2015年10月19日月曜日

TONO先生の『カルバニア物語』

久しぶりの書き込みです。締め切り直前、「もう間に合わない」と感じながら書いていたレポートが奇跡のように書き上がり、色々な方にお礼を言いたい気分です。
とりあえず、レポート中に購入したLaLaDX11月号の感想は後回しにして、『カルバニア物語』について書かせて頂きます。

昨日、TONO先生の『カルバニア物語』16巻を書店で見つけて購入し、夜中に布団に入り、すやすや眠る息子の横で小さなライトでページを照らしながら読みました。
なぜ「見つけて」なのかというと、15巻の発行から1年半ぶりだったので、新刊チェックすっかり忘れていたからです。『カルバニア物語』の 第1巻は1995年の6月発行ですから、実に20年も連載をしています。私は第1巻の発行以来、コツコツと読んでいる地味な『カルバニア物語』ファンです。

TONO先生のマンガを初めて読んだのは学生時代。TONO先生が「うぐいす姉妹」として同人誌で『キャプテン翼』を描いていた頃です。絵の上手な友人はみんな『キャプテン翼』の同人誌を作っていました。同人誌のことはよくわからなかった私も、友人に誘われてコミケに買い物に出かけました。今ほどコスプレは盛んではありませんでしたが、同人誌界では高河ゆん先生が執筆する同人誌『夜嬢帝国』と分業同人漫画グループCLAMPが圧倒的人気を誇り、コミケで長蛇の列を作っていた活気ある時代でした。日本国中が景気良く賑わっていたバブル期でした。TONO先生は『キャプテン翼』のパロディマンガも面白かったのですが、私が同人誌で読んだオリジナルマンガは、恋愛モノでもなくコメデイでもなく、老人の姿を子どもの姿に代えて死や老いや痴呆を描いた作品でした。静かで坦々とした作品でしたが記憶に残る作品でした。

『カルバニア物語』は公爵の一人娘エキュー・タンタロットと女王タニアの王宮コメディです。連載当初は公爵の娘だったエキューは、やがて女だてらに公爵の爵位を継ぎます。エキューは国一番の美女でありながら、男装し、言葉も荒く男勝りです。まるでベルサイユのばら!?と思うところですが、エキューはオスカル様に比べるとかなりガサツです(笑)国は平和ですが、国内外の色々な思惑もあり、その出来事を、明るく、あっけらかんと潔く解決していきます。時には敵対する相手も助け、時々じんときて泣かされる物語、それが『カルバニア物語』です。
2015年10月19日(月)