのにウキウキしてしまいますね。

総ページ数:512p
タイトル/作者/ページ数/掲載ページ/作品形態

「ラストゲーム」GAME.50 天乃忍先生 巻頭カラー31p 16p〜 [連載]
「夏目友人帳」いつかの庭の章 緑川ゆき先生 40p 51p〜 [連載]
「ウラカタ‼︎」シーン15 葉山ビスコ先生 40p 91p〜 [連載]
「ツインロール」第1話 晴海ひつじ先生 41p 131p〜[集中連載]
「学園ベビーシッターズ」第71回 時計野はり先生 29p 181p〜 [連載]
「君のコトなど絶対に」第十二幕 田中メカ先生 30p 213p〜[連載]
「狼陛下の花嫁」第76話 可歌まと先生 29p 245p〜 [連載]
「うそカノ」Lie.34 林みかせ先生 カラー扉29p 277p〜 [連載]
「嫁姑教室」柏屋キクゾー先生 3p 307p〜 [連載]
「花嫁と祓魔の騎士(エクソシスト)」episode.05 石原ケイコ先生 30p 311p〜 [連載]
「水玉ハニーボーイ」#17 池ジュン子先生 28p 347p〜 [連載]
「ユキは地獄に堕ちるのか」第二十一道・六辻村には鬼がいた 藤原ヒロ先生 30p 379p〜 [連載]
「図書館戦争 別冊編」INDEX.9 弓きいろ先生/原作:有川浩先生 28p 413p〜 [連載]
「毒の娘と隻眼の剣」筒井美雪先生 カラー扉41p 445p〜 [読切]
「4ジゲン」にざかな先生 8p 487p〜 [連載]
読者ページ「しーたけの進め乙女道」5p 500p〜

次に上記ラインナップの中から、個人的に気になったものについて書かせていただきます。
2015年11月25日(水)

2015年11月18日水曜日

少女マンガのテニス

一昨日深夜、見るともなしにテニスの試合中継を見ました。イギリスのロンドンで行われている「APTワールドツアー・ファイナルズ」でイギリスのアンディ・マレーがスペインのダビド・フェレールをストレートで破った試合でした。そこで、ふと、テニスが描かれたマンガについて考えてみました。
もちろん、「少女マンガで描かれたテニスについて」です。 許斐剛先生の『テニスの王子様』とか勝木光先生の『ベイビーステップ』などは範疇外です。何しろテレビアニメしか見たことがありませんので。

テニスを描いた少女マンガといえば、言わずと知れた山本鈴美香先生の『エースをねらえ!』ですね。まずは小学生の頃にテレビアニメの再放送を熱心に見て、それから中学生になり同級生にマンガを貸してもらいました。私に『エースをねらえ!』を貸してくれたその同級生は、短編のマンガというものを知らず、マンガというのは全て何巻も続く長いものだと思っていたのが印象に残っています。ヒット作なのですから当たり前なのですが、とても読みごたえのある内容で、夢中になって読みました。
それから、羅川真里茂先生の『しゃにむにGO!』。少女マンガでテニスなのに、主人公は男の子…羅川作品は男性主人公が多いですね。『赤ちゃんと僕』『ニューヨーク・ニューヨーク』『いつでもお天気気分』『ましろのおと』(※『ましろのおと』は少年マガジン掲載の三味線マンガです)本来なら女の子読者にとって男性主人公のマンガは少し感情移入しにくいかもしれませんが、グイグイ進んでいくそのストーリーにがっちり心をつかまれます。羅川真里茂先生のマンガはどれをとっても面白いと私は思います。

そんな有名なテニス少女マンガとは別に、私の印象に残っているのは今里孝子先生原作、萩尾望都先生作画の『マリーン』です。初めて読んだのは小学館文庫の「続・11人いる!」に同時収録されていたものでした。それから、萩尾望都作品集 第二期9巻の「半神」で読みました。
主人公は貧乏な少年エイブ。病気の母のために薬を買おうとするエイブに、これで薬を買うようにと片方のイヤリングを渡すマリーンと名乗る女性。「もう片方のイヤリングは船においてきてしまったの」そう言ったマリーンは、エイブが母を亡くした後も度々彼の前に姿を現し、彼を励ましてくれます。エイブはやがてテニスの才能を見出されプロテニスプレーヤーになります。そして、エイブはマリーンが貴族の娘ビクトーリアであることを知り、貴族でありアマチュアテニスチャンピオンのビンセントという許婚がいることを知ります。エイブはビンセントに招待され、結婚式を挙げたばかりの客船の中でビンセントとテニスの試合をすることになります。しかし、ビクトーリアはその時初めてエイブのことを知り、心を奪われ、婚約者のいる身を嘆き、船から海へと身を投げたのでした。小さな時から彼の前に現れ助けていたマリーンとは…という物語です。
決してテニス中心の物語ではなく、エイブとマリーンの切ないラブストーリーなのですが、孤児であるエイブがのし上がる武器としてテニスがあり、プロとアマチュアの対決、貴族と貧しい者との対決としてテニスが印象的に描かれています。
2015年11月18日(水)

