2015年6月16日火曜日

藤本由香里先生と「私の居場所はどこにあるの?」

藤本由香里先生の
「私の居場所はどこにあるの?少女マンガが映す心のかたち」を読了しました。
「私の居場所はどこにあるの?」

1998年に発行された、少女マンガの変遷から
読者である少女または女性の希求や在り方の変遷を読んだ本で
10年かけて、あちこちに書いたものを加筆しまとめたものです。

少女マンガをテーマにブログを書きたいと考えて
三原順先生の復活祭に触発されて実際にブログを開設したものの
私自身が持つ少女マンガの情報はあくまで個人レベルで
それを学術的に考察するようなことはなかったので
少女マンガについての書籍をあたってみたところ
藤本由香里先生の「私の居場所はどこにあるの?」にたどり着き
図書館から取り寄せて読ませて頂きました。

とても読みやすく書かれていましたし
私の読んだことのあるマンガも多く取り上げられていて
取り上げたマンガの1コマや1ページも文章のかたわらに
掲載されており、興味深く、楽しく読めました。

なかでも、近藤ようこ先生の「ルームメイツ」は
少女マンガではないのですが、
「時間(老い)」について書かれたところで
取り上げられていて、読んでみたいと思わせられました。

私の居場所は家庭であり、
それを叶えてくれているのはまだ小さい娘と息子ですが
こんな平凡な主婦にとって少女マンガは
自分とは全く別の場所につれて行ってくれる
ファンタジーの水先案内人なので
現実をリアルに描きだそうとする類いのマンガは
避けて通ってきています。
実に多くの少女マンガがこの世にありますが
そういった意味では私が選ぶ少女マンガは
偏っていると言わざるを得ませんが、
39年来の少女マンガ読者歴の中で記憶に残っているもの、
または、本棚に残しているものを少しづつ書かせて頂けたらと思います。