2015年7月16日木曜日

橋本みつる先生と「男の子は走る」

前回、加藤四季先生について書いたので、懐かしくなり今回は同じ「花とゆめ」の橋本みつる先生の話です。読んで頂ければ幸いです。
橋本みつる先生については、現在の作品は全く読んでいないのですが、ネットで検索するとファンの方が作られたサイトがありました。そのサイトから作品一覧を見て「花とゆめ」でデビューして他誌に移った後の橋本みつる先生の活動がわかりました。ソニー・マガジンズ発刊の「きみとぼく」を経て、今は「ウィングス」で作品を発表しているようです。小説の挿絵も描かれているようです。今、発表しているマンガ作品は百合系のようなので、指向に合わない方はご注意ください。とは言っても、私が読んでいたのは白泉社から発行の少女マンガ雑誌「花とゆめ」掲載のものだけで、そうなると白泉社のジェッツコミックスから出版された「橋本みつる作品集 GETDOWN」に収録されている「ごめんね好きだよ」、ソニーマガジンズから出版された「夢を見る人」収録の「おとなしかったのに」「人体星月夜」「DANCE AWAY」がこの文章と関わっていると考えて頂けると良いと思います。それ以降の作品については、未確認ですので申し訳ありませんがご了承ください。

橋本みつる先生の作品はHMC(花とゆめまんが家コース)受賞作の雑誌掲載時から読んでいました。花とゆめプラネット増刊号に掲載されたものは読んでいないので1988年から1990年の3年間の10作品と1994年の花とゆめ掲載の「おとなしかったのに」を読んだことになります。橋本みつる先生の作品はどれも印象に残るタイトルで、内容よりもタイトルを妙にくっきりと覚えています。「男の子は走る」「でかい月だな」「お気に召さないか?」「ごめんね好きだよ」「おとなしかったのに」

「男の子は走る」は足の速い成長期の男の子が出て来る話で、成長痛で骨がきしむという描写が印象的でした。「でかい月だな」は冒頭に「でかい月だな」という言葉で始まったような記憶があります。「ランゲルハンス島」という言葉を始めて目にしたのは橋本みつる先生の作品からでした。「人体星月夜」という作品に出ていたそうですが、「ランゲルハンス島」という言葉だけがくっきりと記憶に残りました。
絵は、キラキラはしていないのですが印象的に大きな目とすらりとした手足で橋本みつるさんらしさが漂っていて、物語はそのイメージや台詞が印象的な作品です。

橋本みつる先生の描くキャラはこんな感じです。

誰にでもお薦めというのではないのですが、熱心なファンの方がいることでも分かるように読み手の感性に合えば、手元に置きたい少女マンガだと思います。
事実、私は橋本みつる先生の「男の子は走る」を雑誌から切り取って保管していました。できれば受賞作から「花とゆめ」に掲載したものが1冊の本になると良いのに…と思っています。

2015年7月16日(木)