2015年11月13日金曜日

有川浩先生の『だれも知らない小さな国』

今回はマンガではなく児童文学のお話です。
56年前、佐藤さとる先生が書かれた『だれも知らない小さな国』の最新の続編が出版されました。タイトルは『だれもが知ってる小さな国』作者は有川浩先生です。
私は有川浩先生の作品は『図書館戦争』しか読んでいません。もっとも、小説よりも白泉社の少女マンガ雑誌LaLaで弓きいろ先生が作画して連載している方が、毎月読んでいるということもあり馴染み深いのですが。

私は小学生の頃、佐藤さとる先生のコロボックル物語のシリーズを学校の図書室で借りて読みました。それは、とても面白い物語でした。大人になって、講談社から文庫本が出ているのを見つけ、コロボックル物語シリーズ5冊を文庫本で揃えました。『だれも知らない小さな国』『豆つぶほどの小さな犬』『星から落ちた小さな人』『ふしぎな目をした男の子』『小さな国のつづきの話』佐藤さとる先生の素晴らしい物語に村上勉先生の独特の雰囲気の絵がコロボックル物語の世界を作り上げています。

有川浩先生は佐藤さとる先生に「コロボックル物語を書いてみないかい?」と言われてこの新しい続きの物語を書いたそうです。それで、昨年出版されたのが『コロボックル絵物語』です。ノリコという北海道に住む女の子がコロボックルに興味を持つ物語です。

詳細は講談社の「コロボックル物語特設サイト」にあります。
http://kodanshabunko.com/colobockle.html

先月出版された『だれもが知ってる小さな国』の講談社での紹介はこちらです。
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062197977

『コロボックル絵物語』はノリコがその物語の中で佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を読み、物語の内容を有川浩先生が短くまとめてあります。
一方、『だれもが知ってる小さな国』は、56年前に書かれた『だれも知らない小さな国』と同じ出だしで語られる、新しいコロボックル物語です。

有川浩先生の願いと同じように、私も「今の若い人たちにコロボックル物語を読んでもらいたい」と思い、そのきっかけにと、昨日、『コロボックル絵物語』を小学校で読み聞かせし、佐藤さとる先生の『だれも知らない小さな国』を紹介しました。
これからもずっと、コロボックル物語が読み継がれていくことを祈って。
2015年11月13日(金)