2015年11月13日金曜日

有川浩先生の『だれも知らない小さな国』

今回はマンガではなく児童文学のお話です。
56年前、佐藤さとる先生が書かれた『だれも知らない小さな国』の最新の続編が出版されました。タイトルは『だれもが知ってる小さな国』作者は有川浩先生です。
私は有川浩先生の作品は『図書館戦争』しか読んでいません。もっとも、小説よりも白泉社の少女マンガ雑誌LaLaで弓きいろ先生が作画して連載している方が、毎月読んでいるということもあり馴染み深いのですが。

私は小学生の頃、佐藤さとる先生のコロボックル物語のシリーズを学校の図書室で借りて読みました。それは、とても面白い物語でした。大人になって、講談社から文庫本が出ているのを見つけ、コロボックル物語シリーズ5冊を文庫本で揃えました。『だれも知らない小さな国』『豆つぶほどの小さな犬』『星から落ちた小さな人』『ふしぎな目をした男の子』『小さな国のつづきの話』佐藤さとる先生の素晴らしい物語に村上勉先生の独特の雰囲気の絵がコロボックル物語の世界を作り上げています。

有川浩先生は佐藤さとる先生に「コロボックル物語を書いてみないかい?」と言われてこの新しい続きの物語を書いたそうです。それで、昨年出版されたのが『コロボックル絵物語』です。ノリコという北海道に住む女の子がコロボックルに興味を持つ物語です。

詳細は講談社の「コロボックル物語特設サイト」にあります。
http://kodanshabunko.com/colobockle.html

先月出版された『だれもが知ってる小さな国』の講談社での紹介はこちらです。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062197977

『コロボックル絵物語』はノリコがその物語の中で佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を読み、物語の内容を有川浩先生が短くまとめてあります。
一方、『だれもが知ってる小さな国』は、56年前に書かれた『だれも知らない小さな国』と同じ出だしで語られる、新しいコロボックル物語です。

有川浩先生の願いと同じように、私も「今の若い人たちにコロボックル物語を読んでもらいたい」と思い、そのきっかけにと、昨日、『コロボックル絵物語』を小学校で読み聞かせし、佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を紹介しました。
これからもずっと、コロボックル物語が読み継がれていくことを祈って。
2015年11月13日(金)

2015年11月11日水曜日

おじさんが主役のほのぼの猫マンガ

私は横浜市民ですが、横浜の市の境の方なので最寄駅の書店には夢路行先生の本(秋田書店のマンガ)はほとんど置いていません。先日、アマゾンで検索をしたら、9月に夢路行先生の新刊が出ていたので慌てて購入しました。それが『あの山越えて』の27巻と『猫の世界には箱がある』でした。

『猫の世界には箱がある』は題名の通り猫マンガです。猫にまつわるエッセイマンガも描かれていますが、エッセイではなくマンガ作品です。私は猫好きではありませんが、夢路行先生は猫好きでエッセイマンガも猫が出てくるマンガもどちらも描いています。『猫の世界には箱がある』の前には『ねこもこら』という猫マンガも描いています。

『ねこもこら』は、社会人1年生の新入社員(男性)が始めての一人暮らしで子猫を押し付けられ、猫と暮らし始めるお話です。ペットOKのマンションで、飼い主同士の交流もあります。
一方、『猫の世界には箱がある』は年頃の娘もいる中年男性が単身赴任で始めての一人暮らしをするお話です。男の一人暮らしという点では同じですが、年齢が違い、それから住まいが違います。おじさんの住むアパートはペット不可、おじさんは猫に全く興味がなかったにも関わらず、猫をたくさん見かける毎日の中で少しづつ猫が好きになり、ついには「猫の観察が趣味」と公言するようになります。隣の家の男性、近所の男の子とそのママ、アパートの隣に住む青年などと猫を通して親しくなります。
ほのぼのとした内容も、夢路行先生らしく素敵ですが、毎回6ページというページ数でまとめてある所もすごいと思います。

おじさんは、自分のアパートの網戸に日課のようにへばりつく猫を「網戸にくっつくくん」と呼んでいます。最後にきちんと「何故猫が日課のように網戸にくっつくのか?」という謎を説明してくれています。それを読んで、「我が家の網戸にも猫がくっついてもいいのにな…」と思いました。
猫好きもそうでない方も、おじさんと猫に癒されるそんなマンガです。
2015年11月11日(水)