2015年7月9日木曜日

江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」

昨夜、主人がおもむろにTシャツを頭にかけて「矢印」と言いました。主人は時々そういうヘンテコなギャグを飛ばします…。その姿を見て「あ、それ知ってる。それ、ちょっと待って」と私は30年前の古い記憶をうんうんうなって思い出しました。
江口寿史先生が連載していたマンガ「江口寿史のなんとかなるでショ!」に載っていたというところまでは思い出しましたが、肝心のキャラクターの名前が出て来ません。でも、パソコンで画像検索すると、ちゃ〜んと出てきました。それは「ジャミラおぢさんの悪夢」でした。確か、女の子の夢に夜な夜なジャミラおぢさんが出て来て、女の子がうなされるというギャグマンガだったと思います。

ジャミラおぢさん
これが「江口寿史のなんとかなるでショ!」のジャミラおぢさん

江口寿史先生といえば、その絵のクオリティは高く、そのギャグは面白く、しかし原稿を落とすことで有名なマンガ家さんですね。少年ジャンプで「すすめ!!パイレーツ」「ストップ!!ひばりくん!」などが代表作でしょうか。昔々、「すすめ!!パイレーツ」全11巻の中の1巻だけ友人から借りて読んだのですが面白かったです。

江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」は、なぜか少女マンガ雑誌ASUKA(現在の表記はAsuka)に掲載されていたのでした。世の中はバブル好景気の直前、ぐんぐんと景気の良くなっていっていた1985年、出版社の角川が少女マンガ月刊誌ASUKAを創刊したのでした。その初期の連載陣の中に江口寿史先生の「江口寿史のなんとかなるでショ!」がありました。ASUKAには他にも美内すずえ先生の「アマテラス」や高口里純先生の「花のあすか組!」が掲載されていました。検索すると「江口寿史のなんとかなるでショ!」のASUKA掲載年月日は1986年~1988年となっていたので創刊と少しズレがありますが、丁度高校2年生でマン研だった私は、ASUKAを定期購読していた同じマン研の友人から毎号借りて読んでいました。
私はどうしてか発売されたコミックス「江口寿史のなんとかなるでショ!」を買いました。いえ、どうしてか…と言えば面白かったからです。そう、面白かったのです。とても、とても。コミックスはASUKA掲載以外のものも収録されていたようなので、ASUKA掲載分はどうだったか記憶にないのですが、コミックスの「江口寿史のなんとかなるでショ!」は、ちょっとHなシーンがあったり、ちょっとじゃないHなシーンもあって女の子が読んでもいいのかなぁ〜?と思う描写も多々あったのですが、それとは全く関係ないところで、とにかく面白かったのです。満員電車を乗客と車両ごとゴジラが食べてしまったり、マッチョでオカマなトーマス兄弟がポーズをつけながら懺悔したり、根暗なうしみつくんが藁人形に釘を打ったりと、とにかく「江口寿史のなんとかなるでショ!」は面白い作品でした。
マン研のみんなでトーマス兄弟の真似をして「それだけならばまだいいが…」と言いながら大笑いしていました。江口寿史先生もASUKA連載時に原稿を落としたのは1回だけだったというので、楽しく描いてくださっていたのだと思います。

1990年には、実写とアニメを使い分けたオリジナルビデオも出したらしいです(Wikipedia参照)。とにかく面白い「江口寿史のなんとかなるでショ!」、子どもの前でDVDを観ることは出来ませんが、TSUTAYA ONLINEで検索したら在庫があるそうなので、こそっと観てみたいものですね(笑)